アイネクライネナハトムジークのレビュー・感想・評価
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洒落た会話が横溢する登場人物全員が魅力的な傑作
WOWOWで放映されたので見ました。
予想以上に素晴らしく、三浦と多部も良いのですが、矢本と森、その娘の恒松の家族が素晴らしい。
本線ではありませんが三浦が結婚について尋ねる原田泰造のエピソードもなかなか味わいがありました。
どこを切り取っても楽しく見ることができる傑作だと思いました。
てゆうかさ、「あと」っていつ?
映画「アイネクライネナハトムジーク」(今泉力哉監督)から。
本来なら、何度も繰り返される
「出会い方とかそういうの、どうだっていいんだよ。
いいかよく聞け、あとになって
あの時、あそこで出会ったのが彼女で本当によかったって、
こういうように感謝するのが一番なんだよ」
「結局さ、あの時あの場所で出会った人が、
この人で本当によかったなぁって、あとで思えるのが一番なんだよ。
自分の幸運に、あとで感謝できる出会いが一番なんだって」
なるほど・・と思いながらも、天邪鬼の私は、
この決め台詞をドヤ顔で言い放った夫に対して、妻が言い返した
「てゆうかさ、『あと』っていつ?」が響いた。(笑)
いつの時点でこう思えたらいいの? 。
結婚?、妊娠?、子育て中?、老後?、死ぬ直前?
さだまさしの関白宣言ではないけれど、
「お前のおかげていい人生だった」って言われても・・が本音かも。
ロマンチストの男性とリアル重視の女性の違いかな、
「男の浪漫は、女の不満」という台詞が頭に浮かんだ。
伊坂作品にしては、ちょっと物足りなかったかなぁ。
アイネクライネナハトムジーク
三浦春馬君と多部未華子さんの二人が演じる出会いから、佐藤の絶妙な間合いの演技がとてもアンニュイな感じを醸し出している。
この二人だから出せる雰囲気と、恋愛映画なのにドキドキ感はまるでないところがなぜかまた見たくなる映画だ。
あの時会えたのが君でよかったと思えるか
人の縁って不思議なもので、気持ちがすれ違ったり何かが少しかけ間違えるだけで違う関係になってしまう。
苦節のボクサーの10年間と、
その10年間を別の場所で生きた人たちのお話。
伊坂幸太郎ワールドで、少しずつ少しずつリンクしながら、重なりそうで重ならないようで、微妙な関係を保たれたまま進んでいく。
劇的な出会いで出会えて良かったと思うよりも、
あの時会えたのがあなたで良かったといつか思えることが大切だという言葉がじんとする。
大丈夫のしぐさも、三浦春馬の分はちょっと余計だったかな。
繰り返される小さな夜の音楽も少しくどいかも。
でも全体的にまとまっていて、全部が全部ハッピーエンドではなくて、
しまりのないところもあるけど、それがまたこの作品の良さかなぁと思う。
つながり具合が気持ちいい群像劇
たまたま鑑賞したのだが、これは好きなタイプ。
原作未読だが伊坂幸太郎なので色々仕込んでるとは思ったが。
あと出てくるご飯がことごとく美味しそうで、お腹減った。
人物設定として美味しい役どころの矢本悠馬と萩原利久が目についた。派手さはないがじんわりしみるよい映画だった。
なんだか幸せになれる映画
ありきたりの普通の人の普通の出来事風に映画にしているけど、かなり非日常。
でも、主演の三浦春馬さんと多部未華子さんが「普通」っぽく見せてくれている。
観終わって、一瞬「つまらない映画を観てしまったかな」と思ったのだけど、お茶飲みながら思い返すとなんだかほっこりして、良い映画だと思った。
思い返すと全ての役が良い人だと思った。
なんだか幸せになれる。
劇中のストーリートミュージシャンの歌う歌が良かった。
三浦春馬がもういないことがとても哀しい🥺
原作を読んでから観ようと思ったけど、待てずに鑑賞。ほっこり、ほんわかする場面もあり、クスッと笑えるところもあり、面白かった。
主人公ではないボクシング🥊の選手ウェストン小野の試合を軸にして、主人公の佐藤や友人の織田、会社の先輩の日常が展開する。
一気に10年後に話が跳ぶが、やはり小野の試合を軸に(私にはそう感じる)話が展開している。今度は織田の娘や友達も関係してきて見事な伏線の回収。
このセリフ、きっと原作の中にもあるんだろうな〜と思えるようなクスッ笑える会話も良い。(久留米のお父さんが自転車置き場で駐車券ドロボーに言ったセリフとか、久留米がファミレスのクレーマーに言ったセリフとか本の中にありそう)
小野の試合終了後、織田親子と一緒に行った友達が、耳の障害がある少年(青年)の棒切れを拾ったのは、新たな出会いということなのかな☺️
佐藤をはじめ、小野の奥さん、織田の奥さんも優しい人たちが多い爽快な映画。10年経っても路上で変わらず歌っている斎藤さんやセコンドなのにポッチャリしてるサンドイッチマンがちょっとファンタジー!
三浦春馬がとても自然で良かった〜なのにもう、新しい彼を観ることが出来ないんだってことを改めて感じてしまった。寂しい😞
みんな一途
仙台が舞台となる作品が多い伊坂幸太郎。やはり今回も仙台が中心で駅前の歩道橋での出会いや、数々のエピソードにおける人間関係や伏線が見事にまとまっていた。個性がぶつかりあう作風の今泉力哉監督作品というより、むしろ伊坂幸太郎らしさが目立っていたと感じました。
10年という時の隔たりは人の心をも変えてしまいがちだけど、今作ではむしろ1人の異性を思い続けたり、1人のボクサーに憧れ続けたり、親子でDNAが受け継がれるといった、人間の良い面が浮き彫りにされていたようにも思った。その10年の歳月の中に東日本大震災があるのですが、これも人との固い絆をより強固なものにしたのかもしれません。
その群像劇の中心にいるのは三浦春馬演ずる佐藤であり、ウィンストン小野だったりするのですが、結びつけるキューピッド役となるストリートミュージシャン。これは斉藤和義?と目を凝らしてみたりしたけど、この「斉藤さん」はこだまたいちという人。雰囲気あるなぁ~
普通の群像劇だと、様々な人が最後に一点で結ばれていることがわかる作品が多いけれど、このドラマは最初から繋がりが見えているのが斬新といえば斬新。意外性を求めず、様々な伏線が後からじわじわ思い出されるのもいいものだ。耳が悪くいじめられていた少年のエピソードが素敵でした。
アイネクライネナハトムジーク
出会いの物語。
10年という時間経過をうまく使ってロマンチックに。同じセリフや同じシチュエーション。それは親から子へも受け継がれる。
この10年だけでなく、これからの10年にもつながりそうな展開も良い。
良い映画はその映画で全てが終わるのではなく、登場人物のその後を想像できる映画。そして、それは登場人物だけでなく鑑賞者のその後にも影響を与えるような映画。これは見終わった後にポジティブになれるところが良い。
だからこそ三浦春馬のニュースは悲しい。出演者の未来にもつながりうる作品だから。
シンプルにこういう群集劇が好き。いろいろな人が絡み合う展開。スポーツが様々な人に勇気を与えている様子も良かった。
何年か後に、好きになった人やあの時出会った人がこの人で良かったと思えるように。
じわ〜っと心があったまる
伊坂幸太郎の小説は初期の頃のものはかなり読んだけれど、この話は原作は知らなかった。ただ、いきなり仙台駅前が出てきて、ふふっと思った。
話は本当に驚くほど日常の中で普通に暮らす何人かの若い男女の群像劇だ。出会いがあって時がたっていろんな思いが膨らんで、静かに流れていく。
今泉監督がいいのか、原作がいいのか、脚本がいいのかわからないけれど、沢山の心に響く言葉がでてくる。出会いが後になってから、あなたでよかったと思えることが1番幸せなんだ。
出会いを掴むのか見逃すのか、全ての人にチャンスはあるんだと思う。次に向かって一歩踏み出したくなる映画だった。
優しくて柔らかい空気感
春馬さんの醸し出す優しくて柔らかい空気感が、ストーリーとマッチして、とても温かい気持ちになります。あの爽やかな可愛い笑顔が心に染み渡ります。胸に日常を大切に、周りの人を思いやり生きていくことを再度心に誓うきっかけとなる映画でした。
テーマ的には偶然の出会いに感謝みたいなことだと思うけれど、ありえないエピソードばかりで説得力がないから全体的に陳腐な印象だった。
原作は読んだことがなく、井坂幸太郎さんの小説も読んだことがない。
多部未華子さん目当てで見たけれど、多部さんの魅力はあまり出ておらずよくなかった。
一番よくなかったのは多部さんが夜間の道路工事の警備員として交通整理をしているシーン。
すごく衝撃を受けた。
多部さんだからなんとなく似合ってはいたけれども、それはないだろうと思った。
これはだいたいおじさんとおばさんの仕事で、夜はおばさんやってない。
原作はどうなっているのか知らないけれども、これを多部さんにやらしたら全て何もかもぶち壊し。
しかもここは普通の恋愛映画だったら最も重要な、相手役の三浦春馬さんとの再会シーンなので一瞬金返せ的な気分になった。
しかも多部さんの演じている本間紗季という役のキャラや背景の描写がほとんどなかったから、いったいこの人何者?という疑問が最後まで残った。
内容的には一事が万事でよくわからない映画だった。
こんなことありえないというエピソードの連続。
しかもそれが結びついているのかいないのか、よくわからないうちに劇中の時間だけが進行していく。
見ている方は何がなんだかわからなくなってこの人誰?みたいなことが多かった。
よくわからなかったけれど、個人的にいいと思ったのは男目線だったところ。
こういう映画はだいたい女性目線だけどこの映画は男性目線だった。
女性の登場人物のキャラや背景の説明がほとんどなかったのは不満だったけれど、女性をなんだかよくわからない怪物みたいな感じで描いていてそこは共感できた。
テーマ的には偶然の出会いに感謝みたいなことだと思うけれど、ありえないエピソードばかりで説得力がないから全体的に陳腐な印象だった。
男性はバカでロマンチストだから、出会いに感謝している人が多いと思うけれど、女性はどうなのかな?
この映画でもところどころ入っているけど、女性は案外リアリストだから偶然の出会いに感謝などしていないし、相手と出会わなければよかったと思っている人がほとんどのような気がする。
公開時に見たんだけど、映画見た時点では多部さんはまだ結婚していなくて、これで共演三回目だし、すごく息の合っている三浦春馬さんと結婚してくれないかな?と個人的には思っていた。
この映画の公開後すぐ多部さんは他の人と結婚して、その後しばらくしてから三浦さんがあんなことになるなんて夢にも思わなかった。
ふと…… 今でも仙台の街にいるような
昨秋のロードショー時に観て以来の2度めになる。まさかこんな形(アンコール上映)で、もう一度スクリーンで観ることになるとは……あまりにも悲しい。
なぜか佐藤だけは名字しかない。エンドロールでも他の登場人物にはフルネームがあった。三浦春馬が雑誌のインタビューでそこを話していたのだけど、何を語っていたのかは思い出せない。
淡々といくつかの小さな出会いの話が綴られいく。あまりにも何も起こらなくて、いきなり10年後に飛んだりして、その間のエピソードも語られてなくて。
人と人との出会いは本当は奇跡の繰り返しなのだろうけど、日常の中では当たり前の出来事として埋もれていく。
どうしても……
この時、三浦春馬はどんな思いでこの役と向き合っていたのかと考えずにはいられなかった。
ラストの少し前、彼が演じる佐藤と多部未華子演じる紗季ちゃんが向き合うシーンは、二人ともこの上なく幸せそうで温かい空気に包まれていた。
あれは演技ではなかったように思う。あんな風に穏やかに微笑むことができる彼の人生は、やっぱり多くの出会いに支えられた豊かなものだったと私は信じたい。
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