「【ワンシーンだけ!どんでん返し!想像力の掻き立て方がとにかくすごい良作】」THE GUILTY ギルティ(2018) 3104arataさんの映画レビュー(感想・評価)
【ワンシーンだけ!どんでん返し!想像力の掻き立て方がとにかくすごい良作】
・2018年公開のデンマークのスリラー映画。
・警察官であるアスガーは、過去の事件が元で緊急通報指令室で電話オペレーターとして働く。そんな彼のところにかかってきた一本の通報。「助けて」という女性。彼女は拉致されているようで犯人に隠しながら電話をしている。アスガーは、緊急通報指令室から電話のみで彼女を助けようと頑張る、という大枠ストーリー。
[お薦めのポイント]
・想像力の掻き立て方がものすごい
・とんでもないオチに何とも言えない感情が芽生える
・「お金をかけなくても素晴らしいものが作れる」をしっかり立証
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[物語・演出]
・物語としては、警察官アスガーがSOSをもらった女性を電話一本で助ける、というシンプルなもの。ただ、その中でどんでん返しが2つ3つと起こしてくるところがこの映画の面白かったところです。
・とにかくすごいのが、緊急通報指令室のシーンのみ。にもかかわらず、この振り返りを書いている最中も、まるでそのシーンを実際に観たかのような記憶があるのです。つまり、映画鑑賞中も指令室しか映っていないのに、なぜかSOSを出す女性が連れ去れているシーンやそこに警察官が向かっているシーン、女性の子供たちの家に警察官が来たシーンなど、あらゆるものが脳内で映像として創り上げられているのです。観ている最中は何も気になりませんでしたが、観終わった後に「あれ、そういえば、指令室以外のシーンってあったっけ?」となって衝撃を受けました。
・この設定は非常に勝負をかけているなぁ、と思いつつ、それでしっかり成功している作品ではないでしょうか。私は全く飽きずに最後までハラハラしながら鑑賞できました。つまり、お金を沢山かけて派手なシーンを作らずとも、観客の想像力を利用することで「面白い」と思える作品は作れる!ということを立証した素晴らしい良作だと思いました。
[映像]
・上述の通り、終始指令室なので、特に代わり映えはしません。笑 しかし、主人公の表情や仕草のみで、実際には見せてもいないシーンを観客に想像させる作りは圧巻です。
[音楽]
・特に際立って感じたことはありません。
[演技・配役]
・知らない人だらけでしたが、物語が進むにつれて、アスガー役のヤコブ・セーダーグレンさんに親近感がわいてきます。一見、嫌みな奴なのに、実は良心的で優しい人だということが丁寧に描かれています。この流れがまた、終盤戦の物語に生きてくるところも好きですね。
[全体]
・とにかく、一度観てみてください。ここまでお読みいただいたということは、既に前情報が入ってしまっている状態、だとは思いますが、それでもしっかり面白く観れる作品だと思います。ワンシーンだけでここまで想像させる作りがとにかくすごいと思いました。ありがとうございました。
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