「今も昔も変わらない…」ブラック・クランズマン ケイさんの映画レビュー(感想・評価)
今も昔も変わらない…
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映画を見て真っ先に思ったのが●●ファーストって非常に危険な言葉だなと。当時は黒人が警官になることさえ珍しかった時代。仲間の白人警官からの差別も当たり前。それが差別の総本山KKKに潜入捜査するのだから、映画のようなホントの話。バレちゃまずいので、電話は黒人、対面は白人という二重潜入捜査。命懸けだけにコンビが抜群。朴訥で冷静な相棒役アダム・ドライバーが好演。白人が黒人を虐げてきた歴史はあるものの、映画は共に声高にブラックパワー、ホワイトパワーと言って民衆を煽る指導者を対比しながら、両者を危険視している気がする。トランプをはじめとするエンディングのドキュメンタリーはやや黒人差別を描いているが、この分断は脈々と受け継がれ、アメリカ国旗が逆様、つまりは国家転覆を表していると思う。憎しみは新たな憎しみを生み、連鎖していく。アメリカ国内の話だけではなく、世界的な話であり、監督はこの映画でそこに気付きを与えようとしている気がした。
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