七つの会議のレビュー・感想・評価
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池井戸潤作品オールキャスト
面白かった。面白かったし集中して観れたけど、その分上映後凄く疲労を感じた。
話の骨組み自体は、池井戸潤作品って恐らくどの作品も基本的には水戸黄門とかと同じで型があるのでしょうね。主人公vs巨大組織、最初は孤軍奮闘する主人公だが味方が増え最後は勝利する、という。
殺人の起きないミステリーという感じで、徐々に明かされていく真相と話が進むにつれ凄味を増す役者陣の力で二時間楽しめました。
役者陣は本当に主要人物以外も滅茶苦茶豪華でしたね。主演の野村萬斎、一癖あるとはいえ一般のサラリーマンを演じていますが、何ていうか「普通の人間」をやればやるほど人外の存在に見えてきますね…これはもう流石ですとしか…
話としては序盤のぐうたら社員と中盤から本領発揮した八角のギャップを楽しむべきなのでしょうが、野村萬斎演じるサラリーマンがただの人間な訳が無いんだよな…っていう感じは観る前から予想しますよね…。
終盤の北川と梨田の関係性については序盤に解決した伝票整理の女性社員の事件との対比含めえっぐいなあ…と。
あの女性社員の不倫関係は3年だけど北川は20年あの歪な主従関係をやらされていたんだよなあと。 ホモソーシャル地獄だ…
話はしっかり解決しつつも大本は変わらない、という風に締め括られています。
役者達のパワーが凄いので大画面で堪能すべきだとは思いますが、十分に体力をつけて観賞する事を推奨。
どこまでどんでん返しなのかっ
大変感激しました
現代日本が抱える問題
原作未読ですが、上手くまとめられていたと思います。
劇中では、八角が情報をリークしたことで隠蔽が発覚しましたが、現実ではとても少ない例なのかもしれません。
言わなければバレない、バレなければ問題はない。しかし言うと、自分が仕事を失う、自分の家族にも苦労を強いてしまう、自分の同僚をも巻き込むかもしれない、身内からは反感を買う。
いくら人命がかかっていても、自分や周りを犠牲にしてまで、言える人は少ないだろう。でも不正が明るみに出ないと決して良い社会にはなりません。
悪いことは悪い当たり前のことが言えるような社会にしていかなければいけません。
日本企業の闇(病み)を斬る
残便感が惜しい
原作は,池井戸潤が 2011〜2012 年に連載した小説で,製造業界を舞台にした企業不正が題材になっており,2013 年にテレビドラマ化されている。この時は原島課長が主役だったが,今作はその部下の八角係長である。主人公の所属する会社名は原作の通りであるが,その親会社は原作の「ソニック」から「ゼノックス」に変更されていた。コピー機のメーカー名を想起させるよりは,総合的な電化製品メーカー名の方が良かったのではないかと個人的には思った。
企業は収益を上げるという目的のもとに集った組織であり,社員はよく侍に例えられるが,となると社長は藩主で,部長は家老といったことになり,ライバル企業は他藩であり,取引先は友好藩や領地の農民,親会社は御本家といったところであろうか。その収益を上げるために,ある社員が不正な誤魔化しを思いついて実行したために,会社の存続に関わるほどの事件が持ち上がるという大きな物語の他に,各社員の持つエピソードが散りばめられ,小さな謎解きがいくつも用意されていて,話の奥行きを増すのに貢献している。それぞれがミステリー仕立てになっているので,見ていてダレるところがなく,緻密な構成には非常に感心した。原作が良くできているため,脚本家は尺に合わせるのに苦労しただろうが,その出来はかなり高かったと思う。
話のキーとなっているネジの強度の件は,かなり大袈裟になっているのがちょっと気になった。折りたたみ椅子に使われているネジを標準にしたとしても,新幹線や航空機の椅子に使われているネジの強度が桁違いに高いというのは現実的ではないし,チタン合金を使っているなどというのはオーバースペックで,象でも座らせるのかと思うほどであり,何より軽量化が求められる航空機でチタン綱などは使うはずがない。そもそも,事態の深刻さを描くなら,もっと大変な事故が起きたという展開にすべきではなかったか。不正を内部告発するということは,自分の藩が取り潰されて路頭に迷うかも知れないという恐怖を伴う話であるので,それに見合っただけの事件がないとバランスが取れないのではないかと思った。
役者は,実に豪華版で,ほんのチョイ役にこんな役者を使うのか,と唖然とさせられるばかりであった。また,一癖も二癖もある演技派ばかりで,誰が本ボシなのか,最後まで分からせない展開になっていて見応えがあった。だが,主役の野村萬斎だけが著しくリアリティを欠いていたのが残念だと思った。時代劇のような台詞回しや,あまりに雑な身なりへの注意っぷりなど,厳しい現代のサラリーマンの美意識に対して,あまりに現実離れした設定であり,特に緊張感あふれる会議の席でいびきをかいて寝ていて大してお咎めもないなど,幾ら何でもやり過ぎではないかと思われて仕方がなかった。一方,それぞれの役者の顔芸が楽しめたのは非常に面白かった。
音楽の服部隆之は流石だと思ったが,ボブ・ディランの歌は話の内容に対してちょっと違和感があった。演出がかなり半沢直樹風になってると思ったら,監督が同じ人であった。見終わってスッキリしたという人が多いのには個人的に釈然としなかった。結果的に巨悪が倒されたとは言い難い話であり,それに,主人公の最後の独白にもヒロイズムの欠如を感じさせられたからである。残便感が甚だしいというべきだと思った。大手のホテルの大宴会場を使ったと思われる馬鹿馬鹿しいほど大袈裟な御前会議の会場は見応えがあっただけに,その点が非常に惜しまれた。
(映像5+脚本4+役者4+音楽4+演出5)×4= 88 点。
萬斎さんが、バルタン星人に見えて来た^^;
映画の日の金曜レイトで鑑賞。
先日のマスカレードと同様にほぼ大入りですが、平均年齢は10歳以上上がってるw
池井戸ドラマバイプレーヤーオールキャスト揃い踏みで、最後に某主演俳優登場!(◎_◎;)
飽きずに面白いですが、このシリーズ売りとはいえ、演技が過ぎる(^◇^;)
しかし何で、萬斎さんなんやろ・・・
途中から笑い方から歩き方まで、バルタン星人に見えて来た^^;;;
萬斎さんが、評価される土俵はココでは無いように思う。
私的には、内野さん堤さんクラスならもっと違和感なく安心して観れた気がする。
元サラリーマン・現サラリーマンなら大なり小なり事は違えど思い当たるあるある作品で、このシリーズ好きなら出てくる人出てくる人、今度はこんな役かい!って楽しめます〜☆3.6
面白かった
原作未読。
例によって過剰な演出によるものだと思われるが、野村萬斎の口調や顔の表情、香川照之の大袈裟な芝居などはあまり好みではない。それでも作品自体はとても面白かった。
中だるみが無いし、飽きさせない。
冒頭のピリピリとした緊張感が、見ているこちらにまで伝わってくるような会議のシーンから、丁寧に描かれた大小いくつかのエピソードを経て、テンポよく核心に迫っていく見せ方が上手い。
そしていよいよ核心に迫ってからの二転三転。
最後まで油断できません(笑)。
単に豪華俳優陣なだけでなく、キャスティングも良かった。
終盤の萬斎と香川がこの20年を語るシーンが印象的だ。
八角の素の部分、プライベートをもう少し見せて欲しかったかな。
製造業で営業が製品に使用する部品メーカーを変えられるものでしょうか?
製造業 それも品質管理・品質保証にも携わっていたこともあるので不思議に感じました。営業の判断で簡単にパーツのベンダー(納入者)を変えられるものなのでしょうか?
またこの会社にはISOとか機能していないのでしょうか?
新規取引する際、工場調査とか段階を踏んで取引をしていました。
私の会社ならありえない展開ではありました。
フィールド(市場・顧客)からの苦情もフィードバックして調査すべきだし突っ込みどころを感じる展開でした。
受入検査とか厳しい管理をしているのでそこでも不具合は見つかりそうなものです。
一緒に行った家族には、「いちいち難しいこと言うな!」 という感じでしたが、私の言うことに気がついた方はいらっしゃいますか。
作品中では、私は北川誠(香川照之)の立場に共感を感じました。
”昭和体質”の企業での滅私奉公 中間管理職であったからかも知れません。
私のいた会社でも、上層部ではドロドロしたものはありました。
これも家族には、どうして八角民夫(野村萬斎)の立場に共鳴しないの? ヒーローじゃないか。 おかしい! と言われ凹んでいますが、何があれ「八角」は、私のいた組織であればお荷物の不良社員でしかないと思います。(これもご意見いただきたいもの。)
今の時代は、コンプライアンス室、内部監査、外部取締役などガバナンスは厳しくはなりました。
最後の、事情聴取のあとの、八角民夫の言葉、
不正・隠ぺいをなくすことことは出来ない。日本の企業において組織を出て告発そうやすやすできるものではない。まさにその通りです。
想像以上に面白かった
池井戸潤の最高傑作?
ネジは佃製作所に発注すべき
やっぱり、池井戸作品はハズレがないですね。
前作の『空飛ぶタイヤ』も面白かったけど、2時間ドラマ枠でも…と思いました。しかし、本作は映画で大正解。
何と言っても、日本映画界の大御所男優さんが総出演。野村と香川を軸にしながら、北大路をピラミッドの頂点として、鹿賀、橋爪、愛之助。そして、最後に役所さんまで。まぁ、それだけでも豪華だし、出演料がハンパない。
原作では大手企業ソニックの下請けとなる中堅企業「東京建電」でしたが、映画では大企業名がゼノックス。どちらも聞いたことのあるような、ないような…(笑)
ストーリーは、企業の癒着やパワハラ、そして、次第に見えてくる会社ぐるみの隠蔽工作を、窓際族の八角が、嫌な上司に立ち向かい、会社の取引に関わる不正を暴いていく内容。
中堅電気メーカーを舞台に繰り広げられるジャパニーズ・サラリーマン物語。
野村満載と香川照之、片岡愛之助は、日本の古典芸能の継承者だけあり、演技も深いですが、舞台を感じさせる声色やオーバーな演技に、ちょっと引く場面もありました。
そんなことを差し引いても、面白さはバツグン!池井戸作品は、いつも企業の裏の怖さに迫ります。
ネジは、佃製作所に発注すれば、間違いないのになぁ…と思いました。(笑)
半沢直樹のようなものを期待していたのに…
文句なしにおもしろい!のだが!?
テンポよく話が進んでいくので、クライマックスまで興味が途切れることなく映画に没頭してしまう、退屈さとは無縁な映画。
しかし、ついに、というクライマックスでは焦点が二転三転していくさまにちょっとクドさがあったのと、さらにそこから終劇までの流れは必然性の薄い描写も多く演出もやや空振り気味で、謎が明らかになった爽快感の余韻を打ち壊してしまうように感じた。
せっかく筋書きとしてはよく出来ているのに、肝心の心を震わせる演出がもう一歩追い込めていないように感じるのがもったいない。
隠蔽を告発した首謀者がそのまま会社に残る、というのは恐ろしく居心地の悪いもののはずで、実際に我々が会社で不正を暴きたい、という気持ちがあってもなかなかできる人がいないのは、そうすることによって自分がおかれる立場が容易に想像できるからなのだ。
その点、八角は最初から白い目で見られ後ろ指さされるポジションだったし、なにを今さらなんだけど、だからこそ八角は躊躇なく告発できてしまったんだな、ということを再確認するための「おさらい」のカットがひとつほしかった。
期待以上の面白さだったからこそ、もっともっと欲張れた、もう少しで時代を代表する名作になれたかもしれないのに、という惜しさを感じてしまい、ついついダメ出ししてしまう映画なのである。
さすが期待を裏切りませんね
DNA
超大手のワンマン経営らしきゼノックスの子会社である中堅企業東京建電営業部の冴えない係長が会社の秘密に迫る話。
元々は超優秀だった主人公がパワハラを訴え課長は異動に。
そこから社内の勢力争い的な足の引っ張り合いが起こっていく中で、何故か優遇される主人公に何かあると、新課長&寿退社を控えた女性社員が探りを入れていくストーリー。
中堅といえどもかなりの大きな会社で営業と調達が一緒はないだろうってとか、品質管理部門だって独立して存在していないのか?パワハラを知らないのか?労働基準法は?下請け法は?等々、アホ臭い会社と従業員の設定は引っ掛かりまくりつつもエンタメコメディという感じが強いからまぁまぁまぁ…ねじを置いていっちゃう主人公も、何故かそれの強度調べちゃうし引っ張り試験機動かしてその場を離れちゃうねじ六もまぁまぁまぁ…w
池井戸劇場特有の大袈裟でアホらしい演技演出ながら笑いどころも結構あって、かなりロングなコントをみているような感じがして楽しかった。
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