母さんがどんなに僕を嫌いでものレビュー・感想・評価
全17件を表示
虐待がそんな酷く見えない
すべてにおいて中途半端な作品。
吉田羊の描写は悪くない。裏表のある母親だったと。大賀がいい人すぎるのもつまらないし、同僚たちとか、勤めてる会社の嘘臭さ。
通信制出て就職してるのに、学閥があるような大企業に入れるわけがないし、そんな企業がブラック営業会社みたいな描かれ方で、一体なんの会社なの?と。
ラケットで叩かれた傷はあんな風に残るもんなのだろうか。包丁だけで十分では。
母親に感情移入
2回観て、DVD買いました
この母親の気持ち、痛いほど共感しました
違うのは我が子に暴力を振るわなかったこと
2歳までしか一緒に暮らさなかったこと
1回手を上げたらタガが外れて終わりだと思い
泣きながら我慢しました
妊娠中の裏切りはなんにも変え難いです
タダでさえ情緒不安定なうえ、
裏切られるとか、あり得ないです
本当に子供はかわいいんです
笑うと食べたくなるくらいかわいいんです
でも、自分の子ではないような不思議な感覚
吉田羊が辛い表情を浮かべながら
子供を叩くところ
包丁を持って
出てって!と叫ぶシーン
どれもこれも辛かった
自分はやらなくて良かった、と思う自分がいました
本当はあの母親もしたくなかったに違いない
ても、せずにはいられなかったんではないか、と
子供を憎しみで叩く母親なんかいないんです
大河君が風呂場で怯えるような表情で
傷跡を見せるシーン
あの表情すごいです
でも、良い友達できて良かった、とホッとしました
あそこまでの傷になるまで
かなり壮絶だったと想像します
友人にネグレクトされてた子
虐待されてた子いましたが
もっと壮絶です
なのに、なんであんなに母親との仲を
良きものにしたかったのかが
わからなかったです
あそこまでされたら
顔も見たくないと思うんですけど
大賀君の演技力、映画に入り込んでしまいました
森崎君はこの役がすごくあってたと思います
いらないシーンもちょっとありましたけど
人それぞれです
母親に共感する人も
たくさんはいないと思います、すいません
意味不明のシーンが多い
感動系かと思いきやそこまででもない謎映画。
友人たちがただただいい人たちで、良くも悪くも拍子抜けしたり。
主人公が大人になり母の家へ行ったとき、掃除しながら「ふきふき〜♪」とご機嫌に歌う姿がなんか異様で気持ち悪かったり。
そのシーンの前後であまりに「母さん!」と叫ぶのがまた謎。もういいわ!ってイラッとする。
婆ちゃんの弟が突然「ぞうさん」歌いだす流れも本当に意味が分からない。
タイジが婆ちゃん大好きな割に平気で冷淡なのも観ててモヤモヤする。愛情を受けなかった者としての表現だとしたら伝え方がイマイチすぎる。
吉田羊さんの虐待シーンと木野花さんの婆ちゃんは良かった。
本当に嫌いだったのか・・・
これが実話とは、主人公はなんと救われない人生を送ってしまったことか
母親も幸せを求めて結婚したはずが、夫うまくいかず
そのイライラを子どもにぶつけてしまったと思う
あんなにひどい目にあった主人公の救いはばあちゃんと、大人になって
知り合った仲間の存在だ
親がいなくても仲間の存在は大切だなあと思った
男女の関係もその二人にしかわからない理解しがたい関係があるが
親子もまさにそうだと思う。その親子でしかわからない思いがある
母親は本当に子どもが憎かったのか?
あれだけひどい仕打ちをしたのだから その後再会したとしても
何て言葉を発していいのか、冷たい態度しかとれないのではないか
など映画を観て思った
息子役の太賀くん、母親の吉田羊の演技に感動した。
友人役にレディプレイヤー1に出演していた森崎ウィンや
仮面ライダーウィザードの白石隼也が友人役で出演していたのが
ワクワクした
仲野太賀の演技が素晴らしい。 キミツや大将たちとの海辺での演技には...
仲野太賀の演技が素晴らしい。
キミツや大将たちとの海辺での演技には鳥肌がもんでした。
良い友に恵まれたなぁとは思うのだが、、、なにがそこまで固い友情に結ばれたのか、、そこに至るまでが薄っぺらくてなかなか感情移入できなかった。
そして、なぜそこまでして母親と関わっていくことにしたのか。友のおかけでとは思うが、
少し弱いきがしました。
期待ハズレの陳腐な作品
太賀と吉田羊のDVDジャケットの表情があまりに素晴らしく、これが良作と期待して観てみたらガッカリもいいところ、とても陳腐な作品でした。
実話の映画化にもかかわらず、全体的にリアリティが無く登場人物たち誰にも感情移入できませんでした。
他の方も指摘されてますが、まずは友人3人それぞれとても不自然で嘘くさいキャラクターです。
ミュージカル劇団とはいえ、毒舌キャラの劇団員も芝居が全て大げさだし、自分をブタだと蔑んでいたくらいの性格の主人公が、会った初日に失礼なことを言われたからと言って、劇団の先輩に平気で言い返すのもおかしい。
会社の同僚の女の子やその彼氏の登場も唐突で、演出やキャスティングミスなんだろうけど、あまりに不自然な演技や表情で、裏があるのか主人公を陥れようとしてるのかと警戒したのに、実はただの良い人でした、というびっくりなオチ。
余命いくばくのないおばあちゃんとの再会や、その弟が遺品も持って現れてゾウさんの唄を歌い出すのもおかしい。
不正をして営業成績がトップになったくだりも何もきっかけが描かれないから意味不明。
父親からの慰謝料だけでシングルマザーがあんな戸建ての豪邸に住めるの?
そもそも母だけで無く父親からも虐待されていたのに、離婚したからといって父親は全く描かれず、姉もアメリカ在住という都合のいい設定にされてる。
中でも一番の違和感は、母親と向き合おうと決めてからの場面。あんなに虐待されて、家出してまで母と距離を置いていたのに、葬式でも割と普通に接してるし、友人の一言で考え直した主人公は突然母親に何事も描いてなかったかのように尽くし始めたことにはどっシラケた。
とにかく全てにおいて、登場人物たちの感情が何も描かれてないから、台詞でそれらしいことを並べても、内容が歯抜けのようで全く響かず感情移入できない。
原作のエッセイにはこの歯抜け部分が全て描かれてるのかな?
それとも原作がある分なにも脚色できなかったのか。
太賀や吉田羊の演技は素晴らしいのに、演出や脚本が全て台無しにしてる。
大人になれない母
もっと泣かせよう泣かせようとして来る映画だと思った。ずっと大人になれない不安定なままの母親を息子が飛び越えて保護者になっちゃったみたいな。周りに似たような人もいたので迷惑な人だなって。そこまで息子がしなくても良いのにと思うけど、許して平和な時を過ごす為にはしょうがないかな。森崎ウィンが挟まっていないと淡々とし過ぎてかも。
話も感想も至ってシンプルよ。
「母さんがどんあに僕を嫌いでも」を見てしまいました。
こういうテーマが大好きなので、
劇場を探し当てての鑑賞となりました。
結論から言いまして、マジで最高。
2018年に見た映画の中で間違いなくベスト3には入る。
重すぎるけどライト、
重すぎるけどハッピー、
ただただ重すぎるけど最後は笑顔。
ストーリーは、
母親に拒絶されているボーイの奮闘記。
この描写が辛いのなんの…
ただただボーイを応援したくなる映画。
主題歌のゴスペラーズ諸君もいい仕事をした。
早速主題歌はダウンロードしてエンドレスリピートしております。
「ハートフル」の枠に閉じ込められてしまった映画
虐待を受けて育った子供と、虐待する母親の間にある、簡単には説明のしようもなさそうな愛憎。社会問題としてというよりも、親であったり子であったりする一人の人間として興味を抱かせるテーマだと思った。
ただ実際に作品を見た印象では、虐待のある家庭の中にいる「親」と「子」という関係性において極めて頻繁に語られる要素が改めておさらいされているだけのような感じがあり、この映画でしか表現しきれなかった部分というか、またこの親子でなければ生まれなかった感情のようなものに気づかされるには至らず、虐待をあくまで「事例」として見聞きしているような感覚に近いものがあった。そういう意味では原田美枝子さん主演の「愛を乞う人」など、虐待をする母と虐待を受けて大人になった娘とを、双方を凄まじいまでに描写して見せ切った作品が存在することを思うと、この映画はその考察がやや弱い気がしないでもない。というか明らかに弱い。なんかいくらでも深く掘り下げられるテーマでありながら、所詮ハートフル映画の枠の中に封じ込めてしまったんだな、と言う印象。
そうはいっても、この映画には何度も泣かされた。虐待を受けながらも健気に作り笑いで生きるタイジくんの素朴さと素直さとひたむきさに何度も胸を打たれ、なんども心が痛み、その都度涙があふれた。
それでも。
それでもこの映画を手放しに「良かった」と言える気がしないのは、この映画が完全に主人公タイジへのカウンセリングでしかなく、映画としての物語性に乏しいせいだと思う。タイジくん以外の登場人物がことごとくタイジをカウンセリングするために登場しており、まるでタイジのために神が使わせた天使か何かであるかのようにそれぞれの役割を果たすだけの存在でしかない。タイジ以外の登場人物にまったくの人間味がないのである(ふと思い出したのは、ウィル・スミスが主演したクリスマス映画「素晴らしきかな、人生」だ―ちなみにフランク・キャプラの名作映画ではない―)。
森崎ウィンさん演じる劇団の花形俳優の立ち回りなどまさしくそれで、この人は神様か何かなのか?というほどにすべてをお見通しでタイジくんを導くようなことを言い放ち、絶好のタイミングでレンジローバーで登場してはまた彼に天啓を告げるという役回り。
それ以外においても、タイジを産んだときの母の気持ちに気づかせたいときには友人カップルがタイミングよく妊娠し、「おばあちゃん」と慕っていた女性の弟からは「ぞうさん」の歌を使って母への愛情を再確認させ・・・と、もう全登場人物が神の使いであり、神の思し召しであり、全宇宙がタイジをカウンセリングしているようなそんな世界のお話。本来、登場人物がしっかりと役割をもって登場することは物語においては望ましいことだけれど、ここまでわざとらしいというか強引になるとちょっと白々しく感じられてしまって良くなかった。
ただタイジ役の太賀さんはとっても良かった。泣きの演技も生き抜く知恵としての作り笑いも心の葛藤もすごく自然に演じていて思わず心を寄り添わせたくなったし、美青年ではないのだけれどなんだか可愛く思えてくる雰囲気も含め、この映画の鍵をしっかりと掴んで体現してくれたなぁとこの一作だけでもファンになれそうなほどだった。
泣けませんでした
太賀さんのファンなので、この映画を観ることをずっと楽しみにしていましたが、期待外れの結果になり、残念です。
私が鑑賞した日は、レディースデイだった事もあり、平日なのにほぼ満席に近い状態で、周りには号泣している方がたくさんいました。
そのような中で私は、ウルッとする場面はありましたが、物語が核心に触れていないもどかしさと、全体の演出が思い切りに欠ける感覚があり、感情移入出来ず、全く泣けませんでした。
特に虐待シーンは母親役の吉田羊さんのイメージを崩さない配慮が感じられ、嘘っぽくて、その後の展開への説得力が弱かったように感じます。
私は虐待シーンを露骨に表現するべきと言っているのではなく、説得力のあるストーリー展開、映像表現が欲しかったと言いたいのです。
演出と構成次第では、号泣必至だった内容だけに残念でした。
ゾウさんゾウさん
久々に映画でこんなに泣きました。
大好きな母に虐待され続ける描写は、感情移入してしまって本気で辛かったです。海辺で過去を打ち明けるシーンでのたいじの「今まででこんなに楽しかったことはないから笑いかたがわからない」というセリフがとても胸に刺さりました。今までの作り笑いや不気味な笑いではなく、"ばあちゃん"の言った心からの笑いが込み上げてきた瞬間、逆に笑えなくなってしまうなんて。
太賀さんの涙の演技が良かった。悲しみ、絶望の涙だけでなく喜びから出る涙や安堵からくる涙など、ただ泣いているだけではなく、高い表現力だなあと思いました。
また、吉田羊演じる母さんが、たいじの話を聞いて表情を変えずに静かに目からこぼす涙にもまた、感動しました。とにかく2人の演技力に脱帽です。
小劇場でのミュージカルのシーンは、小劇場で演劇をかじっているものとして、少し恥ずかしくなる作り方でした。笑
母の愛を当たり前に感じて、時に邪険に扱ってしまう自分を少し反省する機会にもなりました。
泣きどころ多数。⚠︎ネタバレあり⚠︎
中盤までは少し重い展開。その中でも随所に泣きどころがあり。実話を元にしたフィクションとは言え人物それぞれの心理の流れがとてもリアルで丁寧に描かれている。ラストに己れの過ちを悔いて改心するハッピーエンド…という作品は多いが、人間それほど単純に改心なんてできない。この作品にはその点において生々しさがあり生身の人間を深く描いている。
他人には見えない判らない母と子の関係
1978年『鬼畜』という映画作品のラストシーンを思い出した。どんなに親からの
ネグレクトを受けても肉親の所へ戻ってくる。この作品は父と子の切っても
切れない関係が描かれている。どんなに酷いことされても子が父の「罪」を赦す
作品だ。今回の作品と比較するのはどうかと思ったが、子と肉親は切っても切れない血が流れている。
これは、光子の妹から母親である光子が18歳までタイジと同じ境遇であったことと重なる。それから、タイジが母親の接し方は大きく変わる。
光子も虐待にあっていた、だからか本音を語れない、つい人前で見栄を張ってしまう人間になってしまったのか?。タイジの言動が光子にとって、昔の自分を見ているようで彼を自分から遠ざけた。
此処で、母の味「混ぜご飯」が大きなポイントとなる。自分を変えたいとタイジは
ある劇団の活動に入ることとなる。キミツとタイジは同類?
キミツが、タイジに急接近してくるが、外車を乗り回すキミツという人間というものが、全く描かれていない点は、この作品が、実話を基にしているからか、深くは描かれていない所は惜しい。タイジを大好きであった婆ちゃんの死の場面があってもよかったのに。タイジと唯一自分の味方婆ちゃんの場面に泣けたし、タイジの「ニワトリ踊り」には、号泣でした。
ひどい映画だった
今回のこの映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」に対する一番の違和感は、30年以上前の話を現代に持ってきたこと、歌川たいじのキャラクターから、ゲイでおネエであることを払拭してしまったこと。
歌川たいじは、ゲイでおネエだから成立しているのに、何故に一掃してしまったのか?
それならば映画化する意味なんてゼロ。
なおかつ、今やハリウッド俳優の森崎ウィンに演じさせるキミツ役は、おネエ丸出し!
歌川たいじとキミツは、お互いにおネエだから成立していたのに、たいじをノーマルにするとただの失礼な人でしかない。
「母さんがどんなに僕を嫌いでも」の脚本には、感情というか登場人物の心が全く描かれていない。
会社の営業で、不正をして一位になるエピソードには驚いた。
結局、異常な両親二人の遺伝子を色濃く受け継いだ歌川たいじは、自分で自分を異常なサイコパスと告白しているのだ。
とにかく、脚本も構成もひどすぎる。
会社の営業で一位になって、同僚に不正を指摘されて、胸ぐらつかんで脅して、キミツに車に乗せられて、ホテル三日月に行って、母親から数年ぶりに電話があって、風呂場で大将になぐさめられて、海岸のシーンがあって、キミツに車で送ってもらって、そしたら婆ちゃんが死んで遺品整理をしたって弟さんが缶を持ってきて、、、etc.が、土日に一度に起きるとか、あり得ないと思う。
盛り込み過ぎでは?
実話だからって言われても、全く共感出来ない。
木野花の名演技は唯一の救い。
だが、歌川たいじは「婆ちゃん、婆ちゃん」と言っておいて、引っ越してからはほったらかし。
数年後に会いに行ったら「もう死にます」と言われて、次はもう死んで遺品を弟さんが持ってくるって!
婆ちゃんの葬式には行かないのか!
歌川たいじって、本当に薄情な人なんだなって思う。
ぞうさんの歌を歌う意味も、全くわからない。
全身タイツで病院の駐車場で歌って踊るのも、意味不明。
コメディにしたいのか、ミュージカル風にしたいのか、なんなのか?
この映画を見て泣ける人、「今年一番泣いた」「泣ける映画」ってSNSで拡散する人に問いたい。
一体、この映画のどのシーンで泣けるのか?泣いたのか?
本当にひどい映画だった。
涙なしでは観られません
こんなに映画を観て泣いたのは久しぶりでした。それも映画館で…
最初からたいじさんの気持ちを考えると自然と涙が出てしまいます。でも生きていてくれて、今が幸せと思えて本当に良かった。
運命は残酷なだけではなかったですね、たいじさんの隣にはばぁちゃんがいてくれた。そして大切な友達を与えてくれた。
お母さんもずっと虐待をされて育って、たいじさんと同じ気持ちを抱えて生きてきたってことを考えると愛されたかった、誰かに必要としてほしかった、認めてもらいたかったんだと思います。
最後に「ありがとう。たいじかいてくれてよかった」ってお母さんが言ってくれた時、今までの胸のつかえが取れて、本当に嬉しかったことでしょう。
実話を元にした作品なので、本当にリアリティがあって、でも虐待だけのテーマではなく、親子の愛、友情も考えさせられました。
もう一度観たいと思いました。
五七五にうまくまとめている川柳的タイトル
虐待をどんなに受けてる子供でも、やっぱりお母さんは好き。これがまた華のある綺麗なお母さんであれば尚更だ。主人公タイジが小学生になり、さすがにスープをかけられるくらいにまで壮絶な仕打ちを食らうと、ちょっと距離を置いてしまうところがリアル。肥満児だからと言って施設に1年間入れられるとなると、さすがにお母さんだって子供が愛おしくなるはずだ・・・と思っていたら、帰ってみるとお母さんは旦那と離婚していた!
児童虐待などの社会問題を取り上げているようでもあり、それ以上に精神的な虐待、母子愛の欠如、身勝手な母親役をこれでもかこれでもかと観客に投げかけてくる。17歳になると、勝手に精神科を受診して、それすらも母親から詰られた上に包丁を突き付けられたタイジ。ようやく家を出る決意をすることとなる。
血の繋がった親子の究極の愛とでもいうべきか。この軸だけで考えると、『万引き家族』なんかとは真逆の家族愛。会社や劇団を通じて知り合った友達が皆いいやつなので、このまま楽しく過ごすという手もあったのに、キミツ(森崎ウィン)の家訓を聞かされ、見返りを求めない無償の愛を貫く道を選択するのだ。いや、これはなかなかできることじゃない!
終盤は再婚した母が莫大な借金まで相続してしまったことから、彼女に自己破産宣告をさせようと努力するタイジ。料理という絆で結ばれていた母子だったから、「一緒に小料理屋をやろう」と誘うのだ。仕事で不正をしたことも、DNAを受け継いでるのだと納得する様子。自分と同じ深層の性格を持つのなら、「生まなきゃよかった」ことも何か理由があるはずだ。何度も堕胎しようと思った事実を告げられたときには、「生んでくれてありがとう」という気持ちになっていく。
何か所も泣けるポイントがあったのですが、キミツ、大将(白石隼也)、カナ(秋月三佳)に虐待の事実がバレてしまったときの彼らの優しさには泣けた。人の痛みを知ることが相手を理解する近道なのでしょうね。
自分の力と友だちの協力で人生を切り開いた主人公
大変な子ども時代を過ごしていた主人公が、自分の力と周りの人たちの助けもあって、幸せを求めて奮闘する姿を見て、いろいろと考えさせられた。
自分を守るために一人ぼっちでいるのは、傷つかないけど、楽しみもなさそうだなとか。
助けたいと思ってもらえる人でいることって、大切だな、とか。
主人公の大変な過去もすべて受け止めてくれる友だちの存在って、人生を変えるほど大きいんだな、とか。
自分の幸せを願うことと、現状が不満なら自分が変わることと、友だちを大切にするということが、充実した人生につながるのかなー。
幸運なことに舞台挨拶も見てきました。
みなさん挨拶が素敵だった。
やっぱりこんな難しいテーマに出演する方々なので、いろいろと考えながら演じてるんだなと思った。
御法川監督がこの映画に込めた思いを熱く語っているのを聞いて泣けてきた。監督は、誰でも思い通りにならないこともあることもあるだろうけど、映画を観て思いっきり笑って泣いてほしい、暗くなったら隣の人から見えないから遠慮なく、みたいな話をしていて、私も映画は楽しみでもあり、デトックスのためでもあるので、そういってくれるのはうれしかった。
外国の映画祭で、観客がむせび泣いている姿を再現していた監督…お茶目ですね。
全17件を表示