劇場公開日 2020年3月6日

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ジュディ 虹の彼方にのレビュー・感想・評価

全214件中、1~20件目を表示

4.02時間の演技ににじむ40数年の栄光と悲愴

2020年3月17日
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鑑賞方法:映画館

 ジュディ・ガーランドは母親の意向で2歳から舞台に立っており、MGMとの契約後はダイエットのためアンフェタミン、副作用で眠れなくなると睡眠薬を常用させられていた。娘を商売道具としてしか見ない母親と薬物と、彼女の才能に相応しい扱いをしないMGMによってぼろぼろになった彼女の、亡くなる直前のロンドン公演の様子を描いたのがこの映画だ。劇中で精神的に不安定な彼女の様子が多く描かれるが、それもやむ無しと思わせるほどの過去がある。
 子役時代のエピソードが回想シーンのように挟まれ、自由のないスケジュールや薬物を摂らされていること、MGM社長に小児性癖があることが暗示されていたが、冷酷な母親の描写は少なかった。冒頭で社長から、ショービズの華やかな世界で生きることと目立たない地味な人生と二択を迫られるシーンがあったが、おそらく現実にはこの段階で既に彼女には選択の余地はなかっただろう。
 映画で描かれた時期に至る前の辛く重いエピソードの数々を漂わせる人間像を、レニー・ゼルウィガーは演じた。疲れと弱々しさを感じさせる猫背で不安定な立ち姿。舞台に立って歌いだすまでの、本当にちゃんと歌えるのかとはらはらさせる感じ。そして歌い始めたら一転して目に光が宿り、太い声で朗々と歌い上げる、生まれついての舞台人としての姿。
 歌唱シーンが思っていたより多く、ミュージカル映画ではないが、ジュディ=レニーの歌をたくさん楽しめた。歌われるナンバーは明るい曲や励まされる歌詞の曲が多い。「虹の彼方に」のシーンは実話とのこと。この作品がただ悲しいばかりでなく、何故か力付けられる気がするのは歌の力によるところが大きいと思う。
 ゲイカップルとのエピソードは、ジュディがLGBTに理解があり「虹の彼方に」がレインボーフラッグの由来になったため外せないが、あえて言えば母親の話と同様ちょっと端折ったかなという感じがあった。
 何しろジュディの人生が盛りだくさん過ぎるので、晩年の生き方に繋がるエッセンスを入れた上で2時間程度に収めるには説明を多少端折るしかない。十分お腹いっぱいです。

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ニコ

3.5The Woes of Stardom

2021年12月8日
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鑑賞方法:VOD

Judy is last year's Respect. The story of Judy Garland, who's elegance was employed by an industry eager to the feed the entertainment needs of many, eventually leading to her drunken downfall. A sad tale of a female star in the same vein as the Amy Winehouse documentary. More dramatic and sad than what we would like to think of the real actress. I'd personally have liked to seen more optimism.

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Dan Knighton

4.0同情ではなく、ある種の憧れが

2020年3月28日
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鑑賞方法:試写会

ジュディ・ガーランドの晩年を、まるで、魂を絞り出すように演じるレネー・ゼルウィガーのオスカー演技は当然、見応え充分。しかし、断片的ではあるが、ジュディの子役時代もそれ以上に見ものである。幼くして才能を見出され、MGMミュージカルのスターとして脚光を浴びる陰で、会社から睡眠薬と興奮剤を交互に与えられ、まるで歌って踊るAIのように扱われたジュディ。やはり会社の都合で本当の誕生日よりも早く宣伝用のバースデイ・パーティがセットアップされ、同じく人気子役だったミッキー・ルーニーとの楽しいデートまでが、PRに使われてしまうジュディ。すべては、彼女を徹底的に管理し、洗脳しようとするMGMの首脳、ルイス・B・メイヤーの"子役飼育手段"だったのだ。しかし、舞台袖でルーニーに手を引かれながらも、客席からの拍手喝采に本能的に惹きつけられてしまうジュディは、たとえどんなに辛くても、人々をハッピーにするスターという職業に生きがいを見出してしまった、神から選ばれし人。そこに、同情ではなく、ある種の憧れを感じてしまうのは、筆者だけではないはずだ。

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清藤秀人

4.5レネイの人生に重なる要素も。子役ダーシ・ショウにも注目!

2020年2月29日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

楽しい

「オズの魔法使」の世界的ヒットで、十代にしてトップスターになったジュディ・ガーランド。だが後年は薬物・アルコール依存で生活が荒れ仕事を干され、借金苦で子供を元夫に預ける羽目に。そんな彼女が再起をかけて臨んだロンドン公演の日々を中心に、回想シーンを適宜挿入する構成になっている。

「ブリジット・ジョーンズの日記」や「シカゴ」で全盛を誇ったレネイ・ゼルウィガー。だが40代になると役が限られて評価が下がり、6年間の活動休止中には顔の激変も報じられ(美容整形が疑われた)、“終わった人”の烙印を押されかけた。そんな彼女が見事なカムバックを果たしたのだから、ジュディとレネイの人生と重ねて鑑賞した人も多いはずだ(「レスラー」のミッキー・ロークもそうだった)。

若い頃のジュディを演じた新人ダーシ・ショウは、子役時代のジェニファー・コネリーにも似て、無垢な美しさと大きな瞳が印象的。今後の活躍が楽しみだ。

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高森郁哉

5.0悲しくて、どうしようもなく切ない。

2025年7月21日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

幸せ

ジュディ・ガーランドといえば、「オズの魔法使い」
ドロシー役で歌う「Over The Rainbow」
子供の頃から大好きだった。

その他に出演している映画でも、歌に魅了された。
だから、その後にテレビで観た、ジュディ・ガーランド物語、life with judy garland me and my shadows、作品の素晴らしさよりも、ジュディ・ガーランドの人生が余りにも辛く、受け入れ難い出来事に、涙が止まらなかった。

母親が、映画会社が、取り巻く人達が、酷い。そうではない人達も助けることが出来ず、愛する子供達との関係、自分自身が儘ならない人生。

そんな人生を歩んで来たジュディ・ガーランドの晩年、47歳で亡くなる前を、レネー・ゼルウィガーが演じる。辛く苦しく悲しい筈だけれど、ステージで歌う姿が見たくて、公開当時に映画館で観るつもりでいたが、自分自身の生活が儘ならなくなり、1年後位にDVD鑑賞をした記憶。

そして、再度鑑賞しました。
オズの魔法使いの大ヒットからスタートして活躍、結婚や出産、子供達との生活、晩年の現状は借金があり日々の生活も苦しい状況。
思えば、常に辛く苦しい生活だっただろうし、輝かしい時も長く続かず、薬に頼り身も心もボロボロに、それでも辞められない。
精神状態は不安定で、日常生活に支障をきたす程、既に自分も周りもどうすることも出来ない。

どうしても涙が溢れてしまう場面。
子供達に対してユーモアを見せるクローゼットでの姿。
熱心なファンの二人と一緒に過ごす時間、かける言葉の優しさ。
その二人が客席で歌い出す最後のステージでの熱唱。

レネー・ゼルウィガーだよねと思いが浮かぶほど、ジュディ・ガーランドを思い起こさせる。

この映画がイギリスを舞台に、現地で撮影されたことは、感慨深いです。

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naomi

4.5🎦オズの魔法使祭りだ、わっしょい

2025年6月18日
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興奮

幸せ

癒される

とても素敵な映画。こちらが鑑賞前にかなり

まずライザ・ミネリがジュディ・ガーランドの娘と知って驚いた。もっと驚いたのはロニー・ドネガンが実名で出てきたこと。ブリティッシュロックの起源とまで言われるこのミュージシャン、実名で取り上げられて映画作品を始めてみた!!!それとエンディングは特に素敵であった。LGBTQのファンとの交流が何とも胸アツ。ジュディ・ガーランドへの淡い思いもこのリアルな晩年の映画の中でイギリスと言う暖かい晩年のオアシスに辿り着けた彼女の人生は初めて魔法の国から解き放たれようであった。

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mark108hello

3.5トップスターの栄光転落再起

2025年6月11日
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才能に恵まれ物心つく前からステージに立ち、トップスターとしてしか生きられない苦悩の日々、栄光と転落と再起、才能が羨ましいなんて思えない物語だった。
愛を歌い続けても、一番大切な愛する子供達とは一緒に暮らせず、数々の愛する男達とは離婚再婚を繰り返し、プライベートでは愛を掴めないままだったが、最後にファンからの愛だけは確実に掴めていたんだなと。

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ゆうき

3.53.8

2025年5月31日
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小さい頃の影響か
幸せと落胆の人生だ

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トシ

4.0伝説のジュディ・ガーランド

2025年4月29日
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彼女は伝説だった。

彼女には才能があった。
黄色のレンガの道を歩き
いつしか虹の向こうの世界へ
スポットライト・薬・虚無
荒れた生活から会社をクビになり
それでも最後まで諦めず
映画「スタア誕生」で復活
再び脚光を浴びるが…
すでに人生は狂っていた。

物語は彼女の最後の時を描く。
圧巻は最後のステージ。

伝説は変えられない。
事実も変えられない。
真実は分からない。
それが悲しい。

伝説の中のジュディをレニー・ゼルウィガーが演じた。体の傾け方、唇から頬にかけた表情、瞳の中の光と闇、映画の中の彼女はジュディ・ガーランドだった。それほどレニーの演技は賞賛されるべきものだった。

夢見るドロシーは幸せだったはず。



ジュディが亡くなった5年後、MGMから同社の黄金期を作ったミュージカルの集大成となる That's Entertainment! という映画が公開された。ここでのジュディの扱いは特別で、絶賛され記憶に留めるべき存在の位置にいた。出演していた娘ライザは「ママは黄色いレンガの道を、どこまでも夢に向かって歩いていたのよ」と語っていた…。

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星組

4.5一大スターの光と影を描いた傑作だ。

2025年4月6日
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抜群の歌唱力で、ハリウッドを代表するスター女優となったジュディ・ガーランド。映画会社MGMは契約上、強制的なダイエットを強要し、覚醒剤(アンフェタミン)を常用させた。

劇中では、製作会社MGMの共同創始者で、絶対的な権力者ルイス・B・メイヤーが、ジュディを子役時代から、精神的にも肉体的にも支配下に置いたことや、彼女が薬物や飲酒に依存し、遅刻癖を繰り返した点も触れている。

また、ジュディは1960年代には珍しく、同性愛者に理解を示したスターの1人だった点も触れている。おそらく架空の人物と思われる、ゲイカップルのファンの家に寄るというくだり。

本作は、大スターへの、愛情をこめた温かい献辞であるとともに、子役時代から搾取されたスターの、自分や家族を犠牲にした、生々しい舞台裏の実録ドラマでもある。

キャストでいうと、ジュディの案内役を演じたジェシー・バックリー。「刑事モース」(若モース)の「消えた手帳」あたりで注目してました。好きな女優さんの1人です。

とにかく、レネー・ゼルウィガーの熱演に尽きる。彼女の存在なくして本作は成り立たなかった。47歳で薬物の過剰摂取で亡くなったジュディ・ガーランドの、最後に花咲いて散っていく姿を、見事に描ききった傑作と思う。

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岡崎仁

4.0スターならではの苦悩と戦い

2025年2月9日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

子役出身のスターって、彼らにしか分からない苦悩や葛藤があるんだろうな。常人には絶対にないスターの定めかな。映画好きでなくでも、彼女のドロシーに胸躍らせたはず。そんなスターの辛すぎる後年の姿。
苦労した部分はさらっと済ませているけど、酒とクスリときついね。子供の養育で悩みもあり、ボロボロでもステージに立つ姿。見なくてすむなら、と思ってしまう。ドロシーのように、幸せであってほしかったな。
レニー・ゼルウィガーの熱演は立派だし、歌唱力に感心。

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Bluetom2020

4.5「シカゴ」で、歌える女優だと知っていたけど、今もこんなにも歌えると...

2024年8月16日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

「シカゴ」で、歌える女優だと知っていたけど、今もこんなにも歌えるとは。
演技はもちろん、ショーがとても似合う人だ。
一時期整形?をしたときはどうなっちゃうんだろうと思ったけど、完璧に乗り越えた感。
すばらしい味のある女優だと思う。

愛されたと感られたことがどうにも切なかった。

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ぞうみゃお

4.0虹の彼方に、彼女がみたものは・・・。

2024年6月21日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

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Mr.C.B.2

4.5信じられる人、助けてくれる人は...

2024年2月3日
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頼れる・信じられる人は私生活、近しい人におらず、むしろ遠い関係性のバックバンドや、観客、最後のマネージャーだった。この対比が強く伝わってきた。

コロナ直前の2020年のアカデミー主演女優賞受賞後、コロナ禍を経てやっと観ることができた。
観ようと思えばいつでも観られたのだが、自分の中で2020-2024年の時間が繋がり、ここからもう一度生きて行こうと感じられた。

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パラッパ

5.0劇場で観るべきだった

2023年11月12日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

レニー・ゼルウィガーのジュディが憑依した演技と圧巻のステージシーンに星5個です。
これはBSでなくて劇場で観るべき作品だったな。。。

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光陽

3.0レニーの凄さ!!!

2023年3月12日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

内容はジュディ本人の事はまったく知らなかったのでピンときませんでしたが…。

あんなに可愛かったブリジットが、こんな小さなくたびれ婆さんになっちまって…って思いきやレニーの演技力!!!
もぉケーキ食べてる時なんか、あんなに小さくなっちゃってて!すごいですね〜レニー!!!

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べすぱ

3.5子役の代償

2023年2月26日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

小さい頃から子役で活躍した女性の半生。

好きな物も食べられず
好きな所にも行けず
好き勝手に生きられないかった若い頃。

年と取って反動で好きにしているのだが、
結局私生活が不完全。

若くして亡くなってしまい、
成功して幸せだったのだろうか…。

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April

2.5落ちぶれていく姿

2023年1月24日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

レネーゼルウィガー扮するジュディガーランドは、子供の頃素晴らしい声を持っているから声を活かして普通の生活をするなと言われた。しかし、晩年はホテル代を滞納し追い出される始末だった。さらにチケット完売していたジュディガーランドショーではベストを尽くしたものの今夜きりかもと言った。
何かボロボロだね。こんな顛末だったら劇場へ観に行かなくて良かったよ。落ちぶれていく姿はみたいものではないからね。評価が高い作品だが、観ていても感動する場面はひとつも無かったな。

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重

4.0本人が取れず演じたレニーがオスカー。何と皮肉な…

2023年1月2日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

「オズの魔法使い」を見た時から何故か悲しい予感しかないジュディガーランドの人生だったが、晩年を描いた本作を観てやはりと納得。だが単に身を持ち崩したというより母とエンターティナーとの間でもがき苦しんだことがより悲哀を感じさせた。金儲けの道具として酷い扱いを受けた少女時代、でも共演の男の子にデートに連れ出されそうになった時、客席から聞こえる声援に目を輝かせ戻っていく。私生活を台無しにしてもこの快感には抗えないのだろうか。
レニー・ゼルヴィガー、こんなに痩せてて目が大きかったっけ?役者というのは変幻自在じゃ…

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あっきゃん

3.0ジュディ役がブリジットジョーンズの

2022年11月3日
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女優さんと知り、びっくり。歳月人を待たず…
だいぶ、お年を召されたが、演技力はさすが。
幼少期の不遇が、周りも自分ま信じきれない、、という人格を作ってしまった、と感じた。

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トッキー
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