ゴールデン・リバーのレビュー・感想・評価
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Brutal Drama Western Demands More Attention to Jacques Audiard's Career
The Sisters Brothers continues the brooding mood and sharp attention to reality that made Dheepan and The Prophet such standalone films. The film centers two Wild West larcenist murderers and their cunning evasion of justice. The quadruple all-star cast of O'Reilly, Gyllenhaal, Phoenix, and Ahmed had me wondering how this escaped my attention until it popped up on Netflix. A dark but fine film.
新たな西部劇の傑作誕生
西部劇はヤンチャなアウトローどもが「ヒャッハー!」する映画だ。良くも悪くも刹那的でマッチョ。 今作「ゴールデン・リバー」なんか、オープニングからしてそのカテゴリーだと信じて疑わなかった。「提督の使いで来た!シスターズ兄弟だ!」って、シスターなのかブラザーなのか?とんだおとぼけ野郎共だぜ!ってな具合である。 反省しよう。 この映画はそんな脳筋ウェスタンなんかじゃなかったのである。 断言しよう。 この映画は西部劇の新たな可能性を開くものである。 とにかく、主演のジョン・C・ライリーが素晴らしい。大袈裟なことなど何もないのに、イーライ(シスターズ兄)の個性を見事に演じきっている。 イーライの優しさ、賢さ、強さ、間抜けさ、望み、後悔。全てのシーンがイーライとはどんな人物か?私たちに雄弁に語ってくれる。 特に愛するものへのあふれる優しさがたまらない。もう、イーライを観ているだけで満足。オッサンなのにカワイイ。 ストーリーも緻密で、前半の何気ないチャーリー(シスターズ弟)とのシーンが後半に活きて来るのだが、イーライがとった行動が前半とは違うのに、その意味するところが同じ、という驚異の演出。 このチャーリーを演じているのがホアキン・フェニックスなんだが、彼がまた冒頭書いたような、西部劇には欠かせないヒャッハー系。 むしろこの映画の西部劇要素を一人で担っていると言っても過言じゃない。 この二人だけでもお腹いっぱいなほど映画にグイグイ惹きこんでくるのに、偵察係のモリスをジェイク・ギレンホール、二人の標的・化学者をリズ・アーメッドがそれぞれ魅力いっぱいに演じている。 どの人物が画面に写っていても、静かに濃密に彼らの人物像が滲み出してくる。 それでいて西部劇らしいサスペンスにあふれ、ワイルドさと精密さがほどよくミックスされた完璧な作品だ。 エンディングの後、「明日に向かって撃て!」を思い出した。内容は全然違うのに、全く同じ印象を受けた。どの辺りが重なったのか、実を言うとよくわからないのだが、夫と二人、ほぼ同時に「明日に向かって撃て!」みたいだったよね、と口にして思わず笑った。 正直に告白すると、私は西部劇が苦手である。でも、「ゴールデン・リバー」はイイ! こんなアウトローなら、いつまででも観ていたい。
荒くれ者の西部劇かと思いきや、唯一無二のヒューマンドラマ
ゴールドラッシュに沸き立つアメリカを舞台に腕の立つ殺し屋兄弟を中心にして追う者と追われる者の西部劇と思って観始めたら、 過去のトラウマ、切っても切れない兄弟の縁、友になれたかもしれない相手とのタイミングの悪い出会いなど 西部劇のドンパチ要素もしっかり見せつつ、登場人物に感情移入してしまうヒューマンドラマ要素が強く、オールタイムベスト10入り決定。 前半は追う者と追われる者それぞれの物語が進んでいくんだけど、殺し屋兄弟たちはそうなるしか道が残っていなかった過去が垣間見えてくる。 サイコロの目が6なら良い人生を歩めたけど、たまたま1が出てしまったから今の人生になっているだけ。 本人たちにはどうしようもない運命の流れから哀愁が感じられる。 追う者と追われる者、この2組が出会った後の展開でさらに引き込まれる。 出会い方が違っていたら、殺す・殺されるの関係ではなく、友になれていたかもしれない。 出会うタイミングが今じゃなきゃ、こんな結末にはならなかったかもしれない。サイコロは無情にもまた1を出した。ただそれだけ。 物語の最後に出た目が1か6か、観てからのお楽しみ。
アナログの時代で
移動にも何日間もかかり、殺し屋の兄弟が、行方を追うドリームサスペンスの物語! なぜ金を見つける化学式を見つけられたのか、川に砂金以上の価値のある金は発見できるのが表題の主かと思いきや、大半は追いかけるストーリー。 ラストは、帰るべき場所に帰るのだが、最後に泣かせる映画。 ゆったりと流れる、古き良きゴールドラッシュ時代の男の生き様を垣間見れて満足でした(^^)
興奮した時こそ慎重に…
金を簡単に見つけられる薬品を開発した化学者を追って、二人の殺し屋兄弟が西部を旅していく。 とうとう化学者を見つけた二人は…。 久しぶりに観た西部劇。 殺し屋兄弟二人の活躍が飽きさせない。 未体験の事を行う時には、綿密な計画と最初はテストぐらいに留めておく事だよ… と教えてくれる。
最後がうまい
ダラダラとした中盤が個人的にはしんどかったが、見終えると、なるほどな、と感慨があるつくりになっている。その点ダラダラも気を抜かずちゃんと観た人が高評価するのは納得する。 ゴールドラッシュってロマンがある響きで知りもしないが魅力的に思える、しかし想像してたより映像として時代のロマンを映した作品ではなかったかな。ずっと閑散として人で溢れかえる熱気みたいなシーンはほとんどなかった。もう勝手な想像してた自分のせいでもあるが、ゴールドラッシュ感ねえな、という。。 最後がうまい。あれで全部がまとまっている。あれがあるないで観た印象は天地ほど差がでると思う。
命の軽さ
そこまで派手な演出は無いのに、なぜか引き込まれてしまう魅力的な画面。 アメリカの、しかもゴールドラッシュの時代なんて知らないのに なんだか懐かしい気持ちにさせられた。 それは主題が兄弟愛とか友情とか、家族の絆とか普遍なものを取り上げているからだと思う。
似ても似つかない、シスターズ兄弟。兄弟愛が心地良い。
子供のまま大人になった兄弟の西部劇、ライトなウェスタンくらいの印象か。【ゴールデン・リバー】の邦題はしっくりせず。原題通り【The Sisters Brothers】だった。 西部劇特有の銃撃戦は少なめ、寧ろイーライ・チャーリー兄弟の強さを印象付けさせる為の演出。緩やかに進み、少しずつ物語が変化していくロードムービー。何気無いユーモアが合うか、この過程をじっくり楽しめるか、もしくは退屈と捉えるか。 ジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックスの絶妙な演技が、長年一緒に居る兄弟という役に微塵の違和感も覚えない。 ジェイク・ギレンホール、リズ・アーメッドのお互いがお互いを見透かす程の観察力と洞察力、そこからの関係性を築いていく表現も素晴らしい。 この4人の演技を楽しむ''限りなく娯楽に近い''秀逸な『作品』に仕上がっている。 邦題の通り、物語は【黄金の川】に向けて進んで行くが、あくまでも起承転結を作る要素。登場人物それぞれの性格、考え方、心境の変化、それぞれがそれぞれ求めているモノ(コト)を楽しむ2時間。起承転結の''転''が余りに大きく、ラストの''結''が物足りなく感じてしまったのだが、安心のハッピーエンドでほっこりなラスト。
欲
科学者を殺しを請け負った、殺し屋兄弟と追われる科学者とその連れ。 途中、4人は共謀することになりますが、欲に目がくらんだことよりとんでもない事態に陥ります。 中盤まではほんと西部劇ですが中盤以降は様変わりした印象です。 ラストはあんなに安らいだ音楽が流れるとは思いませんでした。 ただ、追う側と追われる側という、起伏のない展開が少し残念でした。
実家はやっぱり良いね
原題の『シスターブラザー』とは、年の近い上司が新入社員の指導や相談をする教育制度のこと。 ジョンライリーとホアキン兄弟の苗字がシスターだからそれと掛けてる良い題名。 途中まで良く関係性だったり目的が理解出来ていなかったが、4人とも有名な俳優だったから楽しく見れた。 ホアキンと並ぶとジョンライリーの背が高くてびっくりした。 コメディ俳優はウィル・フェレル然り背が高いのか、、? 全部見た感想は実家は良いねってこと。
豪華キャスト&良い景観
4人の関係性が奇妙で面白い。反目しあってると思いきや仲良くしたり、信頼かはわからないけど、人間の寂しさとか良く出てると思う。最近活躍目覚ましいパキスタン系イギリス人のリズアーメッドの存在感は素晴らしい。 ※リズアーメッドはラッパーでもあって、なかなか良いラップしてます。 そしてオレゴンの自然が美しい。それを見てるだけで良い映画👍 ラストは自分は凄く好き。凄惨な家族エピソードを途中で聞いてた上であの暖かい感じは良い余韻を残す。
ナイトクローラーの2人の再共演も別見所
個人評価:3.8 原題のThe Sisters Brothersとして最初から見た方が、物語に入り込む事ができる。粗野な弟と、心優しい兄との兄弟愛を豪華キャストで堪能する事ができる。金に目を眩んだ人間の、まるでアメリカのことわざの様な顛末。 ナイトクローラーのあの2人が違った関係性で演じているのも、個人的には見所の一つ。
邦題「ゴールデン・リバー」からゴールドラッシュを中心に展開するスト...
邦題「ゴールデン・リバー」からゴールドラッシュを中心に展開するストーリーかと思っていたら、兄弟の絆と友情の物語だった。4人の人物像がわかりやすく、行く先々のエピソードも涙あり、笑いあり、西部劇らしい撃ち合いありで面白かったものの、強いインパクトはなかった。
ホアキンとジェイクギレンホールって豪華すぎ!と思って見たら、おなじ...
ホアキンとジェイクギレンホールって豪華すぎ!と思って見たら、おなじみのジョンCライリーが素敵だった。 作品も良かったー。やっぱりこういう映画はいいね。 提督のオチに笑った。
変わるものと変わらないもの、変えるもの
WOWOWにて。 テーマは「欲の無情さ、普遍なものの尊さ」かな。 登場人物が皆 欲に目が眩み自分の立場を変え、欲をかいて破滅的な結果となる。富、名声、アルコール、性欲…。 欲に身を委ねるのは楽だし一時的な達成感や快楽はあるが、その後には自業自得となる。 変わらないものもある。兄弟の絆、家族の愛、生命への敬意、科学や技術発展の歩みなど。それら不変かつ普遍な価値観を賛美しつつ、逆に「人は変われる」ことも示唆している。 視聴後調べてみると小説が原作であるらしく、実にアメリカ的な教訓に満ちたストーリーだなと納得した。 皆さん言っているように邦題は『ザ・シスターズ・ブラザーズ』でよかったのでは。原題にも『ザ』が付いているので、単にあの兄弟の物語という意味だと思うし、実際にその通りの作品である。 出演者など普段から気にせず映画を観るが、パッと見た目では分からなかったが声でホアキン・フェニックスと分かった。兄弟2人の演技がとても良い。微妙な表情の変化で心情を表している。 カメラワークも独特で今まであまり観たことがないショットもいくつかあり、おもしろかった。 以下、印象的なセリフ。 「誰もが何かに気を取られてる」(サンフランシスコの喧騒の中で) 「我々全員が変わらなければならない」 「どんな贅沢品もこの自由な時間とは変えがたいものがある」 「何か無くしたようだね、後で話そうか」
ジョン・C・ライリー ファンなら是非。
一言「この邦題、違う・・・」。 第75回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞したサスペンス。 実は個人的に、ベネチアで賞を獲った作品って合わないんだよなあ・・・の予感的中。 △いまいちな点△ ・原題は「ザ・シスターズ・ブラザーズ」。 シスターズ兄弟の、オレゴン↔️サンフランシスコ道中の話で。 確かに砂金が採れる川の場面はあるんですけどね。ピンとこない。 ・最初の40分、兄弟&物書き&わからん兄ちゃんの四人が、一体何をしたいのか。 退屈ではないけど、「???」状態。 兄弟のロードムービーってわかり始めたのが、後半以降(120分作品)。 ◎よかった点◎ ・PG12で「げっ」なシーンもあるけど、コミカルな個所もあり。 W座では「ブルース・ブラザーズっぽい」とも。 ・何より兄役のジョン・C・ライリーが、メイン張ってるっていうのが。 ファンとしてたまりません。脇を固める役が多いですから。 ⭐️今日のマーカーワード⭐️ 「お前と俺で、シスターズ兄弟だ」
シスターズ・ブラザーズ
やり手の殺し屋兄弟(ジョン・C・ライリーとホアキン・フェニックス)がボスの提督から、化学者を殺すように頼まれる。 先発していた連絡係(ジェイク・ギレンホール)はこの化学者と意気投合していた。 この化学者の発明は、ある薬品を使って黄金を簡単に見分けるというもの。 さてミッションは達成できるのか。 登場人物が語る人生論が面白く、なるほどと肯いてしまった。
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