存在のない子供たちのレビュー・感想・評価
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今も似たような事が起きている
日本にいると難民問題は少し遠いものに感じるが、この映画を通して前よりも関心を持つようになった。
それぞれ俳優達の演技がうまいが、現実似たような境遇の人達ということを知り驚いた。
同じ背景を持つ人がキャスティングされた他人事ではない現実
中東の貧困層の厳しい現実がとてもリアルに描かれている。
主人公のゼインの演技は、演じてるというより彼のそのものの人生を映している感じ。
役では作ることのできないリアルなキャスティングがこの映画の完成度の高さだと思う。
内容は重たいけど、ミニオンが出てきたり、高層マンションがあったり、ゼインたちの生活は今のこの時代に本当にある現実だと思うと、他人事では無い。
(ゼイン役のゼインが今家族とノルウェーで暮らしていると知って嬉しい。)
最後のゼインの笑顔、すっごくよかった!
ゼインかっこいいしどんな大人になるんだろう…
ーーーまぁ〜ほんっとに、育てられないなら産むなとしか言えない。
性欲しかない両親に産まれた子供の不幸💙
学校に行くこと。
ご飯を3食食べられる事。
自分の家があること。
親に愛されている事。
無戸籍になって一生自分の存在がない状態で生きなければいけない。
子供は親を選べない。
しかし、中東での異国のお話だと思ってはいけない。
日本でも約1万人の無戸籍の子供がいるというのを決して忘れてはいけない。
知ってる
その後をどう描くのかと思って鑑賞したので、ただ過酷な状況、映像を観せられてるだけでした。
あらすじとかほとんど読まないとこんなことはありますな。
改めて突きつけられても他国の人へ直接自分には何も出来ないが、知って生きていくのと知らないで生きていくのは違うはず。
そうでも思わないとやってられない。
世界でこんな事が起こりながら呑気に本気でこちらの世界を生きていく。
みんな必死
非常に手際の良い語り口と、とてつもなく重い問題提起。
主人公・ゼインの置かれた環境、というか非合法な雰囲気を伝える導入、
貧しさゆえに凶暴ながら、本質的に優しさも持った彼のキャラクター描写、
テンポよく映像で見せていく序盤が過ぎたころ、すっかり物語に引き込まれてしまった。
そんで見せられる貧困。
もう心が抉られるような辛さで、ヨナスの可愛さがまた辛いっていう。
ちょっと「火垂るの墓」を連想するような構図で、
そうか、日本にもこういう現実はあったんだと。
国がどうとか社会システムがどうとか言う前にね、子供は宝ですよ。
親はもちろんだけど、親が機能しなかった場合のセーフティーネットか何かで
とにかく子供に辛い思いをさせない社会(家庭)ってのがのちの繁栄につながると思うんだけどなあ。
演技が特に素晴らしい
内容は勿論、役者たちの演技が本当に素晴らしい。
映画だから演技をしているはずなのに、そんな素振りは全く感じない。本当にそこに暮らしている住人たちをカメラで録っているかのようだった。赤ちゃんでさえ泣くタイミングなどが完璧だった。
台詞にも演出にも無理がなくて本当に自然だった。
特に、最後の法廷での主人公の台詞に胸が詰まって言葉がでなくなる。
ただ呟いたような感じで言葉を発しているのに、すごく心に響く。
普段邦画をよく観る人に、世界にはこういう映画もあるんだと知ってほしい。
日本の映画界もこういう映画をつくってほしい。
日本の役者さんたちもこういう演技をしてほしい。
と切実に感じた。
この映画は必見です
とても良かったです。
演技なの?っていうぐらい主役ゼインの演技がたまりません。
とても凶暴だけど、内にはとても優しい心を持っていて。
でなければ、あんなに赤ん坊も懐かないでしょう。
書きたい事は沢山あるので、言いたいことをひとつだけ。
この映画は必見です。
あとラストも秀逸です。あっ、ふたつ言っちゃった。
僕を生んだことを訴えます
レバノンの貧民街で暮らす少年が主人公で、親は誕生日も覚えておらず、12歳程度らしい。
11歳の妹を可愛がっていたが、売られていき、頭にきた主人公は家を飛び出す。
放浪していたがエチオピアからの違法移民の女性と知り合い、幼い息子とともに暮らすことに。
しかしこの女性が捕まり帰ってこなくなったため、主人公は途方に暮れ・・・。
貧しさの中でも必死に生きようとする主人公が痛々しく、裁判所で「僕を生んだ両親を告訴します」と言うシーンは衝撃的。
観るべき作品
これは私が今まで観た映画でTOP5に入るだろう。シンドラーのリストという映画史上最も重要な歴史映画で有名な作品がありますがこれに匹敵する映画だと思います。
主役を演じた男の子も天才です、余計なセリフなど無く、目だけで感情を表現出来ていて鳥肌が立ちました。最後まで本当に重い内容でしたが、ラストのカメラに向かって微笑んだ少年に目頭が熱くなり心から幸せになって欲しいと願いました。観るべき作品です。
ゼインの演技力に圧巻
映画である以上、演技らしい構成というのは常に発生し、そういったお約束の台詞や動きを受け入れた上で常に映画を見ているわけだが、この作品においてはこれまで見たどの演技よりも真実に近しい迫力を感じた。
特に主人公ゼインの眼力は凄まじく、子どもとして見てはいけないほどの迫力を携えていた。
はたまた、それも子どもだからという過大評価なのか。
レオンか存在のない子どもたちか、子役の演技だけでも見る価値がある作品リストにまた一つ作品が増えた
コロナによりもっと悲惨な状況
コロナ以前のレバノンのシリア難民の現状を表している映画として鑑賞した。
児童労働の悲惨さと同時に、子供のために何とかしてやりたい親のいら立ちも画面から伝わってきます。
先日、レバノンのシリア難民キャンプのNHKBSの海外ドキュメンタリーを見たが、コロナにより、状況は更に悲惨で、臓器売買、子供の誘拐、体の良い人身売買、難民キャンプの襲撃など、何でもありの状況です。多分、ヨルダン・トルコのシリア難民やロヒンギャ難民も同じような状況に置かれていると思われます。コロナ以降、先進国も自国のことで精一杯で、援助どころでない現状です。
映画を見ていて、悲しいと同時に、どうすることもできないイライラを感じた。
ラストシーンで涙する
ゼイン君のフレッシュな演技に圧倒されました。
また1人素敵な役者さんに出会えて本当に嬉しかったです。
ずっと涙を堪えていたのに、ゼイン君のラストシーンの無邪気なぎこちない笑顔を観た時に目から涙が流れていくのを止めることが出来なかった!
この世で1番不幸せなのは産んでくれた両親から愛されないことなのかもしれないのかな
と思いました。
映画って本当に素晴らしいエンターテインメント☺︎
私の趣味は映画鑑賞ですって最近は事あるごとに言ってます🤗
今の自分
「存在のない子供たち」を観てゼインの勇気と行動力、優しさに何度も泣きました。
そして衝撃を受けたゼインの言葉は、やはり「両親を訴えたい」「その罪は?」
「ぼくを産んだつみ」です。
親はなにをゼインにしたの?それからの映画の進行は驚きの連続でした。
ゼインは勇敢で妹思いで、強い子ですよね。あの両親からあの子?
数々のエピソードの中でも国籍のない女性と子供と暮らし始めたけれど、
母親が帰って来ない日が続きました。
彼女の子供を見捨てることなく、よく頑張りましたよね。
本当に強くて優しい子です。最後はなんかホッとしました。
あの笑顔、きっとあの子はもっともっと感慨深い大人になって両親をも許すと思えます。
ゼインを演じた子も移民なんですね。
今の自分と書いたのは、この年になっても少しも悟れず、決断できずなのですよ。
この映画を観て良かった!反省、反省です。
悲しいが現実
レバノンの12歳の男の子が主人公。
学校にも行けず、ジュースを作って販売してお金を稼ぎ親に渡すような生活。
仲の良かった11歳の妹がわずかなお金で結婚(実態は親が子供を売った)させられ、妊娠したが死んだ。(実態はレイプみたいなものだろう)
親に反発した男の子が家出して、知り合った女の子の赤ちゃんの子守しながら生活してたけど、女の子が不法滞在で留置所に入れられて帰って来ない。
こんな現実がレバノンでは起きてるんだろうと涙が出た。
毎年のように子どもが生まれてくるのも両親が避妊をしないでセックスするからだろうし、学校にも行かさず小さい頃から働かす。
なんとも言えない悲しさ、何も出来ない自分が情けなくなった。観終わって、どうしたら少しでも変われるのか、何が出来るのか、考えていきたいと思う。
たくましい少年
いやー悲しい。
「育てられないなら生むな」と少年がいったセリフがすべてを象徴している。
娘のため、と強制的に子供を売る親。
娘を売った金で生活費の足しにする卑しさ。
貧困が故に地獄を生きる人間がリアルに映し出されている。
移民、人身売買の最前線が垣間見れる作品だ。
愛もなしに、なぜ産んだ
降りかかる過酷な状況にひたすら抗う少年ゼインの逞しさ。
本当の難民少年を主役に抜擢したとあって、試写室の席でふんぞり返って本作を観ている自分が恥ずかしくなるぐらい、バイタリティ溢れる彼の演技(と言っていいのか分からないが)に圧倒される。
ついでに言えば、中盤に登場する赤ん坊ヨナス君も名演技(まぁ演技してないと思うが)。
難民が貧困によって人身売買や強制結婚を強いられる問題は今もなお続く。
強制結婚を扱ったドキュメンタリー映画に『ソニータ』があるが、本作はフィクションではあるものの、ゼインの妹サヘルに待ち受ける悲惨な実態をも浮き彫りにする。
「愛もなしに、なぜ造った」は、ケネス・ブラナー版『フランケンシュタイン』のキャッチコピーだが、本作終盤でゼインが法廷で発する言葉がまさにそれ。
安全に生きられる場が刑務所の中という皮肉。
そして辛い辛いことばかり起こった末に待つ、ラストが救い。
格差社会なんてレベルじゃない
様々な困難に直面しそれでも前を向いて生きるゼイン。彼の表情を見ているだけで泣けてしまう。中東舞台の作品なんて食指が伸びづらいけど、これは万人に観てもらいたい傑作です。
新自由主義下の格差社会なんてレベルじゃない半地下なんて幸せすぎるよと思えてしまう。
レバノン版「万引家族」と評している人もいるようだが、レバノン版「誰も知らない」がしっくりくるかも。
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