「ありがたいロッキーのお言葉満載!」クリード 炎の宿敵 snake666さんの映画レビュー(感想・評価)
ありがたいロッキーのお言葉満載!
エンディングで何とも複雑な心境にさせられたシリーズ二作目。
自分はこのエンディングでドラゴ親子にとても同情して涙を流してしまった。
スポーツは国によってはその国の名誉をかけるところもあるわけで、ドラゴ親子は人生を国の名誉を汚したという敗者としての苦悩を味わい続けてきた。そして今作でクリードに負けたことで再び敗者としてもなお汚名返上をするべく前を向いてトレーニングを続けていくというラストシーンは何とも切ない。
それゆえにクリード勝利を心から喜べない若干の後味の悪さは残ってしまった。
個人的にはラストの試合後にクリードがドラゴ親子に対してのリスペクトのマイクパフォーマンスがあったりすればドラゴ親子の傷も癒えたのではないかと、まぁそれがスポーツの厳しさと言われればそれまでだが…
しかしそれ以外は前作同様、古くからのロッキーファンのツボを突きまくるノスタルジーな演出も随所にありながらも新しいロッキーイズムをさらに確立させているあたりは期待どおり。
今作はやはり「ロッキー4」との比較は避けられないわけだが、なるほどこんなやり方できたかとか、こんな違いを見せてくれるのかと興味をそそる部分もたくさんあって楽しめた。
前作以上にロッキーとクリードとの師弟愛は深まり二人のやりとりを見ているだけでもグッときてしまう。そこにはやはりロッキーのお言葉が常に深く心に響いてくるものだからだと思った。
自分は10代の頃から「ロッキー」シリーズを見ては毎回元気をもらってきたが、それは「クリード」シリーズにも間違いなく受け継がれている。
オールドファンも必見だが、今まで「ロッキー」を観たことない人達にも是非オススメしたい。