空母いぶきのレビュー・感想・評価
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自衛官の皆さん、心も体もご無事であります様に。
「もし、専守防衛の日本が他国から攻められたら?」
と言う問いに、映画の中の自衛官は
国際社会の世論が味方についてくれる様に
一人一人の命を守りながら最小限の応戦をすると言う
ギリギリの決断がくり返される。
その姿は本当に涙ぐましい!!
一人目の「戦死者」が出た時に慌てふためく首相や官僚たち。
戦争映画を観すぎたせいで、
映画の中の人の命の重さが麻痺しがちな
中途半端な映画好き的には、そのシーンは
逆の意味で印象的であり、
実際に他国との戦闘で自衛官が亡くなったら
そりゃもう日本は大騒ぎだと思うわ。
緊張感が半端なく前半は否応無しに引き込まれて行きます。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
公開当時
「かわぐち かいじ氏の作品には一見の価値があるが
平和ボケの私や日本人にちゃんと届くのだろうか?」
と、かなり懐疑的で映画館では鑑賞しなかったのだけど
私の持論である
「大きなものが動く作品は映画館で観ないと意味がない!」
の通り、やっぱ映画館で観ておくべきだった!!
映画の三分の一を占めるのは大きな空母や
護衛艦、潜水艦が動く様子であり、
そこはやっぱり映画館でないと勿体無かった。
後半のいわゆる政治的決断の部分で
そこは、若干希望的に過ぎると思うし
国連軍の中のあの国が本当は黒幕じゃね??
みたいな気分になりますが
そこに突っ込んだら気の毒な気がする。
落とし所がないもんね〜〜
そこよりも、実際の自衛官の皆さんの
日頃の訓練や警備活動の苦労に
思いを馳せて観て欲しい。
奇しくも、今、2020年7月、
中国からの船が尖閣諸島周辺の海域に
連日侵入していると言うニュースが流れている。
どうか、自衛官の皆さん、
心も体もご無事であります様に。
その思いを込めて星三つです。
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いつも「共感!」やフォローをありがとうございます。
人の感想を読んでしまうとすぐ影響されてしまうので
他の方の感想はあまり拝見していないのですが
「共感!」やフォローには本当に感謝しています。
いつもありがとうございます。
あるかもしれない現実の世界
まず、原作を読んでいない中でこの映画を見たので、純粋に楽しめたと思う。
現実に起こるかもしれない戦争は、こんな風に現場での葛藤や矛盾と戦いながら、限られた人の判断で進んでいくものなんだと思う。
ある意味で言えば、この映画は現実よりもずっときれいでというより、きれいごとで終わっている。
東日本大震災でも体験したことだが、映画よりも現実に起こることの方が、もっと非情だし、バタバタだし、救いようがないことが起きる。
とりあえず、今の私たちは、この映画を観て、ある程度起きるであろうことを想像するしかない。
原作と比べてどうかとか、佐藤浩市さんの発言が不適切とか、そこに目を向けてこの映画を観るより、いつ起きてもおかしくない、いつかくる現実を想像し、その時のために自分は何を判断するのか考えた方が、この映画を観る意味があると思う。
フィクションと捉えるか
この話はもちろんフィクションだから色々ツッコミどころもある。
しかし、実際にこんなような事が起こったとしたら、この映画で描かれた道筋というのはほぼベストアンサーなのではないかとおもう。
戦争をできる能力を持つ事がダメだという主張もあるが、既に日本は持っている。しかし戦争には使わない。浅はかな言葉でまとめるとすれば、それが一番かっこいいのではなかろうか。
リアリティがないストーリーに残念
一人一人に突き刺さる深いテーマのその先に。
戦争をしない日本の自衛隊が正体不明の相手から先制攻撃を受けたらどうなるか。
そのことを国民一人一人に否応なく、自分の頭で考えることを求める、大変よくできた映画でした。
それでもなお、人命を至上で守れるのだろうか、と。
映画の公開直前に、大量のネガティブキャンペーンが打たれました。
やれ首相役の俳優が首相の下痢を揶揄しているとか、なんだとか、かんだとか。
この風景、昔、見た記憶、デジャブを感じたのでした。
ある作品に不当に悪いイメージを貼り付けて、国民がなるべく触れないようにと行われるキャンペーン。
昔、さだまさしの「防人の詩」が散々にネガティブキャンペーンを受けて潰された、あの事例にたいへん良く似た臭いを感じたのです。
国民一人一人が、自分の頭で考えること、を極端なまでに恐れている者たちが暗躍しているのでしょう。
ただ、その手口が通用したのは、マスコミだけが声を持つ時代までだったのだと、この映画を観て、感じたのです。
ぜひそういう観点から、この映画に関するマスゴミの悪あがきを観察してみると興味深いと思います。
もちろんこの作品は、ハリウッドの戦争娯楽の世界とは懸け離れた映画で、爽快感のかけらもありませんが、ぜひ自分の眼で観て、頭で考えてみるべきテーマを突きつける、そんな作品だと思うのでした。
なお、敵国「東亜連邦」とは、どこのことなのでしょう。
映画に国名が出てきたのは、米中露英仏とフィリピンですから、これらの国々は東亜連邦「ではない」わけです。
映画中で、隣国なのに一度も国名が出てこなかった二つの国かありました。
もちろん東亜連邦の捕虜役は東南アジア系の役者を使っていましたけど、そういうことなんだろうな、と一人で合点していたのでした。
高麗連邦……なのかな。
もう少し迫力と緊迫感が欲しい
日本映画としてはガンバッたと思うけど、迫力がもう少し欲しかった。いぶきの中での隊員達の人情っぽい遣り取りに緊張感があまり感じられず、、、いちばん違和感あったのが2人の記者。100社の中から選ばれたにしては緊迫感がまるで無い。しっかり仕事してる感が全然無い。あんな緊急事態になって大変なスクープなのに、何故にあんななの???もっとちゃんとリポートしてよ!パソコン、ケータイ、その他諸々使えない状況だとしてもメモくらい取れるでしょ😩
映像的にキレイどころが欲しかったのかもしれないが、話の内容からすると軍事に精通したむさ苦しいくらいの記者のが良かったのでは?斎藤由貴の編集長?もピンとこない。
東亜連邦という架空の国にしたあたりはなかなか面白い。(戦艦に旗がなかったり、国名を出さないとか配慮しすぎな気もするけど、仕方ないか💦)一歩間違えばこうなり得るかもしれない、という今の時代に合った映画だとは思う。
もったいない挑戦
今まで避けられてきただろうテーマ「自国防衛と戦争」について、かなり果敢に挑戦している映画。
役者陣の揃え方やCG等の映像を見ても、本気で勝負してきたのは窺える。
実際、自衛の線引きにおける日本の葛藤や対ミサイル方法等、なるほどと勉強になった場面は多数。
予算や映像スキルの水準は、邦画としては上位に位置する作品だと思う。
それだけにもったいない。
何故ラストの方向を日本の願望、理想に流してしまったのか。
国連軍の介入で難を逃れて痛み分けのお開き、そして漏出した映像により世界の人々がそれを見て何かを感じとる……?
いやいやいや。せっかく果敢に挑戦したのなら甘ったれないで欲しかった、もったいない。
むしろラストの攻撃が被弾した後の話こそをメインとして見たかった。
逃げのラストも要らなけりゃ、船乗りと戦闘機乗りの対立も要らない。
あのようにドラマ盛りされた隊員の死のエピソードも要らない。
漫画の原作がどんな物かは知らないが、一映画として見た限り、くっつけた事で邪魔になってしまった装飾が多い気がする。
もっと淡々と、もっとシビアに。
なんだったら綺麗に終われず「で?この後どうするんだ日本!」という所で観客に放り投げても良かった。
そのほうがテーマをより切実に考えさせられる物になったと思う。
攻撃をためらう日本の在り方にもどかしさも覚え、その一方で、そのもどかしさを失くしたら日本が日本じゃなくなると感じた。
だからこそ、攻撃され甚大な被害を受けた場合をリアルに覗いて見たかった。
そこを逃げずにリアルに描いてこそ、海外の人達にも日本の立場の奇妙さと葛藤、しかしその中にこそある小さな誇りが伝わるものになっただろう。
残念ながらこのラストでは、日本は結局グズグズともどかしく、甘ったれた事を夢見ている…と笑われるだけだと思う。
もったいないついでに言えば、中井貴一。
彼が何よりもったいないのだがww
記憶を無くした総理がコンビニ店長をやってた感じ?
憲法九条や専守防衛の問題を叩きつけたかのような作品。原作も読んでないし、あまり興味もなかった作品でしたが、むしろ戦争をいかにして避けるかという命題を訴えてくる気概だけは感じられました。
ミリタリーファン、戦争映画ファン、平和主義者、どの視点で見ても中途半端なのはしょうがない。カッコよさだけを追求するなら戦闘機の離発着も必要だろうし、悲惨さをアピールするには現場が火災の起きた護衛艦はつゆきだけだったし・・・何はともあれ、空母のスケールが小さかったことが残念なところ。
多くの方が批判するコンビニシーンも平和であることの対比に他ならないが、それよりも新聞社が穏やかすぎるのも良くなかった。一般人ももっと緊張感ある演技が必要だと思う。しかし、憲法を重んじる佐藤浩市演ずる総理は立派だったし、西島秀俊と佐々木蔵之介も良かったと思う。もちろん、功を奏したのは外交術。
初島の位置もちょうど日本の領海から外れているフィリピン海だし、敵国である新興国カレドルフによる東亜連邦というわけのわからぬ国だし、かなり忖度も入っているのだろう。とにかく、専守防衛の意味を考えさせられる作品でした。こんな日本なら住みたいと思うよ。
考えてあり得ないことばかり
若干のネタバレを含みます。
漫画の方も少し読んだことあるけど、内容改編してまで映画化した意味がわからん。実際にある国だからこそリアリティーがあって、そこを変えてしまえばただのチープな撃ち合うだけの戦争映画になっていると思う。自衛隊経験者じゃないから実際の自衛官の方の気持ちは分からないけど、劇中の自衛官の言動が一般人側から観てて正直???ってなる部分がそこそこにあったような気がする。防衛出動中で戦闘行為を行う船に民間人乗せるわけないやん。あと実際はどうか分からんけど、内閣の動き非現実的すぎない?
はっきりと言って観ててすごい違和感とイライラが募った。戦闘シーンに関しては知識がないから分からず、何も言えないがこの映画の評価が低い理由がわかった気がする。
踏み留まる覚悟
WOWOWプライム「メガヒット劇場」で鑑賞。
原作マンガは未読です。
原作で武力進行して来るのは、本作のような架空の国では無く、日本海を挟んで向かい側にある大きな国だそうな…
公開当時、この改変が批判の的になっていましたが、「大人の事情」的に致し方無かったのではないかなと思いました。
製作委員会方式のために、各所からの意見はきちんと反映させなければいけなかっただろうし、言うことを聞かなかったら制作費を出してくれなくなったりするだろうし…
しがらみがある中で、国防、憲法九条、専守防衛と云う難しいテーマをよくぞエンタメに落とし込んだな、と…。シビアな問題に挑戦した製作陣に拍手を送りたくなりました。
戦闘シーンはけっこう迫力があって、日本映画にしてはVFXを頑張っているなと思いました。戦闘指揮もかなり緊迫感があって、めちゃくちゃ興奮させられました。
ハリウッドのアクション映画みたいにボカボカとミサイルを撃ち、ドカドカ派手に爆発すると云う描写はあまり無く、攻撃と迎撃のスマートなやり取りがリアルでした。
いただけなかったのは、「日本国民のパニック描写が足りないのでは?」と感じられたことです。中井貴一とまいまい(深川麻衣)の働くコンビニでの様子を映すだけだったので肩透かしでした。確かにみんな買いだめに走るでしょうけれども、それだけじゃあ無いでしょうよ。物足りなかったです。
踏み留まる覚悟を持てるかどうかが、戦闘から戦争への発展を回避する唯一の方法でした。そもそも戦闘すら引き起こしてはいけない。世界の国々で日本だけが戦争放棄を憲法で謳い上げている。その誇りが現行政権、もとい周辺情勢の緊迫化によって踏みにじられそうになっている時勢ですが、それだけはどうかどうか、踏み留まって欲しいと願わずにいられません。
※以降の鑑賞記録
2020/07/05:WOWOWシネマ
2020/10/12:Amazon Prime Video(レンタル)
※修正(2023/04/11)
西崎さんは、あのキャラしか演じられないの?格好良いとは思うけど。
架空の未来。日本領土の孤島を占拠した某国軍隊に対峙する、自衛隊員の闘いと苦悩を描く物語。
原作は未読です。
架空戦記の第一人者であるかわぐちかいじ氏原作だけあって(?)、戦闘シーンやそのシチュエーションは緻密で迫力を感じました。
ただ、それでも中途半端な印象を強く持ちます。
憲法問題を絡めた苦悩を描くなら、もっと厳しいやり取りがあっても良かったように思えます。
例えばクリムゾンタイドのジーン・ハックマンとデンゼル・ワシントンようなやり取りを。
例えば13デイズで、偵察機のパイロットに「戦争が起きるから落ちるな」と大統領補佐官が伝える緊迫感を。
この作品でいえば、『「戦争」と「隊員の危険」を天秤にかけて苦悩する指揮官』という描きが殆ど見せられておらず、映画全体を軽い物にしたように思います。
戦闘シーンだってもっと迫力を出せたはす。中途半端な苦悩を「サクッ」と削ってしまえば良いのです。
配役にも疑問が生じます。
特に、記者二人が致命的です。いえ、二人の組み合わせが致命的、という言い方が正しいのでしょう。
空母に乗り込む記者としては厳しさの欠片も見えない二人。どちらかが厳しく、どちらかが惚けた味を出せればコントラストが出て良かったかもしれませんが・・・女性記者のバックボーンに何かしらあるのかも知れませんが、映画上は描かれていませんし。
と言うわけで、私的評価はやや辛口です。
国籍不明の武装勢力に領土の一部を占拠された日本。 不法な侵入は排除...
日米安保を締結している日本に攻めてくる国などある訳がない
言いたいことが分からないわけではないが現実離れしすぎ。
平和ボケの国らしいお目出度い作品。
ここまで堂々とお花畑の空想を見せられるとこっ恥ずかしい。
世界は一家人類は兄弟なんてお題目が通用するのは日本だけ。
人類は仇同士世界は紛争の巷が世界の常識。
コロナ禍後に見るとまた違った意見が出そう
別の映画でレビューしていた方が、ご自身の持論を曲げて、他者を批判しながら映画をベタ褒めしていたので、そこまでさせる何かがあるのかも知れないと感じ、ちょっと斜に構えつつ見てみることにしました。
なるほど、なかなかあちこちに配慮した、いろんな意味で面白い設定でした。
原作の空母いぶきには見られない配慮であるがゆえに批判を生んだようで、やはり違和感は強かったです。
これをオタクはこれだから…というパターンに当てはめて一蹴するには、相当の差別意識が必要です。
残念ながら上記の配慮は、作品を楽しむ上で邪魔なエッセンスになってしまっていました。
今回のコロナ禍で、今後は少なからず映画作成においで中国への不必要な配慮は削減され、下手すると中国迫害も起こるんじゃないかなと懸念しております。
この映画を見てると、中国への媚び方がWHOのテドロス氏並みの域に達しており、純粋な不快感と反吐の出る思いすら抱いてしまいました。
「中国への媚びへつらいが最盛期のころの架空戦記」として語り継がれそうで、令和元年は脱中国への黎明期として素晴らしい始まりを迎えていたのかもしれません。
現実との差違をぜんぶ挙げるつもりはないですが、面白い原作設定変更なのでとりあげます。
尖閣諸島の位置が、実際よりも少し南にあるということになってます。そうすることで、台湾も中国も、この世界では1970年代に「あ、これ、石油採れるかもしれないぞ」と分かってからも、彼らは「実は俺たちの領土だったんだ!」と主張してないことになっているのです。
現実世界において、尖閣諸島にほぼ毎日船を寄越しては領土問題が「ある」という既成事実をつくろうと躍起になっている中国ですが、映画になるとこれが全く違う国が敵になるのです…。
これは、コロナウィルスの感染パニック映画を撮ると称して、米軍がテロを起こして隠蔽したことにするくらい無茶な原作設定変更です。いろんな人が楽しく見られるような工夫というよりは、中国関係者が気持ちよく見られるための工夫であるように思えました。
映画版空母いぶきの世界において領土的野心を働かせ、軍事的アプローチをかける敵は、現実の自衛隊の仮想敵国のどの国にも属さない、未知の振興国家です。いちおう映画の中では当たり前のように「東亜連邦か!?」と仮想敵国であることを暗示する表現がありますが、観客はその国を詳しく知りませんので、感情移入も納得も出来ないまま置いてきぼりを食らったのではないでしょうか。
敵国とは交戦実績があるのか、国交は結んだことがあるのか、交渉の余地はあるのか、離島奪取の目的は何か。現実と同様、尖閣諸島には地下資源欲しさ故に奪取を試みているのだと思いますが、艦隊の背後に拠点確保のための輸送船団などが見受けられず、目的が不明すぎます。いよいよ何がしたいのか分からない点には、いきなり弱点つきの母艦で攻めてくるエイリアンじみた不気味さすら感じました。
結局、メッセージとしては「(そんな相手でも)みんなで話し合って、平和が一番!」なのですが、散々相手のことを考えながら戦ったのに、仲間を殺されたり殺されかけたりした相手に対して、絶対に太刀打ちできないジャイアンみたいなのがワラワラと仲介してきて、しぶしぶ仲直りを迫られることで終劇に向かうという流れに納得出来るかどうかは、原作原理主義うんぬんを無視しても相当意見が別れると思います。
ちなみにその平和の使者たるジャイアン軍団の中でいち早く高らかに存在をアピールしたのが、現実で離島奪取を目論む当事者であるはずの中国の潜水艦と来ては、もはや噴飯ものです。あれは笑えば良いとこなのか、嘆けば良いところなのか判断が悩ましかったです。
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