アイネクライネナハトムジークのレビュー・感想・評価
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タイトルの意味・生まれた経緯
日曜邦画劇場を録画してみました。
軽部真一さんが最後解説しておりました。
(以下そのままの言語)
タイトル『アイネクライネナハトムジーク』
伊坂幸太郎監督 原作のタイトルと同じ
ドイツ語で直訳すると 『小さな夜の音楽』
モーツァルト作曲 セレナード第13番ト長調
『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』
今泉監督は、この曲はいっさい使わず、
斉藤和義さんの『小さな夜』を使用
伊坂幸太郎さんは、斉藤和義さんの大ファン
それを知った斉藤和義さんが
伊坂さんに作詞をオファー
しかし伊坂さんは、小説ならと短編小説を書き下ろす。
するとそれを読んだ斉藤さんが歌を作って
今度はこの曲に色厚され 伊坂さんが短編を執筆する…
そういったやり取りから いくつもの小さな物語
が連なって生まれて短編集に
アイネクライネナハトムジークに結実した。
という事である 連なって不思議な出会い繋がりで結ばれた世界。
【感想】
タイトルの経緯など改めて聞くと とても良い作品だと改めて思いました。そして、たんたんと話の中に自然に溶け込めて 路上で歌ってる『小さな夜』も本当に作品と相まって 最後もスッキリと心地よい物語で終わっていくので 良かった〜。原田泰造さんも演技が上手だなぁと改めて思いましたし、三浦春馬くんも 不甲斐ない役プロポーズの時とか女からすると 何なのさ!ハッキリと明るく言わなきゃ!とむず痒い表現
本当に素晴らしい俳優さん 見れないと思うと本当に
惜しまれます。泣けてきます。
友達におすすめしたい映画でした。
幸せの連鎖
原作は未読です。
出てくるのはみんな普通の人達で日常的な風景なのですが、その中に小さな幸せや奇跡を感じました。
ヘビー級の試合を観て明日も頑張ろうと思えたり、同じ歌を同じようにいいなと思って一緒に聴いてくれる誰かがいたり・・・、何気ない事ですが、それって幸せな事だなと改めて感じます。
人はみんな少しずつ繋がっていて、知らぬ間に支え合ったり背中を押し合ったりして生きている。赤の他人だと思っていても実はどこかで助けられているかもしれない。また、自分の何気ない行動が誰かの背を押しているかもしれない。生きていれば辛い事もあるけど、それを乗り越える姿が誰かの勇気になるのなら・・・見えてないだけで、世の中はそんな嬉しい連鎖で満ちているのかもしれません。
普通に恋愛映画?
返す返すも三浦春馬さんの演技がこれから観られないことが残念でなりません。
全くの予備知識なしで臨んだため「ん?主役は誰?どう展開していくの?」って思いながら観てるといきなり10年後?!最初は面食らいましたがだんだん進むにつれ色々な伏線が回収され観終わったときは納得となんとも言えないほんわかした気持ちになりました。
原作は短編連作なんですね。さすが売れっ子作家、伊坂幸太郎さんのストーリー展開。なかなかこの時間内に収めるのが難しい数々のエピソードを違和感なく散りばめた今泉力哉監督の力量に感動しました。ヘビー級ボクサーの10年間(+弾き語りストリートミュージシャン)に色々な男女が絡んで最後はなんとなくハッピーな雰囲気!なかなかいいですね。
久留米さんちのお父さんも息子さんも同じパターンで美緒ちゃんを救ってあげるくだり、思わず笑っちゃいましたがその直後の告白、ギター弾きのところで再会。いいですね。
また主人公?であろう佐藤(三浦春馬さん)と紗季(多部未華子さん)もこの場所がきっかけでなかなか素晴らしい場面構成です。(こっちが先でしたね!)お二人ともいい空気感を醸し出してましたよね。くたびれた先輩サラリーマンの藤間(原田泰造さん)もここを何気なく通り過ぎてましたよね。でも特筆は今や欠かせない脇役の王者織田(矢本悠馬さん)ちょっとウザいけど泣かせてくれますね。
また彼らが助けてあげた少年の10年後、藤原季節さんが何も語らず多くを語ってくれました。
若いカップルから熟年夫婦まで二人で観てほしい作品です。僕は好きな映画です。
伊坂幸太郎作品の醍醐味がする丁寧な作品、少しだけ出会いを信じられる予感
小中と伊坂幸太郎作品を読んでいた私にとって、今泉力哉監督がどうマジックをかけたのか、気になっていた。この原作は読んだことなかったのだが、伊坂幸太郎の気持ち良い伏線回収が見事に生きていて、最後はボロボロ来てしまった。
この作品のポイントでもある"劇的ではない出会い"。それが、あらゆるところで作用して大きな輪になってゆく。ウィンストン小野をやたら願掛けに使うくせ、自分に置き換えると自信がなくなるような人たちばかりなのに、不思議と胸にじんわりと染みる。10年かけた意味があったのかは分からないが、時間をかけて築かれるもの、崩れていたもの、振り返った時に「良かった」と思えるもの…。今分からなくとも、それが奇跡だったのだと寄りかかれることがなによりの幸せなのかもしれない…。決して考え方が上手いとかではなく、どこかに落ちたものを拾い忘れているのかも、と思わせる暖かさを、ぬくぬく感じられることができた。
キャストも豪華だが、何より良いのはやっぱり三浦春馬。聞いた話をそのまま繰り返して他人に念を送る一方、自分に置き換えられない拙さが、心をヒリヒリとさせる。
他にも今泉監督史上最も豪華なキャストが集っているわけだが、そもそもこの原作は短編小説集である。それでいながら、よくまとまっていているのがスゴい。ストーリーの幹がしっかりとしているので、枝分かれしたエピソードもそれぞれ完結していくので、全く違和感がない。強いて言うなら、それぞれの10年後も見たかったというところくらいか。
今泉力哉監督にしては珍しい、場面のカット数と少ない長回しだったが、個々の内心が透けるように見えて、プラスに写った。この先の人生、少しだけ出会いが奇跡になって見える気がする。
幸せボックスな映画
洒落た会話が横溢する登場人物全員が魅力的な傑作
てゆうかさ、「あと」っていつ?
映画「アイネクライネナハトムジーク」(今泉力哉監督)から。
本来なら、何度も繰り返される
「出会い方とかそういうの、どうだっていいんだよ。
いいかよく聞け、あとになって
あの時、あそこで出会ったのが彼女で本当によかったって、
こういうように感謝するのが一番なんだよ」
「結局さ、あの時あの場所で出会った人が、
この人で本当によかったなぁって、あとで思えるのが一番なんだよ。
自分の幸運に、あとで感謝できる出会いが一番なんだって」
なるほど・・と思いながらも、天邪鬼の私は、
この決め台詞をドヤ顔で言い放った夫に対して、妻が言い返した
「てゆうかさ、『あと』っていつ?」が響いた。(笑)
いつの時点でこう思えたらいいの? 。
結婚?、妊娠?、子育て中?、老後?、死ぬ直前?
さだまさしの関白宣言ではないけれど、
「お前のおかげていい人生だった」って言われても・・が本音かも。
ロマンチストの男性とリアル重視の女性の違いかな、
「男の浪漫は、女の不満」という台詞が頭に浮かんだ。
伊坂作品にしては、ちょっと物足りなかったかなぁ。
アイネクライネナハトムジーク
あの時会えたのが君でよかったと思えるか
人の縁って不思議なもので、気持ちがすれ違ったり何かが少しかけ間違えるだけで違う関係になってしまう。
苦節のボクサーの10年間と、
その10年間を別の場所で生きた人たちのお話。
伊坂幸太郎ワールドで、少しずつ少しずつリンクしながら、重なりそうで重ならないようで、微妙な関係を保たれたまま進んでいく。
劇的な出会いで出会えて良かったと思うよりも、
あの時会えたのがあなたで良かったといつか思えることが大切だという言葉がじんとする。
大丈夫のしぐさも、三浦春馬の分はちょっと余計だったかな。
繰り返される小さな夜の音楽も少しくどいかも。
でも全体的にまとまっていて、全部が全部ハッピーエンドではなくて、
しまりのないところもあるけど、それがまたこの作品の良さかなぁと思う。
つながり具合が気持ちいい群像劇
なんだか幸せになれる映画
三浦春馬がもういないことがとても哀しい🥺
原作を読んでから観ようと思ったけど、待てずに鑑賞。ほっこり、ほんわかする場面もあり、クスッと笑えるところもあり、面白かった。
主人公ではないボクシング🥊の選手ウェストン小野の試合を軸にして、主人公の佐藤や友人の織田、会社の先輩の日常が展開する。
一気に10年後に話が跳ぶが、やはり小野の試合を軸に(私にはそう感じる)話が展開している。今度は織田の娘や友達も関係してきて見事な伏線の回収。
このセリフ、きっと原作の中にもあるんだろうな〜と思えるようなクスッ笑える会話も良い。(久留米のお父さんが自転車置き場で駐車券ドロボーに言ったセリフとか、久留米がファミレスのクレーマーに言ったセリフとか本の中にありそう)
小野の試合終了後、織田親子と一緒に行った友達が、耳の障害がある少年(青年)の棒切れを拾ったのは、新たな出会いということなのかな☺️
佐藤をはじめ、小野の奥さん、織田の奥さんも優しい人たちが多い爽快な映画。10年経っても路上で変わらず歌っている斎藤さんやセコンドなのにポッチャリしてるサンドイッチマンがちょっとファンタジー!
三浦春馬がとても自然で良かった〜なのにもう、新しい彼を観ることが出来ないんだってことを改めて感じてしまった。寂しい😞
みんな一途
仙台が舞台となる作品が多い伊坂幸太郎。やはり今回も仙台が中心で駅前の歩道橋での出会いや、数々のエピソードにおける人間関係や伏線が見事にまとまっていた。個性がぶつかりあう作風の今泉力哉監督作品というより、むしろ伊坂幸太郎らしさが目立っていたと感じました。
10年という時の隔たりは人の心をも変えてしまいがちだけど、今作ではむしろ1人の異性を思い続けたり、1人のボクサーに憧れ続けたり、親子でDNAが受け継がれるといった、人間の良い面が浮き彫りにされていたようにも思った。その10年の歳月の中に東日本大震災があるのですが、これも人との固い絆をより強固なものにしたのかもしれません。
その群像劇の中心にいるのは三浦春馬演ずる佐藤であり、ウィンストン小野だったりするのですが、結びつけるキューピッド役となるストリートミュージシャン。これは斉藤和義?と目を凝らしてみたりしたけど、この「斉藤さん」はこだまたいちという人。雰囲気あるなぁ~
普通の群像劇だと、様々な人が最後に一点で結ばれていることがわかる作品が多いけれど、このドラマは最初から繋がりが見えているのが斬新といえば斬新。意外性を求めず、様々な伏線が後からじわじわ思い出されるのもいいものだ。耳が悪くいじめられていた少年のエピソードが素敵でした。
アイネクライネナハトムジーク
出会いの物語。
10年という時間経過をうまく使ってロマンチックに。同じセリフや同じシチュエーション。それは親から子へも受け継がれる。
この10年だけでなく、これからの10年にもつながりそうな展開も良い。
良い映画はその映画で全てが終わるのではなく、登場人物のその後を想像できる映画。そして、それは登場人物だけでなく鑑賞者のその後にも影響を与えるような映画。これは見終わった後にポジティブになれるところが良い。
だからこそ三浦春馬のニュースは悲しい。出演者の未来にもつながりうる作品だから。
シンプルにこういう群集劇が好き。いろいろな人が絡み合う展開。スポーツが様々な人に勇気を与えている様子も良かった。
何年か後に、好きになった人やあの時出会った人がこの人で良かったと思えるように。
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