鯉のはなシアターのレビュー・感想・評価
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カープ県人ボロ泣き。他県の皆様、御免なさい。
「広島の調子はいかがですか?」
広島市で「広島」って言えば、そりゃぁ、あなた。カープの事ですもんねw
カープの歴史にホロホロリン、時に号泣。寂れて行く映画館再建のメインストリーは、もはや客観視不可能。21億の年俸を袖に広島へ戻って来てくれた黒田さん!で早くも涙目。北別府だよ、渡辺さん、やっぱり出たよ、木下さんですやん、にニヤニヤ。
諦めの悪さと、ニッチ戦略は広島のDNAで御座います。天下は取ろうなんて大それたことは考えてませんが、世界を変えてやる!と言う意気込みだけで生きてるみたいな県民性は感じます。ちなみに、わたくしは、生まれは長崎ですw
本筋の映画館再建が、ちょっとこさ話が薄く、東京から都落ちして来た俳優志望女子が、自分の生きる道を見つける件も、完全に「カープの泣ける歴史」に埋もれてしまってはいるけれど。
トータルでの満足度は、ものすごく高いです。が。その満足度は、カープ県人であるが故じゃね、ってのは、自信を持って断言しておきます。
以下、Localネタ。
◆サロンシネマさん
舞台となった映画館「ピジョン」は、広島市の鷹野橋商店街にあった「サロンシネマ」さん。未だ、建屋は残ってるんですね。劇中、愛美と高尾六平さん演じる祖父が、屋上で映画館の名前の由来を話すシーンで、ビルの谷間にそびえ立つ高層マンションが見えます。
このマンションが立てられているのは、広島大学の跡地。広島大学は、敷地の不足や学生の生活費高騰などを理由に、東広島市に移転(1982~1995)。学生・職員・関連業者も徐々に引っ越し。おそらく、これが鷹野橋商店街にとってもサロンシネマさんにとっても痛かったのだと思います。その後、サロンシネマさんは八丁堀 の東急ハンズの8階に移転し、今も館名は存続しています。と言うか、個人的には、鷹野橋から引っ越してくれて助かってます。鷹野橋、遠かったからw
◆広島を舞台にした映画と言えば「橋」
ほんとに「橋」が撮影現場になる事が多いです。ほとんどの映画のほぼすべての場面で、その風景から、どこかは判ります。愛美が最初のシーンで渡っている橋と最後に徳田と別れたのは「猿猴橋」。祖父と愛美が夜に散歩してたのは「元安橋」。「明治橋」も登場しましたよね、確か。
一度で良いので、何でも良いので、「撮影現場に出くわしたい!」www
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2021/2/14 広島市映像文化ライブラリーで、時川監督のたっぷりのトークショー付き鑑賞。
時川監督のトークショーは2回目ですが、今回は饒舌でしたw
映像の独特な美しさの秘密の種明かしがありました。時川監督は明大卒業後、トロントの映像アカデミーに留学。その後、シンガポールのDiscovery Channelなどでドキュメンタリーの仕事などをしていたそうで。その後、岩井裕二さんとの仕事を経て監督業へ。どおりで時川監督作品の撮影は、アイバン・コバック等日本人じゃない訳です。フレームの感覚や映像に対する感性が日本人と違うそうです。
この映画でも、愛美が徳沢を探してお好み焼き屋に入った場面などは、カメラが少しだけ高い位置からの長回しで、大混雑の店内でありながらも、状況がツブサに把握できるフレーム、動きなどは技術点の高さが伺われるし、その他の場面での光の使い方には感心させられます。
で、やはり「光」の使い方にはこだわりがあるそうで。「彼女は夢で踊る」も、そうでした。サラの踊りのシーンの全てが美しいのですが、基本的には光だけの演出。夜明けの海岸線の朝焼けの中のシーンは最高でした。
で。NHKの仕事でシルクロードを逆行した際には「朝焼け」と「夕焼け」だけを3週間追いかけたそうですw
映画の中で使われていた「カープ優勝の夜の街」の映像は、カープ優勝ドキュメンタリーを作るつもりで、友達とカメラを抱えて街に出て撮影していた映像だそうで。結局ドキュメンタリーは作らなかったそうですが、その映像が「鯉シアター」で役に立って良かった、だそうです。
その他にも、広島超ローカル話あり、映画界の裏話ありで、あっという間に時間が過ぎました。
一番印象的だったのは。
東京を離れる時、周囲からは「都落ち」だと言われたが、自分では全くそう思わなかった。
東京で仕事をすると、企画10に対して映画化が実現するのは1 の比率だとか。それを考えれば、自分で企画し脚本を書き、撮って編集して、が出来る広島の方がいいし、何故か広島に居ると、ネタにぶつかるのだとか。
消え去っていくもの、を連続して題材に選んでいる感のある時川監督。消え去っていくものを知ることは、それは何だったのかを考えることであり、そこから将来を眺める事を意味する。
なるほどです。ちなみに第一劇場は、リアルに尚も粘ってますようw
徳井と八嶋が良かった
徳井義実と八嶋智人の自然な演技が良かった。
ミニシアターの存続を題材にカープファンの人たちが出演する作品。
芋芝居の北別府も観れる。
カープファンは必見かな。ファンで無くても楽しめると思う。
矢作穂香も良かった。
初めは
カープファンでもないので、カープカープウゼェなあって思うんだけど
次第に凄いぞカープ偉いぞカープって気になってくるから不思議です(笑)
その辺は主役の娘の気持ちとリンクしてるのかなと
でも何度も同じ様なシーンを観せられるのはちょっとクドイかなとも思いました。
主役の娘はちょうど前回優勝後に生まれたという設定なんですね最後の方で気付いてハッとなりました
広島が元気である
悲劇の原爆から73年、広島が元気である。
それを象徴した広島市民を描く物語。全国を飛び回っていると街に降り立った時の光景、札幌・仙台・名古屋・大阪・福岡と地方の名産品に並び所狭しと並ぶプロ野球球団を応援するポスター。
プロ野球はいまや地場産業であり、街の名産であり人々の精神的支柱と強く感じる。前夜の勝敗に人々が朝のニュースから一喜一憂し、商談の話題もそこから始まる。どこかそういう団結心はないダイバーシティ東京には寂しさも感じる。
元気な広島は平和、お好み焼きそして市民球団カープ、久しぶりに流川の街を懐かしく。
羨ましいなあと思います
こんな副題ついてたのね(~広島カープの珠玉秘話を映像化したシネドラマ~)。
まぁ、その通りなんですけど。
軽やかで元気があって面白かったです。それに、じんわり泣けました。
たくさんの想いと工夫が、想像以上に厳しかった球団を救ってきた…。
こういうやつはベタでOK!です。
主人公を演じた矢作穂香、サッパリしていて存在感があって良かったです。
今も無数の鯉バナが語り継がれて、この球団を支え続けているのでしょう。そんな熱が伝わってきます。
子どもの頃、地域の球団が移転した時、そんなにファンでもなかったけど悲しかったですよ、
チーム名が変わった今でもなんとなくわだかまりがある位には。
そんな他県の出身者としては、羨ましいなあと思います。
カープの歴史と今
カープファン、広島人の私に取っては既に知っている話であったが、老舗の映画館の存続とカープの歩みを俳優人がとてもいい役を演じていて楽しめた。全国のカープファンに見て欲しい。八嶋智人の広島弁のお父さん役に脱帽です。
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