「敷居の低いブラックユーモアに見えて、実は…」スターリンの葬送狂騒曲 やまとさんの映画レビュー(感想・評価)
敷居の低いブラックユーモアに見えて、実は…
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※核心には触れないようにはしていますが、若干のネタバレありです。
最初に言っておくと、別にこの映画の世界観について何も知らなくても前半のブラックユーモアをそれなりには楽しめるでしょう。
しかし当時のソ連の状況や登場人物の事情を事前に頭に入れた上で映画を見ると、作品にちりばめられた演出や示唆を通して全編を通して楽しめる映画となります。
ベリヤは夕食の席でスターリンに何をしたのか
なぜ委員会のメンバーはベリヤを極度に恐れたのか
モロトフがスターリンにあれだけの仕打ちを受けたのに後半はスターリンに固執するような態度を取ったのは何を意味するのか
ジューコフがベリヤを嫌っていたのはなぜか
終盤フルシチョフが近づいていた委員会メンバーは誰だったか
そしてラストシーンでフルシチョフを見つめる「彼」は一体…
列挙しだすとキリがありませんが、登場人物にまつわる事実から噂話まで多くの隠し味を含んでおり、知っていれば知っているほど面白いのがこの映画の真骨頂と言えるでしょう。ウィキペディア程度の予備知識で構わないのでぜひ下調べを済ませてから鑑賞してはいかがでしょうか?
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