「宿敵ドラゴ、の炎の息子」クリード 炎の宿敵 かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
宿敵ドラゴ、の炎の息子
クリード2。
【ストーリー】
アポロの息子アドニス・クリード(マイケル・B・ジョーダン)は順調に防衛を重ね、盤石のヘビー級王座を築いていた。
そこに現れた新たな挑戦者ヴィクター・ドラゴは、あの最強の挑戦者、イワン・ドラゴの息子だった。
対戦を熱望したアドニスだが、父親アポロ同様、ヴィクターの圧倒的なパワーとサイズにズタボロにされ、完全に倒されてしまう。
フィニッシュパンチがダウン後の加撃だったため試合は無効となったが、評価は逆転し、ヴィクターこそがヘビー級最強と皆アドニスに背を向ける。
直前にケンカ別れし、トレーナーを退いていたロッキー(シルベスター・スタローン)に、アドニスは復活を期してもう一度トレーニングを頼みこむ。
アサシンじゃない方のクリード、バスケットスターじゃない方のマイケル(略)ジョーダン。
クリード・シリーズ2作目にして、ロッキーシリーズ8作目、ついでにロッキー4の続編。
ややこしい情報満載のこの作品ですが、あのドラゴの炎の逆襲と聞けば、この自分が見ないわけにはゆくまいて。
というわけでクリード2炎の逆襲です。
ロッキー4の再編集版上映に合わせて、いろんなインタビューが出てますがスタローンったら、
「今ならアポロを殺さないなあ」
とか言い出してます。
ちょ、クリード・シリーズ生まれないじゃん!
主演のマイケル・B・ジョーダンは日本のアニメや漫画好きで有名で、後楽園ホールでのクリード新作のお披露目で
「『はじめの一歩』の舞台ですよ」と聞かされて、
「そうだと思った!興奮する!」とか可愛いこと言ってくれてます。
自分も3回ほど生観戦にいった、ボクシングファンの聖地・後楽園ホール(マニアは「ホール」と呼ぶ)、あそこで興奮するアニメ好きの変態くんが、自分以外にもいることに興奮。
これが幸せ回路か。
うれしい。
マイケル(略)捕まえて朝までお酒飲みたい。
演出面の話ですが、当クリード・シリーズ、ボクシングシーンがリアルめになってます。
まあロッキー・シリーズの被弾してたら、全員一試合で死んでるもんなあ。
めったうちになってもレフェリー止めないし、交通事故みたいなダウンしても試合つづけさせるし。
そういうファンタジーな表現が好きなんですけど、さすがに時代が許さないのかもしれません。
や、この映画でも大概フルスイングでどつき回されてますが。
ラストはビターに終わります。
ドラゴ親子の恵まれない現状に、今の世界情勢が反映されてます。
ちなみにドラゴ親子の現住所ウクライナは、今やレジェンド・ボクサーの生産国。
兄ビタリがキーウ(旧キエフ)市長で有名なクリチコ兄弟や、兵役を終えて復帰したワシル・ロマチェンコなど、幅広くテクニカルな名ボクサーを今も輩出してます。
新たなスピンオフ企画「ドラゴ」はどうなってるんでしょうね。
スタローンがドルフ・ラングレンを非難して、ラングレンが弁明しているというニュースが駆け巡ってましたね。
スタローンとプロデューサーの揉め事に巻き込まれた形のラングレンは可哀想でした。
今晩は
コメント有難うございます。
今作もそうですが、「エクスペンダブルズ」を見ても、スタローンは今作後、作品に恵まれなかったドルフ・ラングレンを支えようとしていた事が伝わります。
若き頃に、共に映画を作った友の事を忘れずに起用するスタローンの漢気を感じた映画でした。では。