追想のレビュー・感想・評価
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無垢であることの悲劇…だけで終わらない感動が
何故に結婚式当日に別れなければいけなかったのか、その理由が知りたくて観た。
初夜での実に些細な掛け違い、しかし無垢な彼らには切実な問題だったのですね。残念な悲しい別れだった。
そこで終わりかと思いきや、彼の目線で描かれるその後に無茶感動した。特に別れから10年余り経った70年代半ば、彼が働くレコード店でのエピソードは秀逸だ。
シアーシャ・ローナンの清楚な魅力、映像美、そして音楽好きもニンマリする選曲なども特筆すべきでしょう。お勧めできる秀作です。
もどかしくてもどかしくて、画面から受ける様々なぎこちなさ。これほど...
もどかしくてもどかしくて、画面から受ける様々なぎこちなさ。これほどまでに若さのバランスの悪さを悩ましく感じた事があっただろうか?
まっすぐ誠実で芯が強く相手を思い、少しの隙間さえ許さない、もどかしくも凛と美しいその様。
大人の寛容さズルさで回避するくらいなら貫く強さもいい、そんな風に感じながらも、たまらなく切なくなった。
余韻に浸ったエンドロール、今日は短く感じたな。
曇った浜辺が好きなひとへ
初夜の失敗をきっかけに、これまで積み重ねてきた不満や不安は2人を巻き込んで一気に崩れていく。
浜辺で口論するシーンで、ずっと波の音が聴こえているのが良かった。この臨場感を味わえたので映画館で観た甲斐がある。
曇った浜辺が好きなので、このシーンはとても良かった。
口論の場面の一部のみ、ストーリーのラストにもってきたところはうまい!と思った。あれがなければわたしの中でフローレンスはヒステリック女のイメージで終わっていたと思う。
結局恋人(夫婦)の別れにおいて、どちらかだけに原因があるなんてことはないのだ。
2018-86
ラスト。
観客が一体となって、心震えてると思った。
途中まで、これ撮りようによったらコメディやん、とか
恋に恋してる時期ねハイハイ、とか思ってました、ごめんなさい。
ちゃんとラブストーリーでした。
ホテルから逃げ出すまで結構かかるので、そんな風に思ってしまったのですが、そっからの展開が。
ちょっとベタなので想像は出来てしまったんですが、それでも心が震えました。
こういう瞬間があるから、大作じゃなくても映画館で観たほうが絶対いいと思うんです。
ラストまで見て思ったのは、シアーシャちゃんは、メリル・ストリープみたいになってほしいな。多分なると思うけど。
エドワード役の俳優さんも、途中までなんとも思わなかったのですが、ラストで心、かっさらわれました。
ピュアじゃないので、前半は斜に構えて観てたんですが、最後は心洗われました。
恋愛って……いや、人生ってほんとタイミングだな。その時の経験値、考え方、性格、運、そういうのって、ほんとすぐ変わるもん。
だからこそ、この人って人に巡り会えたら、奇跡やと思う。
ん~どうなんでしょう?
それらしく描かれていますが、映画にするようなネタではない気がしました。
単純に若い二人がウブすぎて、こじれた話です。
フローレンスの男性恐怖症の原因も描かれていますし、会話が足りなかっただけでしょう。
レディ・バードのその後の話しのようにも見えました。
イギリス:ドーセット州のチェジル・ビーチはココ!
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50.627378, -2.559378
岸のカーブ
116本目。
2人の距離感、初々しさが面白く最後どうなるかと思ってたら、すごい落差。
一気に涙腺が・・・。
ちょっと予想してなかったな。
ちょっとした事、いやでも初めてだからね。
やり直しできないからね。
大人になれば分かる、ってセリフがね大人には本当便利な言葉。
題名はオリジナルの「初夜」で良かったのでは?
彼の行動に?な部分が消化できませんでした。何故優の成績取れたからって街へ自慢しに行くのかが。
で、彼は自分の知らない階級に暮らす女性と会い、彼女は自分の知らない家庭・階級を見て…お互いが惹かれあったと思ってたのね。でも本心は違ってた。彼は家族の面倒をみてくれる彼女だから、彼女は「結婚」がしたかったのでは?結婚してる私が欲しかった。だから悩んでいくんですよね?
6時間だけの結婚生活、なるべくしてなった結果。
成田離婚なんて言葉が昔ありました。
これ新婚旅行から帰ってきたら離婚ですが、最近は成田迄行かずにも多いようですね。
一時の感情で流されてはダメ、時には白紙に戻してやり直すことも必要と伝えてる作品なのかも知れません。
ブラボーっ!とは言い切れない...
ウブなふたりが向える初夜でのラブの行き違い。
英国特有の階級社会的背景が見え隠れする。
シアーシャ・ローナンの初々しさ、シューベルト弦楽四重奏第14番「死と乙女」からT-REXまでの見事な音楽の使い方、ラストの海岸での画面の横幅一杯使っての離別シーン...ブラボーな箇所が幾つか僕にも追想されます。
美しいチェジルビーチと水色のドレス
チェジルビーチと水色のドレス、その雰囲気に惹かれて鑑賞を決めました。
私、恋愛経験少な目なおっさんです。だから、前半部分の初夜の緊張感みたいなものが、とても共感できる。
結末がわかっていても、エドワードを応援したくなります。
そして、その前半部分。緊張する二人の心理を見せつつ、それに回想シーンを乗せて、馴れ初めや生い立ちも見せてくる。
そのバランスが上手いなと思いました。
結婚に限らず恋愛の、相手の知らなかった部分が見えてくる時期の感じ。
これを新婚初夜に詰め込んで見せてくれます。
また、終盤の年月が経ってからのエドワードが切ない。
邦題の『追想』は、この辺りからだと思います。
終盤もエドワードに気持ちが入ってしまいます。
さて、原題からもメインと思われるチェジルビーチのシーン。
まず、情景が美しい。それから、二人がそれに負けず絵になる。映像としては、とても良いです。
ここですれ違う二人、フローレンスはエドワードの事を好きな気持ちが見えるのですが、エドワードの方が独り善がりに思えて。
その方が現実的なストーリーだとは思います。しかし、エドワードを全く応援出来ません。
私の好みの問題ですが、このシーンでエドワードがフローレンスを思いやる気持ちが見えたら、もっと終盤が切なくなったのかなと。
もっとも、それだと別れなかったかもしれませんが・・・。
エンドロールの前を含めて、チェジルビーチの情景が心に残る映画でした。
素朴で繊細
原作イアン・マキューアン、主演シアーシャ・ローナンで前作「つぐない」に続き、またしても愛し合う男女が添い遂げられない物語。何故、結婚わずか6時間で別れたのか?
「つぐない」は、不条理さ故のラストに重い余韻が残る作品でしたが、今作「追想」は、予告からして何となく予想してしまいますが…
なので、波瀾万丈なストーリーに号泣したい方には不向きですが、純粋な若い男女の出会った瞬間から恋に落ち、あんなにも愛し合っていた2人の喜びの表情と、結婚後の少しずつズレていく苦しみの対比をコツコツと重ねて、徐々に導かれます。
彼女の根本の理由となった部分は深掘りしませんが、そこに重きは置かないのでしょう。
年齢を重ねてから振り返ると、大したことではなくても、当時は全てを拒否してしまう事。。もしもあの時、歩みよれたら?…人生は大きく変わっていたのでしょう。
美しさも悲しみも、その全てが若さゆえ
ラストで予想外に泣いてしまい、胸が締め付けられるような作品だった
1962年のイギリス
結婚したばかりのフローレンスとエドワードは、ハネムーンを過ごすためにビーチへ行くのだが、2人は初夜から大ゲンカをしてしまう…
若さとは、それだけで魅力的である
しかし、経験が少ない分、不器用でうまく立ち回ることができず、一番大切な人を傷つけてしまうこともある
フローレンスも、エドワードも、とても、真面目で、ピュアな人たちだ
そんな真面目な2人だからこそ、目の前にいる人を失望させたくないと思うし、傷つけてはいけないと思ってしまう
その気持ちばかりが先走り、愛し合う若い夫婦は思わぬできごとから、大ゲンカへと発展してしまう
その2人の関係をこじらせていたのは、フローレンスの両親だったように思う
1960年代、冷戦時代のイギリスは、国民が貧しさを強いられていた時代だった
その中で、フローレンスの父はホワイトカラーの成功者で、
エドワードの家族を「労働者だ」と言って見下し、
フローレンスには異常な愛情を見せる
そのことに対し、母は見て見ぬ振りをし、
そんな両親の存在が、フローレンスを苦しめる
彼女の中では、愛する人と愛情ある家庭を築きたいと、人一倍強く思っていたはずだ
エドワードも、強制的にフローレンスの父の会社に入社させられ
未来の義父から支配されているという立場にあった
庶民的なエドワードからしたら、そんなフローレンスの家族から失望されない夫にならなきゃいけないという気負いがあったに違いない
そんな2人の過度な緊張が、初夜にぶつかってしまう
私がぐっときたのは、その日から後の年月だった
エドワードは、あの時、どうしても理解できなかったことを長い長い年月をかけて理解してしていく
この映画の舞台になっているチェジルビーチは、日本では見かけることのない小石の浜である
海岸の無数の小石は、波に洗われ、互いにこすり合い、角がとれ、丸くなっていく
人間も、その小石たちと一緒だ
お互いに尖っている間は、ぶつかり合って離れてしまう
そこから、長い年月をかけ、角が取れ、丸くなった時に、ようやく、お互いの立場を理解できることもあるのだ
その瞬間、思わずぐっときて、涙があふれてしまった
どちらが悪いとか、そういうことではなく
若いうちには、どうしても理解できないことがあるのだ
大切なことは、ゆっくりと時間をかけて理解し合うことではないかと思う
男のプライドとセンチメンタル
結婚初夜で別れた夫婦の物語。
なぜそんなに早く別れてしまったのかに興味があって視聴。その理由はそんなこと?という小さいことに思える。男の対応もかなりまずい。時代もあるし若さもあるが、もっとやりようがあったはずだ。男のプライドのなんと小さいことか。
でもその後の話がいい。切ない!未練ではないかもしれないが、男のセンチメンタルな部分が表現されていた気がする。嫌悪感を覚える女性もいるかもしれない。でも、個人的にはかなり胸に刺さった。
ラストまで観た後、余計にあのときなんとかならなかったのか!?と思ってしまう。これこそ男の発想か…。
せつない
つぐないのシアーシャ・ローナンが大人になって…
大人になってもストーリーの鍵を握っているのは変わらず。
シアーシャの一言でせつなさが増す。
ホラーやサスペンスを見ている訳ではないのに、
フローレンスとエドワードの緊張が伝わってきて、こちらまでドキドキする。
音楽が時代を教えてくれている。
この家族だから、こう育った、
仲が良かった、愛し合っている二人なのに、
プライドとエゴが邪魔をして悲運を招く。
きっと二人は幸せな人生を送ると同時に後悔の人生だったと、最後に思った。
タイミングの問題もあるのかもしれない。
今も昔も変わらず誰でもが当てはまるストーリー。
せつない。
もうちょっと頑張れ
お互いの気持ちわからなくもなかったけど、もっかい冷静に話し合えば解決出来たじゃん。特に旦那の方ちょっとプライド傷ついたぐらいでなんだよ。
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女の人は皆そういうことが好きなわけじゃないってことをちゃんと理解してあげてほしかった。いろんな事情があるんだから。それを一緒に乗り越えようとできなかったのは若気の至りだね。
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でも2人の初夜のシーンのぎこちない感じが見てて面白かった(笑)ワンピースのチャックがかんじゃってなかなか下げれないところとか(笑).
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シアーシャ・ローナンの服が水色の時と黄色の時があって、心情によって違うんだろうなと思ったけど結局わからなかった(笑).
良作なれど
物語としては美しい話にまとまってるのだが、ほんの少しだが、スッキリしない。
風の強いイギリスの海岸風景が美しく、画像もそれをうまく使って、芸術品並みに仕上げている。原題にもなっているチェシル・ビーチは、フランスのシェルブールから、イギリス海峡を挟んで少し西側。グーグルマップなどでみると、ホントに長い海岸線がずっと続いていて、ちょっと不思議な景色だ。
今、ノリにノッてるシアーシャ・ローナンは、裕福な家のお嬢さんで、ヴァイオリ二ストを目指すフローレンスを演じる。レディ・バードの役柄より少し年齢は上の設定だろうが、可愛らしさは変わらずも、クリクリとよく動く目を少し抑えめにして、おとなしい中にも情熱的なところのある女性の役をよく演じていた。
相手役のピリー・ハウルも、複雑な事情を抱えた家庭に育つ、歴史学者を目指すいかにも、イギリスの好青年といったエドワードの役にぴったりだ。
追想という邦題はよく付けたもので、美しい田園風景の回想シーンがメインだが、タイトルは回想ではなく、追想であるところがミソ。最後まで見ると「なるほどね」となる。
フローレンスと、エドワードの母親が仲良くなるところを見て、エドワードが感動するところが、印象的。
あと、長回しで、海岸と小船を使った綺麗なシーンが出てくるのだが、そこは絶品なので、ぜひ楽しみに。
好みの問題だと思うが、最終盤は、もう少し見せ方があったのではないか。伏線が回収されていくのだが、なんかあっさりしすぎてる感じだ。もう少し含みや余韻を持たせ、ジンワリ味わえる方が、よかったように思えた。
若気の至り
不思議なことに、観客の年齢層が高くてほぼ9割は50歳以上と推察します。
何故?
映画はあそこでああしときゃよかったな〜、な映画で少々退屈。
ラストは畳み掛けるように話を回収していたのでそこは楽しめました。
心が洗われる
愛をテーマにした作品としては、
最近のものではアカデミー賞を取った『君の名前で僕を呼んで』を観ました。
どちらも切ない作品ですが、私はこちらの方がより身近な感じで好きでした。
音楽の使い方も良い。
ロックミュージックが散りばめられていて、
これぞイギリス映画って感じで好きです。
お互いの幼さから招いてしまう破局への流れは胸が痛くなる。
観てる方はどうにか別れないでほしいと思いながら観ますが、
でもあそこで折れることが出来ない飛び抜けて純粋で勢いある二人だからこそ、格差を超えてあそこまで惹かれあったんだろうなと思うと、そこがまた切ない。
歳を重ねた後でもお互いに涙を浮かべられるほど、愛せた人がいることが素敵。
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