「見終わった後すこし寂しくなりました。【ネタバレ多めです】」アナと雪の女王2 くろまめさんの映画レビュー(感想・評価)
見終わった後すこし寂しくなりました。【ネタバレ多めです】
映像の美しさ、音楽の素晴らしさはさすがのディズニーで、ミュージカル映画好きにはとても楽しめる映画でした。
特に水の描写がすごく綺麗で、何度見ても楽しめると思います。
字幕も吹き替えも両方ともとてもよかったです。
字幕でしかない表現とかもあるので、両方見るとよりわかりやすくなるかと思います。
ただ、今回のテーマであろう「変化」に見終わった後少し寂しくなりました。
エルサやアナたちが変わってしまって、それを受け入れるのに時間を要しました。
みんなが大人になってるのに私だけが気持ちが追いつけてないです。
みんなでアレンデールでいつまでもいつまでも幸せに暮らしててほしいって思う人には辛い映画かもです。
それとエルサが前作以降もただ一人魔法を使えることに、ずーっと寂しくて辛い我慢をしていたのかなと思うととても悲しくなりました。
短編であったアナの誕生日やクリスマスの日もエルサはどこか孤独を感じていたのかなと思うと。
そうなると最終的には魔法とともに生活するのが普通の魔法の森に残ったことはエルサのためになったのかなと思います。
生まれて初めて孤独を感じないで、幸せになってるのなら。
でも、みんなと変わらず暮らしていて欲しかったという気持ちもやはり強く、大変複雑です。
前作でやっと二人は一緒に過ごせるようになったのに…今まで一緒にいれなかった分も取り戻そう!っていう感じの短編が多かった分、今回の終わりかたは心にくるものがあります。
仲間といつまでも一緒にいたいってクリスマスの時に言ってたじゃない!(´;ω;`)
今作で心の孤独感から解放されて、本当の意味であるべきところに収まったというのなら、前作はどうなるの?前作は真のハッピーエンドではなかったの?ってめちゃくちゃ葛藤しています。
心の中がめちゃくちゃ複雑になる…。
あと今回は衣装チェンジが非常に多く、可愛らしいお洋服を着てるみんなを見れたのはとてもよかったです。
特に衣装関係で感動したのは、エルサのマントです。
エルサのマントが二つに分かれていてなんでこのデザインなのかな??と思っていたのですが、冒頭で子供時代のアナとエルサが雪の人形遊びをしていた時に、馬に乗った妖精の女王に羽がついていて、見終わったあとに、このマント羽のイメージなのか!!!!あの雪人形の妖精の女王ってエルサのことを示唆してるのか!!ってなりました。
冒頭にすでにそういう伏線をいれておくあたりはディズニーさすがだなぁと思います。
最後のマントの羽をたなびかせるエルサは本当に美しかった。
そして、あの美しさにあぁ精霊側になったんだなと思いました。
エルサとアナの幸せのあり方を考えると心の葛藤がすごくなりますが、映像や音楽の美しさに心が洗われるのも確かな、そんな複雑な映画でした。
くろまめさんの「寂しいけれど受け入れていかなければいけない」気持ち、とても共感します。
現実世界では、どんなに仲が良くて支え合っている間柄だとしても、社会的責任を負う立場に就いたり、相手が結婚したり、子どもを授かったりすれば、関係性や優先順位が変化していくのは当然だと思います。それぞれがそれぞれの場所で大人になることは、結果的にお互いの依存関係(甘え)が削ぎ落とされ、本当の絆になるのだと私は考えています。
共感やコメントありがとうございます。
レビューを書いた後、さみしいな悲しいなという気持ちに整理をつけるために何度か見に行きました。
何度か見に行くとこれがディズニーのだした答えなんだなと受け入れる気持ちはでてくるのですが、
寂しさや悲しさが癒えることはありませんでした。
この映画は私にとって寂しい映画なんだと思います。
今回は秋の映画だったので、それもまた哀愁を感じるのかもしれません。
秋というのは夏と冬の間の変わりゆく季節なので、これが今回のみんなの変化、変貌を示唆していたのかも。
この映画は見るたびに寂しさ悲しさを覚えます。
でも、それは悪い寂しさではなく、子供の成長に感じる寂しさや、子供の時代に戻りたいと感じるような。
特にイドゥナ王妃の子守唄のところは、エルサが母親に抱かれて喜ぶ姿を見ると、同じ姉として妹のために、親に甘えることを少し我慢してきた子供時代を思い出して、すごく胸が苦しくなります。
ノスタルジックな気持ちになる、まさしく秋のような映画…。
エルサの孤独と寂しさに寄り添った、素敵なレビューですね。
大きな力には、個人の生活より優先される大いなる責任が伴うというスパイダーマンの様な葛藤や、力を恐れる人たちへの居たたまれなさみたいなものが錯綜したエルサの複雑な心境を想像すると涙が出そうになります。
妹のアナが持つ、特別な能力がないからこそ発揮する、危機を打開していく強い生命力を姉として守りたいという思い。
(なのにいつも私が助けられている)
直接ストーリーや台詞では語られなかったエルサの気持ちが凝縮された素晴らしい物語だと思います。ラストはそんなエルサが祝福されたのだと理解しています。