劇場公開日 2019年11月22日

「プロポーズ大作戦」アナと雪の女王2 KinAさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0プロポーズ大作戦

2020年1月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

大自然と先住民をフィーチャーしつつ、アナとエルサのパーソナルな部分に深く踏み込んだ続編。
ありがちなハッピーエンディングストーリーに収まらず、しっかりと不穏さを纏ってくれる良さ。

なんとなくアイヌを思い出す映画だった。
離れた地に暮らす先住民と、統制しようとする国の人間の存在。
友好関係を築く間もなく入る亀裂の物語、過去の業のエピソードなんてまさにアイヌのなのでは!?と思って一人興奮していた。

ルーツと帰還にスポットが当たる予想外の展開。
壮大さに圧倒される部分も小さな愛も感じられる部分もあり、期待以上の満足感が残った。
予習で観た前作にはかなりズッコケた為、内容がレベルアップされていることを嬉しく思う。

シリアスなストーリーの中にもギャグが多く入れ込まれ、結構笑える面白さ。
クリストフの唐突な激ダサMV風歌唱シーンなんて笑うしかないじゃない。内容スカスカなうえに長すぎでしょ。ギャグでしかないでしょ。

オラフの存在も大きい。
常にほのぼのした空気を醸し出してくれる安心感と言ったら。
典型的であざとく創られた萌えキャラだけど、まあ好きになっちゃうわこんなの。
めちゃくちゃな前作のストーリー解説が好き。
いやほんと、意味わかんないよねあれ!?

エルサは数いるディズニープリンセスの中でも相当異色の人物だなと改めて思った。
ネガティブなのかポジティブなのか、最初は後ろ向きでも歌っているとすぐノリノリになって後先考えなくなってしまう謎の暴走人。
その一環しない人格にはたまに「ヴッ」となってしまったけれど、まあそこも含めて人間味だし、結局愛おしく思ってしまうのよね。

変わりゆくものと変わらないものへの敬意と愛。
大人になっても怖いものは怖いしわからないこともたくさんあるけど、ほんの少しでも純粋さを失わないで生きていきたいよね。

氷の魔法の描写がとても綺麗で、アトラクション的に楽しめた。
魔法はいつ何時も良いものだなあ。私もなんか魔法できるようにならないかなあ。

KinA