「すれ違う二人の思いが切ない」ビューティフル・ボーイ とえさんの映画レビュー(感想・評価)
すれ違う二人の思いが切ない
ドラッグ依存症になってしまった息子と、彼を必死になって救おうとする父の物語
実話の映画化
もしも、息子が依存症になってしまったら、家族にできることは何か
この映画を観ると、依存症という病気を克服することが、本人と家族にとって、どれだけ大変なことなのかがよく分かる
父にとって息子は、小さい時から変わらないかわいい息子だけど、
息子は、両親の離婚や親からの期待というプレッシャーの中で、もがき苦しみながら成長している
そして、現実逃避で試してみるドラッグ
それが依存症へと発展していく
その中で、父は必死になって息子に救いの手を差し伸べるけれど、時には笑顔で、時には泣きながら、息子はその手をすり抜けてしまう
この物語は、そんな二人の交差して、すれ違ってしまう思いが切ない作品だった
それが、実話だからこそ、真に迫って心に響いてくる
依存症を克服しなければいけない本人も大変だけど、その家族も大変なんだなと改めて思った
誰だって、依存症になったらいけないのはわかっている
けれど、ちょっとした好奇心があれば、誰だってその深い闇に簡単に落ちてしまう可能性がある
自分がそうならないためにも、そして、もしも、自分の周りの人が落ちてしまったら、何ができるのかを知るためにも、この映画を観るべきだと思う
そして、その息子を演じたティモシー・シャラメはやっぱり天才だった!!
ティモシーファンには、観ていてかなり辛いシーンがあるけれど、あの才能を思う存分堪能できる作品になっているので、ティモシーファンもぜひ観て欲しい作品