アイネクライネナハトムジークのレビュー・感想・評価
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“伊坂映画”の脚本で実績ある鈴木謙一の貢献大
ミステリーの名手・伊坂幸太郎が斉藤和義から歌詞を頼まれたのが縁で生まれた恋愛短編集。読了するとすぐ読み返したくなる伏線~回収の鮮やかさは健在で、愛おしい登場人物も数多い。今泉力哉監督は当初脚本も書こうとしたが断念し、中村義洋監督と組んで伊坂映画で実績ある鈴木謙一に託したという。鈴木は期待に応え、人物たちと物語の魅力を失わずに整理して再構築、オリジナルのエピソードでも原作を尊重した上で映画らしい盛り上がりを用意した。原作ファンの期待を裏切らないのは脚本の狙いが確かだからだ。
今泉監督はこじらせキャラたちの群像を描くのが得意だが、本作のように極端な人がいない(矢本悠馬が演じた主人公の親友は少々変わり者だが)恋愛物もそつなく演出できることを印象づけた。商業映画で活躍の幅を広げてきたのは喜ばしい限りだが、インディー時代の愛すべきクセも失わないでほしい。出演陣では森絵梨佳、恒松祐里が特に良かった。
春馬君がもっと出てほしかった。
春馬君がもっと出てほしかった。
幸せボックスな映画
一度観た時は何となく優しい映画だったなで終わり、二度観た後にズーンと胸に響いてきました。
何気ない出会いが何気ない幸せになり温かい気持ちになる。小さな幸せがたくさん入った箱のような映画でした。探せばもっと色々な幸せが出てくるんだろうな~。
今まで映画を一度観ただけで観たような気持になっていましたが違うんですね。いい映画は二度観て三度観てどんどん心に響いてくるものなのかもしれません。俳優の方々も皆さんとてもステキでした。
洒落た会話が横溢する登場人物全員が魅力的な傑作
WOWOWで放映されたので見ました。
予想以上に素晴らしく、三浦と多部も良いのですが、矢本と森、その娘の恒松の家族が素晴らしい。
本線ではありませんが三浦が結婚について尋ねる原田泰造のエピソードもなかなか味わいがありました。
どこを切り取っても楽しく見ることができる傑作だと思いました。
三浦春馬さんが、キラキラオーラを100%消してどこにでもいる会社員...
三浦春馬さんが、キラキラオーラを100%消してどこにでもいる会社員の兄ちゃんになって演じてくださった。どこにでもいそうな兄ちゃんだけど、この人は、と思った人は世界に一人。その相手の事を気持ちも含めて大事に大事にして来たのが後半わかる。他の友達やボクサーや上司や高校生の恋愛模様もこの人が、この人だったから、でしっかりと見極めて愛を育てている。浮気•不倫•二股‥‥なんて言葉は無関係。素朴でいて唯一無二のそれぞれの愛に心が清々しかった。ただ、泰造さんは何故別れた?
てゆうかさ、「あと」っていつ?
映画「アイネクライネナハトムジーク」(今泉力哉監督)から。
本来なら、何度も繰り返される
「出会い方とかそういうの、どうだっていいんだよ。
いいかよく聞け、あとになって
あの時、あそこで出会ったのが彼女で本当によかったって、
こういうように感謝するのが一番なんだよ」
「結局さ、あの時あの場所で出会った人が、
この人で本当によかったなぁって、あとで思えるのが一番なんだよ。
自分の幸運に、あとで感謝できる出会いが一番なんだって」
なるほど・・と思いながらも、天邪鬼の私は、
この決め台詞をドヤ顔で言い放った夫に対して、妻が言い返した
「てゆうかさ、『あと』っていつ?」が響いた。(笑)
いつの時点でこう思えたらいいの? 。
結婚?、妊娠?、子育て中?、老後?、死ぬ直前?
さだまさしの関白宣言ではないけれど、
「お前のおかげていい人生だった」って言われても・・が本音かも。
ロマンチストの男性とリアル重視の女性の違いかな、
「男の浪漫は、女の不満」という台詞が頭に浮かんだ。
伊坂作品にしては、ちょっと物足りなかったかなぁ。
アイネクライネナハトムジーク
三浦春馬君と多部未華子さんの二人が演じる出会いから、佐藤の絶妙な間合いの演技がとてもアンニュイな感じを醸し出している。
この二人だから出せる雰囲気と、恋愛映画なのにドキドキ感はまるでないところがなぜかまた見たくなる映画だ。
あの時会えたのが君でよかったと思えるか
人の縁って不思議なもので、気持ちがすれ違ったり何かが少しかけ間違えるだけで違う関係になってしまう。
苦節のボクサーの10年間と、
その10年間を別の場所で生きた人たちのお話。
伊坂幸太郎ワールドで、少しずつ少しずつリンクしながら、重なりそうで重ならないようで、微妙な関係を保たれたまま進んでいく。
劇的な出会いで出会えて良かったと思うよりも、
あの時会えたのがあなたで良かったといつか思えることが大切だという言葉がじんとする。
大丈夫のしぐさも、三浦春馬の分はちょっと余計だったかな。
繰り返される小さな夜の音楽も少しくどいかも。
でも全体的にまとまっていて、全部が全部ハッピーエンドではなくて、
しまりのないところもあるけど、それがまたこの作品の良さかなぁと思う。
つながり具合が気持ちいい群像劇
たまたま鑑賞したのだが、これは好きなタイプ。
原作未読だが伊坂幸太郎なので色々仕込んでるとは思ったが。
あと出てくるご飯がことごとく美味しそうで、お腹減った。
人物設定として美味しい役どころの矢本悠馬と萩原利久が目についた。派手さはないがじんわりしみるよい映画だった。
なんだか幸せになれる映画
ありきたりの普通の人の普通の出来事風に映画にしているけど、かなり非日常。
でも、主演の三浦春馬さんと多部未華子さんが「普通」っぽく見せてくれている。
観終わって、一瞬「つまらない映画を観てしまったかな」と思ったのだけど、お茶飲みながら思い返すとなんだかほっこりして、良い映画だと思った。
思い返すと全ての役が良い人だと思った。
なんだか幸せになれる。
劇中のストーリートミュージシャンの歌う歌が良かった。
一期一会
縁というか、
人と人の出会いは奇跡で一期一会。
逢うべき人には必ず出会う運命がある。
三浦春馬さんのクシャクシャな笑顔見ると、
残念に思えてならない。
三浦春馬がもういないことがとても哀しい🥺
原作を読んでから観ようと思ったけど、待てずに鑑賞。ほっこり、ほんわかする場面もあり、クスッと笑えるところもあり、面白かった。
主人公ではないボクシング🥊の選手ウェストン小野の試合を軸にして、主人公の佐藤や友人の織田、会社の先輩の日常が展開する。
一気に10年後に話が跳ぶが、やはり小野の試合を軸に(私にはそう感じる)話が展開している。今度は織田の娘や友達も関係してきて見事な伏線の回収。
このセリフ、きっと原作の中にもあるんだろうな〜と思えるようなクスッ笑える会話も良い。(久留米のお父さんが自転車置き場で駐車券ドロボーに言ったセリフとか、久留米がファミレスのクレーマーに言ったセリフとか本の中にありそう)
小野の試合終了後、織田親子と一緒に行った友達が、耳の障害がある少年(青年)の棒切れを拾ったのは、新たな出会いということなのかな☺️
佐藤をはじめ、小野の奥さん、織田の奥さんも優しい人たちが多い爽快な映画。10年経っても路上で変わらず歌っている斎藤さんやセコンドなのにポッチャリしてるサンドイッチマンがちょっとファンタジー!
三浦春馬がとても自然で良かった〜なのにもう、新しい彼を観ることが出来ないんだってことを改めて感じてしまった。寂しい😞
みんな一途
仙台が舞台となる作品が多い伊坂幸太郎。やはり今回も仙台が中心で駅前の歩道橋での出会いや、数々のエピソードにおける人間関係や伏線が見事にまとまっていた。個性がぶつかりあう作風の今泉力哉監督作品というより、むしろ伊坂幸太郎らしさが目立っていたと感じました。
10年という時の隔たりは人の心をも変えてしまいがちだけど、今作ではむしろ1人の異性を思い続けたり、1人のボクサーに憧れ続けたり、親子でDNAが受け継がれるといった、人間の良い面が浮き彫りにされていたようにも思った。その10年の歳月の中に東日本大震災があるのですが、これも人との固い絆をより強固なものにしたのかもしれません。
その群像劇の中心にいるのは三浦春馬演ずる佐藤であり、ウィンストン小野だったりするのですが、結びつけるキューピッド役となるストリートミュージシャン。これは斉藤和義?と目を凝らしてみたりしたけど、この「斉藤さん」はこだまたいちという人。雰囲気あるなぁ~
普通の群像劇だと、様々な人が最後に一点で結ばれていることがわかる作品が多いけれど、このドラマは最初から繋がりが見えているのが斬新といえば斬新。意外性を求めず、様々な伏線が後からじわじわ思い出されるのもいいものだ。耳が悪くいじめられていた少年のエピソードが素敵でした。
アイネクライネナハトムジーク
出会いの物語。
10年という時間経過をうまく使ってロマンチックに。同じセリフや同じシチュエーション。それは親から子へも受け継がれる。
この10年だけでなく、これからの10年にもつながりそうな展開も良い。
良い映画はその映画で全てが終わるのではなく、登場人物のその後を想像できる映画。そして、それは登場人物だけでなく鑑賞者のその後にも影響を与えるような映画。これは見終わった後にポジティブになれるところが良い。
だからこそ三浦春馬のニュースは悲しい。出演者の未来にもつながりうる作品だから。
シンプルにこういう群集劇が好き。いろいろな人が絡み合う展開。スポーツが様々な人に勇気を与えている様子も良かった。
何年か後に、好きになった人やあの時出会った人がこの人で良かったと思えるように。
多部未華子の出番が少なくちょっと不満
なんとなくほっとできる映画だなぁ
じわ〜っと心があったまる
伊坂幸太郎の小説は初期の頃のものはかなり読んだけれど、この話は原作は知らなかった。ただ、いきなり仙台駅前が出てきて、ふふっと思った。
話は本当に驚くほど日常の中で普通に暮らす何人かの若い男女の群像劇だ。出会いがあって時がたっていろんな思いが膨らんで、静かに流れていく。
今泉監督がいいのか、原作がいいのか、脚本がいいのかわからないけれど、沢山の心に響く言葉がでてくる。出会いが後になってから、あなたでよかったと思えることが1番幸せなんだ。
出会いを掴むのか見逃すのか、全ての人にチャンスはあるんだと思う。次に向かって一歩踏み出したくなる映画だった。
人生全ては人との出会い
平凡な人達の平凡だけどドラマティックな物語に心を打たれ
三浦春馬のオーラを、抑えた控えめな演技力も圧巻
仙台の街もよかった
優しくなれる映画。
複数の家族やカップルがでてきますが、全てつながっていて、大変面白く飽きない優しくなれる映画でした。楽曲もあっていました。よかったです。
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