「ひどい映画だった」母さんがどんなに僕を嫌いでも AKIRAさんの映画レビュー(感想・評価)
ひどい映画だった
今回のこの映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」に対する一番の違和感は、30年以上前の話を現代に持ってきたこと、歌川たいじのキャラクターから、ゲイでおネエであることを払拭してしまったこと。
歌川たいじは、ゲイでおネエだから成立しているのに、何故に一掃してしまったのか?
それならば映画化する意味なんてゼロ。
なおかつ、今やハリウッド俳優の森崎ウィンに演じさせるキミツ役は、おネエ丸出し!
歌川たいじとキミツは、お互いにおネエだから成立していたのに、たいじをノーマルにするとただの失礼な人でしかない。
「母さんがどんなに僕を嫌いでも」の脚本には、感情というか登場人物の心が全く描かれていない。
会社の営業で、不正をして一位になるエピソードには驚いた。
結局、異常な両親二人の遺伝子を色濃く受け継いだ歌川たいじは、自分で自分を異常なサイコパスと告白しているのだ。
とにかく、脚本も構成もひどすぎる。
会社の営業で一位になって、同僚に不正を指摘されて、胸ぐらつかんで脅して、キミツに車に乗せられて、ホテル三日月に行って、母親から数年ぶりに電話があって、風呂場で大将になぐさめられて、海岸のシーンがあって、キミツに車で送ってもらって、そしたら婆ちゃんが死んで遺品整理をしたって弟さんが缶を持ってきて、、、etc.が、土日に一度に起きるとか、あり得ないと思う。
盛り込み過ぎでは?
実話だからって言われても、全く共感出来ない。
木野花の名演技は唯一の救い。
だが、歌川たいじは「婆ちゃん、婆ちゃん」と言っておいて、引っ越してからはほったらかし。
数年後に会いに行ったら「もう死にます」と言われて、次はもう死んで遺品を弟さんが持ってくるって!
婆ちゃんの葬式には行かないのか!
歌川たいじって、本当に薄情な人なんだなって思う。
ぞうさんの歌を歌う意味も、全くわからない。
全身タイツで病院の駐車場で歌って踊るのも、意味不明。
コメディにしたいのか、ミュージカル風にしたいのか、なんなのか?
この映画を見て泣ける人、「今年一番泣いた」「泣ける映画」ってSNSで拡散する人に問いたい。
一体、この映画のどのシーンで泣けるのか?泣いたのか?
本当にひどい映画だった。
カータンブログでオネエの歌ちゃんでインプットされてたので、私も観ていて違和感ありました。
オネエっぽいから母親から虐待されていたのかと納得してたら、そんな場面は全くない…
事実を公にする事で弊害も生まれるので致し方ないのかもしれないですね。