アイネクライネナハトムジークのレビュー・感想・評価
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“伊坂映画”の脚本で実績ある鈴木謙一の貢献大
ミステリーの名手・伊坂幸太郎が斉藤和義から歌詞を頼まれたのが縁で生まれた恋愛短編集。読了するとすぐ読み返したくなる伏線~回収の鮮やかさは健在で、愛おしい登場人物も数多い。今泉力哉監督は当初脚本も書こうとしたが断念し、中村義洋監督と組んで伊坂映画で実績ある鈴木謙一に託したという。鈴木は期待に応え、人物たちと物語の魅力を失わずに整理して再構築、オリジナルのエピソードでも原作を尊重した上で映画らしい盛り上がりを用意した。原作ファンの期待を裏切らないのは脚本の狙いが確かだからだ。
今泉監督はこじらせキャラたちの群像を描くのが得意だが、本作のように極端な人がいない(矢本悠馬が演じた主人公の親友は少々変わり者だが)恋愛物もそつなく演出できることを印象づけた。商業映画で活躍の幅を広げてきたのは喜ばしい限りだが、インディー時代の愛すべきクセも失わないでほしい。出演陣では森絵梨佳、恒松祐里が特に良かった。
出会いの本質
男女の仲は出会いより、後になってその人と出会えてほんとに良かったと思えるかが肝心と言うセリフ、おそらくそれがテーマなんだろう。
なんでまた、モーツアルトの名曲がタイトルなのかと思ったら原作者の伊坂幸太郎が、友人でミュージシャンの斉藤和義から「出会い」をテーマにした作詞を依頼された際、伊坂が「作詞はできないが小説なら」と応じて執筆したのが「アイネクライネナハトムジーク」だそうです。
テーマソングも斉藤和義さんの曲「小さな夜」で冒頭からラストまで仙台駅の街頭ミュージシャンが歌ってましたね。タイトルのアイネクライネナハトムジークはドイツ語(Eine kleine Nachtmusik)で「小さな夜の音楽(小夜曲)」を意味してるから同じですね。
会社員の佐藤が街頭アンケートに応えてくれた紗季との出会い、10年も同棲したのに佐藤の結婚プロポーズにはっきりしない紗季、それでもあきらめない佐藤の葛藤の日々。その他にも多くのカップルが登場、出会いと愛の本質をこねくり回す恋愛劇でした。
ウィンストン小野(成田瑛基)のヘビー級のボクシング・チャンピオンシップも冒頭からラストまでの興味深いサイドストーリーでしたが普通は奇跡の逆転勝利で完結だろうが判定負けだったとは何でしょう、現実の厳しさということかな・・。
仕事で街頭アンケートをする佐藤は、回答がきっかけで紗季と交際。時が...
仕事で街頭アンケートをする佐藤は、回答がきっかけで紗季と交際。時が流れ10年。佐藤はプロポーズするが紗季には迷いが。
微妙に絡み合う人間関係中で繰り広げられる恋愛群像劇。メインの佐藤がいいやつだったのでこの映画も好印象でした。
まだ観たい三浦春馬さんの演技。
豪華キャスト ㏌ 仙台
何故か、なにげない日常の会話に引き込まれる独特な魅力がある作品。
BGMも独特だったりする。
~ 嬉しい驚き ~
ブラウン管テレビが主流の時代から急に10年の月日が経ちスマホが当たり前の社会になる。登場人物たちの関係を理解して納得する。
ウィンストン小野(成田瑛基)の両脇にサンドイッチマンの二人がいるだけで面白い。
“大丈夫”の手話が思わぬところで再び登場したりして楽しい。
~ 印象に残る場面 ~
クライマックスで夜に走る佐藤(三浦春馬)。
ファミレスで告白する久留米(萩原利久)。
仙台駅で弾き語りをする男(斉藤和義)。
~ 好きな表情 ~
終盤の紗季(多部未華子)の目の輝き。
砂糖と話をする時の藤間(原田泰造)。
織田一真(矢本悠馬)とその家族たち。
多部未華子さん(紗季役)、恒松祐里さん(美緒役)、森絵梨佳さん(由美役)、原田泰造さん(藤間役)など、出演者の魅力が引き出されていてとても良かった。
劇的じゃなくても
ボクシングシーンがクソ
何というか、話のキーになるボクシングの試合のシーンが全然世界戦レベルじゃないんだわ。もう、そういうところだけはちゃんとやってくれよ、ボトムラインなんだよ。これじゃ、アマチュア以下だわ。すげえ白ける。
それに全国に中継されるくらいのレベルなら、会場も東京ドームレベルなのに、後楽園ホールレベルの箱なのもやめてくれよ。ありえないんだよ。
もちろん予算がなかったとしても、そういうありえない、ちゃちい設定が全部作り物に見えちゃうわけ。できないなら映画化すんなよ。
話もちゃちいし、佐藤の友達のオダ?も全然イケてないし、話し方も腹が立つ。もっと違う役者さんいなかったの?
テレビドラマで十分なレベル。それと、ずーっと流れるストリートミュージシャンの歌が気持ち悪い。何だありゃ?
恋愛の形には、運命もあるよ。
色々な形で出会い、深めていいた関係
その最終形が結婚ではなく、その後も続く。
それはすごく解るし、感情移入できる。
残念なのは、シュチエーション優先の出会いばかり。
相手が変わっても、同じシュチエーションだったら
恋して、プロポーズして、結婚するの?
みんな、そんな結婚しているの?
10年前と現在を上手に繋げてた良い映画ですが
恋愛に対する解釈が納得いかないので、★少な目です。
終わってからもホッコリする良い映画でした。
気づいたら笑顔になってた。
伊坂幸太郎さんの原作は未読だけど、台詞やキャラクターがいつも楽しくて物語も面白い。
今回は殺伐としたミステリーではなく恋愛群像劇。そのなかでも随所に人間ドラマがあって、ふと気づいたら笑顔になってる自分がいました。劇的な事件や出来事があるわけじゃないんだけれど、なんかイイんですよねぇ。やっぱり伊坂幸太郎さんの作品大好きだなぁと思いました。ネタバレしない範囲でいうと、高校生の情けないお父さんによるユニークな機転とか聾唖者の少年とボクサーによる10年後のやりとりとかがすごくよかった。心があたたかくなる作品。
街頭ライブの弾き語り&主題歌でもある「小さな夜」も聞けば聞くほど、どんどん好きになってくる。
本当はもっと早く観たかったんですが、三浦さんのことを思い出すと辛くて今頃になってしまいました。見れて良かったです。
映画の中身とタイトルの関連性が分かりません
多部未華子ファンの私にとっては、彼女の出番が思ったほど多くなかったので、ちょっと不満でした。主演は三浦春馬1人という感じですね。何度も出てくる彼の爽やかな笑顔のシーンには癒されます。ただ、もう彼の笑顔を二度と見ることができないと思うと切なくなってしまいます。
愛は‼️❓出逢い‼️❓生き抜く‼️❓想い‼️❓
人生とは「小さな夜」の積み重ねなのだ
人生って素晴らしい。
人の繋がりって素晴らしい。
そして何より、
人は決して一人で生きてるわけではない。自分の知らない所で人と人はちゃんと繋がっているのだ。心からそう思える、優しくて暖かい映画だ。
劇中に多くの登場人物が登場するわけだが、そんなに特筆すべきエピソードがあるわけでもないし特に目立つキャラが居るわけでもない。主役は確かに三浦春馬君と多部未華子さんだが、常に彼らが中心というわけでもないし何か特別な事をするわけでも何かが起きるわけでもない。本当に「小さな事」の積み重ねだけでこの映画は成り立っている。結局のところ誰が重要人物とも言いずらく、役割の重要性も本当に全員に均等に分配されているようにも思える。ただ言えるのは、それぞれが小さいながらもしっかり「輝いている」のだ。そしてその輝きが集まると、気がつけば最後は美しい「流星群」になっているではないか。これまた「やられたなあ」と言うしかない。これも「伊坂ワールド」という事なんだろうか。本当に恐れ入りました。
名字に象徴される通り、佐藤は何の特徴もない平凡な男だ。役名でも下の名前すら与えられておらず(原作がどうかは知らないが)、親友の娘からも気安く「さとう~」と呼び捨てにされていて、その娘が高校生に成長しても相変わらず「佐藤」呼ばわりされていたのも笑った。特に男らしいわけでもセンスがあるわけでもなく、真面目さだけが取り柄の優柔不断ではっきりしない男だ。プロポーズする時もレストランで上手く言い出せず、店を出てから妙なタイミングでプロポーズしようとするが焦って指輪を取り出すのもたどたどしい。その姿に紗季も苛立ちを隠せず、挙句の果てに「10年付き合ったんだから」とつまらない事を言ってしまうもんだから、ついには紗季に出て行かれてしまうわけだ。うなだれる佐藤の姿が奥さんに出て行かれた先輩の藤間さんとダブって見える。藤間さんが言ってたように、何が決定的というより全ては「小さな事」の積み重ねなのだ。そんな小さな小さな出来事の積み重ねがまさに佐藤という男の「人生」を良くも悪くも示しており、それでも最後はそれこそが実を結ぶ事に繋がって行くという展開の仕方が見事だ。
紗季が乗るバスを必死に追いかける佐藤は泣いてる子供を放っておけずにバスを見失ってしまう。その姿を見かけた紗季はそれまで捉え所がないと思っていた佐藤という男の「頼りない」だけではない、彼の持つ人間としての「本質」に気付いたのだろう。そして紗季と再会出来た彼は自分の思いを伝えると返事も聞かずに彼女をまたバスに押し込み、そしてクシャクシャの笑顔で彼女を見送るのだ。この時、彼女の気付きは「確信」に変わったのではないだろうか。僕が女性だったら「この人を信じてみよう」ときっと思うだろう。このビックリするほど劇的でない展開に「佐藤はやっぱり佐藤なんだよな」と強く思うのだ。こんな何の変哲もない「夜」がいくつもいくつも積み重なる。これが「人生」なのだと。これは本当に沁みる話だなと思う。
よくよく考えてみると、この脚本はとんでもなく難しかったのではないだろうか。特徴的な人物も居らず、これといった見せ場があるわけでもない。強いて言えばウィンストン小野のボクシングの試合が重要ポイントにはなるが、決定的というほどでもない。その登場人物のそれぞれの持ち味を殺す事なく描き分けるのは至難の業だと思う。しかもそれぞれをちゃんと光らせ、複雑に入り乱れた相関関係の中で全ての伏線を終盤に怒涛の勢いで見事に回収しまくっている。ファミレスで働く美緒(恒松祐里)が客に絡まれた時、久留米君がかつて父親が使った「技」で客を撃退する。父親の事を「あんな風になりたくない」とバカにしていた彼も、巡り巡って少しずつ大切な事に気付き始めたのだろう。そう思うと非常に感慨深いものがある。さりげなく「心のひだ」に触れてくる描き方。「伊坂ワールド」恐るべし。
それに加えて斉藤和義の音楽がまた素晴らしい。
まさにこの映画にドンピシャで、劇中の重要なタイミングで必ず出没する路上ミュージシャンの歌も良かったし、エンディングではもう気持ち良く浸ってしまう。ああ…この映画を観て良かった!と思える心地良さ。しんみりな曲じゃないのにグッと来るのだ。
そして最後に。
三浦春馬君の笑顔が本当に素晴らしい。
あの彫刻のような美しい顔立ちと子供のような笑顔がもう見れないのかと思うと、それだけで泣けてくる。僕には他人の人生をあれこれ言う資格なんかないけど、それでも生きていて欲しかったなあと思わずにはいられない。生きてるだけで大抵の事は「どうにかなる」んだから。
「出会いがない」と嘆いてばかりのあなたに観ていただきたい
原作は未読だけどコミックは先日読んだ。
エピソードはいろいろ改変されているし登場人物も省略されているようだ。しかし、ちょっと散らかり気味だった構成を、うまく整理したなと思う。
伏線回収の快感は薄れているけれど、恋愛ドラマとしての爽快感は増しているのではないだろうか。
あのいちばん印象的なシーンを最後の最後に持ってきて、そこに告白を絡めるなんて。「よくやった少年!」っておっちゃんは27インチ画面の前で拍手したよ。
それに、多部未華子も恒松祐里も期待を裏切らない可愛さだったし。そうえばサンドイッチマンも出ていたな笑。
結婚に向けての最後の一歩が踏み出せない人がいるなら、いや「出会いがない」と嘆いてばかりのあなたにこそ、ぜひ観ていただきたい。
途中まで違和感ばかりだが余韻に浸る
森絵梨佳かわいい
ダイナミックな展開と噛みしめる幸せが─
バラエティー豊かな出演陣を巧みにちりばめながら、拳闘の世界戦というダイナミックなモチーフと小さな出会い・別れみたいな相反する要素をうまく絡ませて、じんわりくる幸せを心の奥底でかみしめることができるような─そんな見事な作品だったと思います。
派手さはなかったという印象ながらも、それが監督の持ち味であり、これまでの監督作品と比べればかなり煌びやかな感じ?だったのかなーと思うし、その分、何となく違和感を感じる演出なんかも、細かいところで感じたり─。奏でられるセレナーデなんかもその一つなんですが、まぁそれは作品のキーとなっているものなので、作品として素直に受け入れることができました。
楽しくて、幸せになる作品ですが、それ故になおさら今見たり今後見返すようなことがあれば、少し切なくなってしまいます。
運命の人との出会い方
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