「戦い終えた男たちの清々しさ」クリード 炎の宿敵 ガバチョさんの映画レビュー(感想・評価)
戦い終えた男たちの清々しさ
ロッキーシリーズは「ロッキー1」の鮮烈な印象が遠い記憶にあるだけで、まだ続いていたのかという程度の興味で見ました。戦いは息子の代になって親の代理戦争みたいな形になってました。いわゆる「因縁対決」なのですが、戦う理由をクローズアップすることで話を盛り上げています。ドラゴ父子は長い間の屈辱を味わってきて、ロッキーに復讐して名誉を回復することが唯一の戦う理由だ。マイナスのパワーがすごくて初戦はクリードを圧倒する。一方クリードは敗戦を経験して自分の戦う意味を問い直す。家族やロッキーに支えられながら、父のような偉大なチャンピオンになることが自分の戦う理由だと悟る。
ロッキーとクリードとの親子のような師弟関係も良かったが、ドラゴ父子が最後つきものが落ちたように変わる姿も印象深かった。迫力のある試合のシーンと丁寧な心理描写をクロスさせて見ごたえのある作品になりました。
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