ペンギン・ハイウェイのレビュー・感想・評価
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世界の果てまでいっぱいの謎とお姉さんへと続くハイウェイ
公開前はほとんどノーマークだった本作。
公開始まったら、賛否はあれど、なかなかの評判。
そして、いざ見てみたら…、
さながら劇中のペンギンのように、突然誕生。
映像は美しく、世界観は不思議でユーモラスでイマジネーション豊かでファンタスティック。
新たな才能の登場が嬉しい。
傑作アニメがまた一つ。
当初はごくありふれたファミリー向けファンタジー・アニメと思う。
ちょっと変わってるとすれば、主人公の少年像。
この手のアニメ作品の場合、明るく元気な“THE男の子”が多いが、本作のアオヤマくんは、
かしこい。
学園アニメのクラスに必ず一人は居る秀才タイプ。そんな脇役キャラを主人公にしたような。
とにかく研究大好き。日々の勉強や気になった事のメモは怠らない。
性格は小生意気と言うか、ちと理屈っぽい。子供が背伸びして、大人びているような感じ。
人によっては可愛げ無いと感じるだろうが、ふとした所はやっぱりまだ子供で、個人的にはこのアオヤマくん、愛らしくて好きだなぁ。
そんなアオヤマくんの“研究対象”が、もう一つ。
歯科医院のお姉さん。
他愛も無い話をしたり、いつもの喫茶店でチェスをするのが日課。
性格は自由奔放。
美人で魅力的でスタイル抜群で、巨乳。
そうそう、アオヤマくんはお姉さんのおっぱいも好き。
勿論、この年頃のいやらしい目線でではなく、あくまで研究対象として。
まあ一応、健全…かな。
そして、何処かミステリアスなお姉さん…。
そんなある日、街に不思議な出来事が…。
街の原っぱに突然、ペンギンが出現。
ぺ、ペンギン…?
何故…?
海に面していないこの街。
動物園へ運搬中脱走したか、誰かのペットが逃げ出したか、あれは本当はペンギンではなく何かの動物の突然変異か、それとも地球侵略を企む異星人の手先か…!?
アオヤマくんは友達のウチダくんと共に、謎を解明しようとする…。
街中に突然現れたペンギンだけでも充分不思議。
しかしアオヤマくんは謎を調べる内に、更なる不思議を目撃する。
お姉さんが缶ジュースを放り投げると、それがペンギンに…!
…どゆこと!?
「!」と「?」が何個も何個も沸いて出る。
お姉さんは一体…?
ただびっくりしてるだけじゃないのがアオヤマくん。
「この謎を解いてごらん」とお姉さんに言われ、研究心が大爆発!
少しずつ少しずつだが、どういう状況下でお姉さんはペンギンを出す事が出来るとか(お姉さん自身も何故自分がペンギンを出せるのか分からない)、研究を進めていく。
ペンギンの謎。
お姉さんの謎。
そして、もう一つ。
同級生の同じ秀才タイプの女の子、ハマモトさんが森の果ての草原で見つけた謎の“海”。
謎の怪物も現れる。
不思議な出来事が続出し、大事件に。
まるで世界の果てのような謎と不思議と事件。
この街に、何が起きているのか…!?
一応これでも多くの映画を見ているので、オチなどこういう事かなぁとある程度考え付いたりもする。
が、本作は例外。
全く予想も想像も付かない展開。
この世界に予想も想像も出来るのはただ一人。原作者の森見登美彦くらい。
言葉で語るのは難しい。
是非ともご自身の目で目撃して欲しい。
少しずつ明らかになるお姉さんとペンギンと怪物と“海”の関係。
この不思議な物語の果てを。
不思議な作品ではあるが、しっかりとジュブナイル・ファンタジーとしても成立している。
子供が見るにはちと難しい点もあるかもしれない。でもきっと、何かを感じる。
大人には心に響く。
子供たちのひと夏。
冒険、成長、友情。
謎、好奇心、探求心。
そして…。
アオヤマくんはお姉さんに、不思議な感情が芽生えるのを感じる。
アオヤマくんにはそれが何であるかはっきりと説明出来ない。
アオヤマくん、それは“アレ”しかないんだよ。
決して恥ずかしい感情じゃない。
純粋で、大事で、素敵な感情だよ。
だからこそラストのお姉さんとの別れは…、切ない。
世界はヘンテコで、謎がいっぱい。
ぼくたちは謎を解明し、一歩ずつ一歩ずつ…。
世界の果てで、お姉さんと再会するその日まで。
とても好きな作品です。
冒頭のとても賢い小学生から入ることでアオヤマくんの子供離れした思考力が妙に納得しました。この冒頭があることで子供の思考力に全く疑問を持たないで見れます。
そして謎のペンギンを見て、未知をこれから知っていくアオヤマくん。はじめはわたしもペンギンがなんだか分からず不思議だと思っていましたが、後半から明かされるペンギンの謎、お姉さんの謎、ラストの盛り上がり、全部見ていて感動しました。
何より演出がとてもよい。背景が凝っているというよりは、動きで引き込ませているように感じました。アニメって動くから良いんだよな。現実にはない動きを手書きで表現する良さがひしひしと伝わりとても良かったです。ペンギンの動きも、可愛さもとても良く、現実とファンタジーの融合が見ていて不思議な空間でとても良かったです。
それから、音がとても良く宇多田ヒカルさんの曲も映画が終わって最後に聞くと、アオヤマくんの夏の思い出を感じます。音響が良い映画館で観たのでとても耳に心地よく音が入り、室内でありながら夏を感じました。
おっぱいを連呼するアオヤマくんは、賢い子供ということもありおっぱいと言うことを恥ずかしがることがなかったです。これに関しては子供だからこそおっぱいと大きく言える、おっぱいという単語を人前で言ってしまう子供らしさがありながらも恥ずかしがらないという大人らしさが混ざっているのでないでしょうか。
小学生くらいの頃一度は憧れるような作品
小学生くらいの頃あんなお姉さんいたらいいなぁとか思いながらみてました。あんな美人で巨乳なお姉さんいたらあんな風に好きになっちゃうのも分かりますよねw
絵もとても綺麗であのペンギンに乗って"海"に突っ込むシーンなんかよくあそこまで仕上げたなぁと感じました。そしてまたペンギンが可愛い!
映画のストーリーはとても好きで前半とてもゆったりとしたペースで平和に進んでるなぁと感じてましたが、後半からの追い上げがとても良かったです。
お姉さんの声が少しハスキーな感じもとてもいいと思いました。アオヤマ君の声もよくいる少し頭のいい小学生っぽい声がよく再現できていてとても上手、声は誰かなぁと思ってエンドロールみていると北香那さんで正直とても驚きました(^^;;
最終的にはお姉さんは消えてしまってとても悲しかったです。エンドロールは宇多田ヒカルさんのgoodnighで歌詞がとても映画の内容に合っていて正直普段あまり泣くことが無い僕がうるっときました。
お姉さんは鑑賞者である私たちにも質問している
ペンギン・ハイウェイ
鑑賞日 2018 9/17
予告編で少し興味が湧いて観に行こうかと迷ったが、映画アプリでの本作の評価がとても高かったので、観にいくことにした。ギャグあり、謎解きあり、感動あり、のバランスの良い映画だった。ペンギンが現れた原因、「海」のなかの異世界などの謎が明かされないことは、単純に脚本の不出来ではなく、原作が小説なので、「よくわからない」ということがまた本作の面白いところなのではないかと思った。好奇心がとても大切であることを感じさせられたし、あの2時間で子供に戻れた気がした。また「君の名は。」ほどではなかったが、アニメーションも良かった。特にコーラの缶がペンギンに変わるシーンや、沢山のペンギンたちの上にアオヤマくんとお姉さんが乗って駆け抜けていくシーンなどが良かった。そしてお姉さんの「君にこの謎が解けるか?少年。」という言葉はアオヤマ君だけじゃない、鑑賞者である私たちにも問うていると私は感じた。
恋と母性
まず、”世界の果て”を表現しようとする試み自体が素敵だと感じました。文字で表現するのも難しいけど、それを2時間で映像化するのも相当難しいですよね。。。
ストーリーとしては、全てが世界の果てであり、全てが世界の起点でもあるのかな。そういう理解の仕方をしました。
(あれだけおっぱいを連呼しているのにギリギリ、、、、ギリギリ気持ち悪くない)アオヤマ君のお姉さんに対する純粋な気持ちがうまく描けていると感じました。あの真っすぐな目。方眼紙にアイディアを敷き詰めている姿は生真面目で理知的な様子がうかがえます。溢れ出るイメージのアウトプット方法について、最初は「今どきはスマホじゃないのかな?」と思いましたが、あれだけ頭の回転の速い子だと紙媒体の方が直観を逃がさずに捉える事が出来るのかなぁ、と思い直しました。
やたらめったらおっぱいに執着する作品でしたが、お姉さんがペンギンを生成した瞬間(ペンギンが地面にバウンドしたときの跳ね方や音、愛くるしさもあり)からは母性を強く感じるようになりました。お姉さんのアオヤマ君に対する視線も母性に溢れているように見えました。エンディングの宇多田ヒカルさんの楽曲にも何となく母性を感じます。
謎解き部分はテンポが速くついていけなかったのですが、一つの町のあちこちで起きる不思議な現象と現象を多角的な視点で観察・考察し、相関関係を導きだした瞬間は爽快感がありました。単純に気持ちよかったです。
でも結局理解できない事がありました。わたしが単についていけなかっただけなのか(原作には明確に描かれているのかな?)。どうしてお姉さんがキーパーソンでないといけなかったのだろう?と。
ひょっとして本当のキーパーソンはアオヤマ君だったのではないかなと考えました。最初から最後まで見ていて、どうもお姉さんが実在しなかった、ということに違和感を抱くのです。アオヤマ君以外の皆もお姉さんを認識していたし、お姉さんは途中までアイデンティティを保っていました。ペンギンを産んだあたりから段々と自分の存在に自信をなくしていきます。わたしにはそれは、最初から実在していなかったというよりも、実在していたものが実在しないものへと変化しているように映りました。
すべての場所が世界の果てであり、起点でもあるのだとすれば、あの場所であったことに明確な理由はなく、あちら側の生命体(ペンギン)と最初に目を合わせた生命体がたまたまアオヤマ君であり、アオヤマ君の想い人がお姉さんだった。だから自動的にお姉さんが媒体として選ばれた。あちら側の世界ではそういうルール。(最初のシーンでペンギンの左右の目にアオヤマ君とお姉さんが映っていた事からこじつけてみました。)。
そういう意味で、お姉さんは生贄というか、全人類の身代わりというか、犠牲というか、そういう存在であったのかもしれないなと思いました。
原作も作者インタビュー等も敢えて読んでいないので思いっきり的外れな解釈かもしれないと思うと怯えます。ごめんなさい。
ちなみに、お姉さんの声(蒼井優さん)に対しての違和感はありませんでした。
ペンギンがうじゃうじゃ・・・
主人公は 小学4年生の男の子 アオヤマ君
色んなことを勉強してノートに記録して
そして歯科で働く お姉さんが大好きだ
ある時 町にペンギンが現れて
その謎を解決すべく お姉さんとアオヤマ君との
ファンタジックな夏休みが始まる
見どころはペンギンだ
突然現れて 突然消えて
面白くて ワクワクする
ペンギンがわしゃわしゃ出て来たときには
それはそれは感動して興奮しました
途中からSFチックになっていったのは
ビックリしましたが
最後まで楽しめました
ファンタジーを交えながら
少年がお姉さんに憧れるひと夏の恋を
描いた作品でした
良かった・・・
時空を超えた初恋の物語
まさにSFジュブナイル。
しかも、絵柄に反して意外とハードSFで(原作は日本SF大賞受賞)、そしてボーイ・ミーツ・ガールの物語。
残念ながら、途中、ややだれる。
“海”のこと、お姉さんとハマモトさんの対立(嫉妬)、そしてハマモトさんのお父さんのことあたり、もう少しすっきり描ければ。
お姉さんの存在理由が哀しい。
彼女は世界の綻びを直す“修復者”であり、世界の綻びである“海”が喪失してしまえば、その役目を終える。つまり、この世界から消滅する。
お姉さんには生家や両親の記憶もある。しかし、それは作られたものだ。誰が?何のために?そうした背景は語られない。
彼女は最後にアオヤマ君に言う。「君が大人になったところを見たかったよ」。そう願えばこそ、彼女は、アオヤマ君の未来のためには、自分が消えるしか選択肢はないことを知っている。
そうとすれば、物語の前半、お姉さんがアオヤマ君に話した謎かけの意味が違ったものになる。
「きみには、この謎が解けるか?」
この謎は、単にペンギンのことだけではない。彼女自身の存在のことも意味していたのである。
ラスト、アオヤマくんは“海”に飲み込まれたはずの「探査船」を見つける。
それは、この世界と「世界の果て」が、どこかでつながっていることを表している。
アオヤマ君は科学好きな子。彼は大きくなって、科学者となり、たくさんの謎を解き、世界の果てに行って、お姉さんと再会することを心に誓う。
これは時空を越えた初恋の物語なのである。
音楽、作画はとても綺麗!
タイトル通りですが作画に関してはドンピシャでした。
見に行こうと思ったのも予告pvやポスターの雰囲気からです。
内容に関しては???が多かったですね。
理解できない私が悪いのかはあれですが、チェスをあれだけ推しといて最後まで何も無い感じやおっぱいの連呼、お姉さんとペンギンジャバオックの関係性など結局お姉さん本人も分かってなかったので私には理解できませんでした。
個人的にアオヤマお父さんは海やお姉さんに関係してるものなのかなとも思いました。
アオヤマ少年にペンギンを出すのは控えるように言われてペンギンを食べるジャバオックを召喚した?
お姉さんのエネルギーはペンギンとリンクしている?
お姉さんが元気が無くなったのはペンギンを出しすぎたから?
だとするとラストのペンギンの行列で大量召喚して元気溢れるお姉さん?ん?ってなりました。
違うならご指摘下さい。
ラストでのいきなりの海の膨張からの世界の崩壊も展開が早すぎてなんでこうなった?感がありました。
お姉さんってやっぱり良いよね。
( ゚∀゚)o彡°おっぱい!おっぱい!
お姉さんがいなくなって最初の主人公の紹介が変わっていた
将来の相手が決まっているっという場面で同級生の女の子がアップされる。本来ならお姉さんがうつる場面。
そして、お姉さんに会ったら「どんなに好きだったかを伝えたい」という過去系になっている
僕はね少年...お姉さんと再会して一生2人で行きたいよ。
だって最高だろう彼女は全てが。
良い作品でした。
( ゚∀゚)o彡°おっぱい!おっぱい!
青山くんが可愛い
青山くんがとっても可愛いです(最重要)。あと、なぜペンギンなのかとかいろいろ謎が解決しないという不安もレビューで書いてる人がいましたが、この物語で出てくる謎は難解で解決できないような謎でなければ成立しないし、そのことが大切な要素でもあるのでは
_φ(・_・この夏の秀作一品 みのがさないでs。
この夏の秀作です。『未来のミライ』に隠れてしまったか、あまり話題にはならなかったようですが、これはいい作品です。見逃さないで!お姉さんが最後までなんであったのか?穴がなんであったのか?
は最後までわからないのですが、少年にとって人を好きになることが合理性や理論を伴わないものであるのを理解する大切な夏の経験だったのでしょうね。
『少年、、、』の響きはいいです。『櫻子さんの足元には死体が埋まっている』を思い出しました。
ノートが欲しくなる
小学生のキラキラした日常とお姉さんの横たわる夏休み。主人公の論理的思考と幼さのバランスがたまんねえな流石京大出身!好意は!合理的に伝えなければ意味が無い!!やらかしたと思ったらすぐ謝る相手への誠意と気づき、学びだらけですね。
いやしかしお父さんはとても論理的だ。
森見先生のマドンナ像というのが好きなんですが、今回のお姉さんは小学生から見た妙齢の女性ということで、好意を向けてくれる男の子に対しての庇護感、しかし二次性徴前の異性に対する無防備さ、異性と意識している時の女性らしさと意識していない時の女性らしさ、ギリギリの弱音と視聴者には最後まで謎めいた大人らしい姿勢が虚勢かどうかの境界。兎に角そこにいる魅力的な自然な大人の女性という雰囲気が青山君でなくとも惚れてまうやろー!
自分の生きていた意味や存在を疑って消えてしまうかも知れなくても、お姉さんが笑顔でいれたのは何故か。それを考えると子供というのは凄いなあ。パワーに溢れている。
おもしろかった
前半は設定の説明をしてるにしても退屈に感じました。
しかし後半は、伏線というか設定を活かした話の展開でおもしろかったです!
世界五分前仮説のような哲学的な話もところどころあり、大人向けといえば大人向けかなとも思いましたが、小人が見ても楽しめる映画だと思います。
あと、ペンギンがとてもかわいいです!
ネタバレになるかもしれませんし、映画と関係無いです
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海はいつから存在してたのか、お姉さんは最初から人間じゃなかったのか、ペンギンを食べる生物はなんだったのか、謎は多いままでした。
お姉さんは歯医者さんで働いていたり、喫茶店にいてお父さんとも面識があったり、主人公が自販機に縛られたとき隠れていたと言っていたけど突然現れたように感じたし、いつからペンギンを出せたのか、お姉さんの記憶は偽物なのか、とか思いましたが世界に修復しようとする力?があるならお姉さんが本当は世界の果ての人でもそこに居ることが不自然じゃ無いようにその力が働いたと考えれば良いのかなと思いました。
世界の果ては袋の表と裏のようなものとお父さんが仮説を説明してましたが、実際にペンギンハイウェイの世界ではそうなっていると思いました。
あと、袋の表と裏が現実世界と世界の果てですが、これを言い換えるとパラレルワールドのことかなと思います。
話は変わりますがどこかの素粒子を研究している科学研究所がありそこで実験が失敗してパラレルワールドが1つ消滅したと都市伝説系で見た気がします。もし袋の表と裏の関係なら、袋の裏に穴が開けばそれは表にも穴があることになります。この考え方でいくと2つ消滅したことになるですね。おもしろいです、映画も都市伝説も。
本当に惜しい!!
非常に惜しい。この一言に尽きる。
謎の質とそのちりばめ方は素晴らしい。真夏の住宅街に現れたペンギン、森の奥の草原に浮かぶ巨大な水の玉、それらの謎を小学生の主人公がお姉さんや友達と一緒に研究していくのだが、調べれば調べるほどわけの分からない事実が次々と浮上してくる。
そして物語の終盤でそれらの謎のすべてがつながっていることが示唆される。私も映画を観ながら、この世界はどういう仕組みで成り立っているんだろうと必死に考えていた。飛び切り面白いミステリ小説を読んでいる気分で映画を観賞していた。
結局知恵を絞って考えても何が何だか全く分からず、ドキドキしながら最終局面を迎えた。
結論。何が何だか分からなかった。
謎の説明がフワッとしすぎていて、まったく理解できない。科学的かどうかなんて気にしないから、とにかく、納得できる説明をしてほしかった。さんざんミステリ小説風に作っておきながら最後の謎の解明があやふやだった。
ほんっとうに、惜しい。この映画で不満だったのはこの点だけであり、そして、この点こそが最大の減点箇所だった。この点さえクリアされていれば、間違いなく私は星5をつけただろう。
王道にして個性派
王道のジュブナイル映画でしたが、キャラクターや設定に個性があって、飽きずに楽しく鑑賞できました。
アオヤマくんのキャラがいい感じですね。こまっしゃくれてるけど、なんか可愛らしい。彼は知的な子どもで知識で世界を理解できると思っている節があります。そんな彼が「好き」という感情に出会うという展開が、なかなかに魅力的でした。普段は観察とか言ってるクセに、お姉さんのスケッチは、恋心だだ漏れで微笑ましい。
サイドキックのウチダくんの優しい感じも良かったです。アオヤマくんとは対になっている印象。もっと活躍して欲しかったです。
ハマモトさんはヒロインじゃないのがもったいないほど惹きつけられる個性があって素敵でした。あんなに理知的なのに、お姉さんへの嫉妬がバリバリだったり、直情的で人間味があってグッド。色素薄めの上品な出で立ちもイカしてました。
あと、アオヤマ家がいいですね。最近は機能不全家族の映画ばっか観てたんで、あたたかな家族描写を観ると、それだけで気持ちがほっこり。
アオヤマ父にも感激です。小4の息子にブレインストーミングを教えるなんて最高ですよ。
アオヤマくんも、妹の不安に寄り添ったりできるし、支え合える家族なんだなぁとしみじみしました。ご飯も超美味しそうだし。
お姉さん、という存在は抽象的ですよね。名前で呼び合う関係ではないので、確固たる存在ではなく、象徴的存在なんでしょうね。少年時代の憧憬の象徴というか、内なる女性像の芽生えというか。
個人的には、もう少し具体的な存在だった方が乗れたかも、と感じています。でもこれは趣味の問題ですね。
また、いろいろと謎が多く、象徴的に深読みできそうなモノもたくさん見受けられました。例えば、なぜ「うみ」なのか、なぜわざわざジャバウォックなのか、とか。水路が循環しているとかも気にはなりました。
とはいえ、なぜか本作はさほど謎解きしたいとは思わないです。本作は、謎を解くというよりも、謎と出会い、向かい合うことが主題になっているからかもしれません。
(いや、でもジャバウォックは気になる)
本作はとてもチャーミングで爽やかな映画だと感じています。物足りなさはありますが、健全な子どもの成長が描かれていて、ほっこりしました。
星 10個!!まさかの結末。ありがとう。
ペンギン ・ハイウェイ。
心が魔法にかかってしまうような
素晴らしいイマジネーションが詰まった素敵な作品。現実と迷い込んだ不思議な世界。
夏休みに観たい、そして、何度も観たくなる映画。
郊外の素敵な住宅街。とっても賢くて、心温かいアオヤマくん。哲学をたくさん知ってるおとうさん。アオヤマくんが恋するお姉さん。そして、友情。
お父さんの言葉がまた深くて 、いろいろと考えさせられ、
森見さんの描くSFの世界はただのファンタジーだけでなく、心にさまざまなことを問いかけてきます。
そして、スタジオ コロリドのアニメーションも素晴らしくて。期待以上!な仕上がりでした。
とにかく素敵な臨場感あふれる映像とストーリーにどんどん引き込まれ、そして、ラスト、、心の奥深い琴線に触れて、涙が溢れていました。
海は深い存在。クジラは神様。
ペンギンは天使。道しるべ。はじける水は
なんだかエネルギーを感じて。
わたしたちが生きているこの世界は
きっと計り知れない不思議な力で包まれているのかもしれない、そんな気がして、なんだか不思議な温かな気持ちになりました。
ペンギン、かわいすぎます。
そして、アオヤマくん!
わたしは心優しく賢い君に恋をしてしまいました。あのお姉さんのように。
お姉さんはきっとアオヤマくんに会いたくて、戻ってきたのかもしれないね。そして、きっといつまた再会できますように。
そして、アオヤマくんの研究ノート、夏休みの宿題にも役立ちそう!でした。子供の探究心は本当に素敵。
大好きな映画がまたひとつ増えました😍
まあまあだった
なぜペンギンなのか、なぜお姉さんなのか、これではなんでもいいけどそうしたという理解しか得られないのでもうちょっと何か欲しかった。水路が循環しているというのはワクワクした。原作が日本SF大賞受賞作なので期待したのだけど、あまり好みのSFではなかった。
宙に浮かぶ水球が出るまではけっこう退屈だった。
映像は素晴らしかったし、音楽もよかった。
広告通りの面白さ
まず思ったのが、水と光がすごくきれいだなというところでした。
未来のミライを見た後でアニメ映画に対しての期待が薄かったというのもあるかと思います。が、第一印象がすごくよかったです。
全体的にほんわかとしている作品ですが、メリハリがあり時間があっという間でした。
自分が好きなシーンは海が大きくなり避難勧告が出され、学校を抜け出したあたりです。
海を研究者に話してしまったガキ大将も仲間に加わっての脱出劇、お姉さんに出会ってペンギンを作り、警察から逃げながらペンギンに乗って海へ。
スピード感もあり、わくわくしてしまって、つい笑顔になってしまいました。
隣に座っていた男の子も、思わずうおーと声を上げたくらいでしたから、興奮度がかなりあります。
お姉さんが消えてしまった後、1匹のペンギンを見つけかけよる少年。そこにペンギン号があったということは、海の世界はまだあり、お姉さんもそこにいるのではないかな。
帰りに原作を買いに行ってしまうほど、余韻に浸りました。
生まれることと死ぬことのメビウスリング
途中数箇所、終盤のペンギンダッシュ、ラスト、エンドロール、でなんか6回くらい泣きました。原作読み切ってない奴によるいい加減な感想以下→生まれることと死ぬことのメビウスリングのような話だと。ポニョを思い起こす場面や構成だなと思ったのは、あれも人間の生死を描いていたり、途方も無い愛の誓いをしたりっていうことからだろうな。
ノートの絵を線で結んでいるのが、進化(もしくは生→死)の過程のようにも思える。そうなるとお姉さんは……。お姉さんの存在とは何ぞやというのがチラホラ飛び交っていたけど、わたしは「アオヤマくんがお姉さんと次に会えるのはいつだと思うか」について聞きたいなぁと思った。きっとそれは前者の問いかけにも繋がるんだけど。それこそ死後? と思ったけど、お姉さんから来るイメージは生でもある。それこそメビウスリングみたいに、生と死が同じ点であるようにも思えるんだけど。
海は始まりであり終わりでもある。のかなと思ったけど、それじゃあなんで塞がないといけなかったのか……。取り敢えず、メビウスリング説を思ったまま原作を読み進めたいと思います。また感想が変わるかも。
お姉さん→未完成の(もしくはアオヤマくんがそれと気がついていない)母性(海と関連していることからも)。「お姉さん」と呼んでいるのは、それが(母から受ける/もしくは母に与える)愛ではなく恋だと思っていたから。お姉さんは(生命体の母なる)海へ帰って行った。→母性の一部? だからお姉さんなのかも。おっぱいに惹かれるのもその象徴か。お母さんとは違う感覚→未完成、恋だから。でも根底で感じているものは同じ?
わたしが(触りしか見てない、もしくは途中までしか読んでない)いくつかの森見作品に登場する女性像に抱いていた共通の要素は、母性かもしれない。だからジブリっぽいんだ。
ノートの絵に引いた線→(海)から誕生した生命体が人(お姉さん)になるまで? もしくは、海から誕生した赤ん坊が成長していく過程?
なんだか惜しいハイウェイ
私は原作を読まないで映画館に行きました。
まず何と言ってもお姉さんは結局何者なのですか?
いつからあの街にいて、何のためにあの街にいたのでしょうか?
完全にファンタジーにしてくれるならなんか辻褄があうのですが、なんかジャバドッグとかそういうのが活かしきれてない。せっかくペンギンを食べてしまうとか、街を壊す能力があるのにあっさりやられてしまい勿体無いなぁと思った。
キャラクター構成はしっかりしてて良かったと思う。
ただ、モヤモヤが残る。
お姉さんの謎はハテナのまま。
あの森の中にあった水の塊はいつからなぜ現れたのか?
ペンギンもジャバドッグもだせるお姉さん、、、結局ペンギンを出しすぎると疲れてしまうお姉さん。なんかぐるぐる話がしてしまいみ終わった後疲れたw
宇多田ヒカルの主題歌はとっても良かった。
全66件中、21~40件目を表示