「原作とは別ものとして見たほうがいいです」ザ・ファブル にわか野郎さんの映画レビュー(感想・評価)
原作とは別ものとして見たほうがいいです
映画告知で原作を知り、まぁなんと面白い漫画なのだと感じています。
映画公開まで何度も読み返して、キャスティングでもジャッカルと洋子が結構あっているのでは?と、期待しているところがありました。
ですが、映画を鑑賞して、中々のガッガリ具合です。
1.原作を変えすぎ
カシラ(インコ)を飼う流れ、フードとコードの登場違いやキャラ違い、明の終盤の銃撃戦での弱さなど、設定変更があまりにも多く、その違和感が拭いきれませんでした。
もちろん、2時間で収めるのに必要な設定変更なのでしょうが、それを凌駕する何かが感じられませんでした。
2.クソつまらないドラマや糞漏らしと、シリアスな展開
原作には、ジャッカルが出演するクソつまらないドラマが時折差し込まれ、それがなんともシュールで面白いところ、
洋子と河合のテキーラ飲み交わしの後に、河合の醜態からの糞漏らし、
その醜態を楽しむ洋子、
その裏で明の殺せない状況でのシリアスな襲撃劇、
この裏と表、このギャップが楽しいところだと思っています。
映画ではこのギャップを感じるようなストーリーがことごとく省略されており、ジャッカル役の宮川が非常につまらないという印象しか残らなかったです。(本当は面白い芸人さんと思います)
3.アクションに凝りすぎ
明のアクションに凝ることは全くもって良いと思うのですが、
他の演者さんのアクションがチープ、というより、明の圧倒的な強さがでるような演出が少なかったために、ファブルの恐ろしさが半減してしまったのではと感じます。
原作では、フードと明の力の差は歴然だったのに、映画ではそこそこ善戦してしまっています。
そして、そこに福士蒼汰というイケメン俳優をキャスティングしてしまって、違和感しか感じない結果となったのではと思います。
福士蒼汰さんの演技が下手とは思いませんが、フードはもっとクールなキャラのはず、あれほど狂気なキャラになってしまうときついです。
コードも異常者なキャラで、そこもきついです。
ということで、ファブルの漫画は引き続き楽しく読ませてもらおうと思いますが、漫画原作の映画を見る際は、口コミなどを見た上で判断するよう注意しなくては、そう思いました。
誤解がないように補足しますが、
主演の岡田さんの演技は良かったです。むしろ、原作の佐藤明をしっかりと再現してくれていたと感じます。
※銃撃戦の演出は別
んで、原作を先程読み返し終わりまして、改めて。
原作が好きな人はおすすめしません。
絶対に。