来るのレビュー・感想・評価
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大人の悪ふざけ
もしくは日本とその周辺地域の儀式に対する敬意?
祓いの儀式に参加する人たちが、沖縄から来る。
見た目の様式は日本古来かと思われるけど、沖縄から来る人たちと、舞台上にはハングル文字。
滑り台で遊んでいた女子高生が、巫女さんになって舞い踊る。
なんとも雑多で現代的で独特な舞台設定。
でもそれがいまいち盛り上がってないな。
なんか見せ場があってもよかったろうに。
全体的には楽しめた。
ホラーという触れ込みではあるが、なんだか通して半笑いで見ていた。
怖いって感じはあまり無く、なんだか役者さんたちも本気で悪ふざけしてるような印象。
特に妻夫木聡。
いい感じで振りきれてる。
黒木華。薄幸な不貞女がぴったり。
岡田准一はいまいち本気度が感じられなかった。
小松菜奈はいつ見てもかわいい。
終わってみると、釈然としないが、見ている間は楽しめた。
子供の稚拙な自己表現には愛をもって接しようね。
原作と比べるのはナンセンスかもしれませんが...
原作で好きだったのは、途中まで秀樹(妻夫木さん)がイクメンの主役だと信じさせられた点にありました。その分、秀樹が56された時の衝撃度や妻が主役に変わってかわかる妻目線の秀樹のギャップが楽しめたわけです。映画版ではそのあたりが秀樹編の段階で匂わせていたのでもったいない気がしました。あとラストの除霊シーンはスタイリッシュな演出にし過ぎているような気がして、他の方のレビューを読むに中島監督のらしさなんでしょうが、個人的には違和感を覚えてしまいました。それからぼぎわんがどんな姿で出てくるか楽しみにしていたのですが映画でははっきりとは出てこないんですね。その分怖さ半減で残念。
ネガティブなことを書きましたが、ラストシーン以外は案外楽しめました。(ラストシーンが秀逸とおっしゃる方もいらっしゃるようで感じ方は様々ですね!)
昼ドラ+ホラー+寺生まれのtさん
エンタメとしては面白かったです。
物語としては、どろどろした人間模様を中心に添えて、ホラーとしての怖さを演出しながら、最後は最強の霊能力者がなんとかする話です。
人間模様の点では、子育てに理解のない夫と浮気をする妻、愛されない子どもという現代社会の家族の闇や子が生まれない女性の悩みや子どもを育てる勇気のない男性の葛藤などいろいろな描写がされていました。
ホラーの点では、夫の地元の悪霊?が出てきて、関係者を殺していくのですが、それはもう盛大に殺っていきます。その過程で夫が死んで、悪霊が消えたかと思ったら、まだいて、その後も奥さんや親友が殺されるのはなかなか新鮮でした。最後は最強の霊能力者と悪霊がバトルして、決着が不明のまま終了。
見所としては最後の決着の場面で悪霊を呼ぶシーンですが、仏教・神道・修験道・ユタ・イタコ・韓国の宗教のごった煮フェスティバルで見ててかなり面白かったです。
ホラーとしては二流かと思いますが、エンタメとしては良いかと思います。
いやー惜しいことしてしまったなという感じ
ネタバレにしても良いかなと思うくらい、意味がわからなかった。
最後どうなったんかな?
結局、あれってなに?
脚本がダメなんじゃないかな。
途中、育メンババとその妻の視点とか面白かったのに。
なぜ田原家にあれが来るのか?
わからないけど、見直す気もしない、、、。
配役もお金もかかってそうだけど。
ホラーというよりはヒューマンサスペンス
ホラー映画は苦手ジャンルなのですが、この作品は映画好きの友人からの勧めや、アマプラで観られるようになってネット上でにわかに盛り上がっていることもあり、鑑賞いたしました。
事前情報を入れないように、予告編も観ずに鑑賞いたしました。
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製菓メーカーに勤める田原秀樹(妻夫木聡)は、恋人の香奈(黒木華)と結婚した。結婚後、香奈の妊娠をきっかけにイクメンに目覚めた秀樹は育児書を買い漁り、新生活のためにマンションも購入して生まれてくる赤ちゃんに期待を膨らませていた。そんなある日、秀樹の会社に「知紗さんの件で」と、謎の女性が来訪していると後輩から知らされる。「知紗」とは誰にも伝えていないこれから生まれてくる赤ちゃんの名前であった。結局来訪者の姿はなく、正体は不明。そして取り次いでくれた後輩は謎の死を遂げる。赤ちゃんが生まれてから2年後、田原一家に次々と怪奇現象が起こるようになり、秀樹は友人の伝手で怪しいフリーライターの野崎(岡田准一)と霊感の強いキャバ嬢の真琴(小松菜奈)と知り合い、怪奇現象に挑むのであった…。
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ぶっちゃけますと、あんまり怖くないです。
幽霊が出てくるし、悪霊によって人が死ぬグロテスクな描写もあります。でもあんまり怖くない。
この作品、Jホラーでは珍しく霊能力者がキッチリ仕事する映画です。
大抵のホラー映画では霊能力者は出てこないか、出てきたとしても無能です。だからこそ、何の力も持たない一般人である主人公たちが悪霊に次々と殺されてしまったり、「霊能力者でも勝てない」様子を見せることで、悪霊の恐怖を増大させる効果を狙ったりしています。だからこそ観客も恐怖を感じるのです。
この作品においては「未熟」と揶揄される霊能力者兼キャバ嬢の真琴ですら、霊能力者としての仕事をキッチリ果たしています。そんな優秀な霊能力者たちが何人も登場するのですから、観ていて「怖い」と思う場面が少なくて、「これだけ霊能力者がいれば大丈夫そう」という安心感があります。だからあんまり怖くない。
そもそも、中島監督は「ホラー映画あまり観ない」とインタビューで話されてますし、監督の過去作品「告白」「渇き」などの作品でも描かれていた「人間の醜い部分」みたいなのを描くのが得意な監督ですので、予告編などを観てガチガチのホラー映画を期待して観ると肩透かしを喰らうかもしれません。
実際、低評価のレビューをしている人のコメントを読むに「怖くない」ことを低評価の理由に挙げている方が結構いらっしゃいました。予告編を観ただけだと確かに純粋なJホラーのようなめちゃくちゃ怖そうなイメージですので、期待はずれと感じる人がいるのも仕方ないかと思います。
また、これも賛否両論のラストシーン。オムライスオチ。
正直私も面食らいました。「別のオチの方が良かったんじゃないか」とも思います。こればかりは、中島監督の独特な演出ということで好き嫌いが別れる箇所かと思います。
上記のような批判ポイントもありつつ、私はこの作品を高く高く評価しています。本当に面白かったです。
元々サスペンスものが好きということもありますが、適度にホラー演出もありつつ、人間の表裏があらわになる三部構成の演出とか、会話シーンが多いのに全然飽きさせない脚本とか、魅力的なキャラクターとそれを熱演する実力派俳優人とか、最後の大迫力の除霊シーンとか。もちろん原作の小説が賞を獲得するほどに面白い作品だからというのもあるんでしょうが、原作の面白さを活かしつつ大胆な改変を行っており、ここがこの作品の非常に面白いところだと思います。
「好き嫌いが別れる」ことは前提として、「私はめちゃくちゃ好き」な作品です。
「あんまり怖くない」というのはホラー映画好きからするとマイナス評価だと思いますが、私のようにホラーが苦手な人間からすると本当にありがたいんです。
ホラーが苦手な人にも、是非観てほしい作品です。オススメです。
【追記】
「襲われる理由も悪霊の正体も不明のままだからダメ(意訳)」という低評価レビューをしている方がいらっしゃって多くのレビュアーさんから共感を貰っていたんですが、それは劇中の琴子の「襲われる理由ではなくどう対処するかが重要」(うろ覚え)という台詞で、ある意味全部説明されていると思うんですよね。この作品においては「襲ってくる理由も正体も不明」なのが正解なんです。
リングにしろ呪怨にしろ着信アリにしろ、Jホラーって「呪いを回避するために悪霊の正体に迫る」というプロセスを踏む作品が多いんですよね。だからJホラーファンの方々って悪霊の正体に迫らないと気が済まないんでしょうか。
赤ちゃんが、来る…
評価は賛否分かれているようですが、刺激的で面白かった。結婚式のビデオの中の人間がこっちへ来いよと話しかけてくる所がスティーブン・キングっぽくて好みです。
子育て中の身としては前半パートの妻夫木君と黒木さんの育児、子供を愛しているのに空虚な性格から空回りし閉ざされた部屋の中で生活が乱れて上手くいかなくなる所、二人の名演もありリアルで涙が出た。
結婚は相手の欠点に何となく目をつぶれるけど、育児は現実だもんね…しかも待った無しだよ。
怪異よりも本当に恐ろしいのは現実の生活とかみしめました。
うーーーーーん…
正直、よく分からなかった。
原作を知らなかったので???がたくさん残る結果になってしまいました。
他の方のレビューのおかげで、
『あぁ!原作ではそういう結末なんだ!』と理解できました。
この映画は話も設定もなかなか面白そうなのに、
実にもったいないなぁと悔やまれます。
役者さんも豪華でした。
特に引き込まれたのは柴田理恵さん。
あの不気味な雰囲気
でもなんだか安心感のある霊媒師を見事に演じられていました。
あと終盤の大規模な除霊のシーン
警察に協力を得て、辺り一帯から人を排除する大胆さ。
おじいさま方の凛々しい祈祷や、
キャピキャピ自撮りしてた女子高生達の凛とした舞。
あそこのシーンはもう一度見たくなるくらい素晴らしかったです。
なのに、、
なのに、、、
除霊中の松たか子の邪魔をする小松菜奈と岡田准一……
子供を守りたいのは分かるけど、、少しイラッとしてしまいました…
え、じゃあ松たか子は死んだのかな!?
なんだかなぁー、、と。。。
全体的にもったいない仕上がりでした😢
呼ばれたのは、誰?
感想
最初がハッピーオーラ全開で始まったが故、恐怖は感じなかったです。
怖いと言うか血が凄い、ちょいグロというイメージです。
あれが強過ぎますね。
クライマックスの除霊のシーンはダイナミックでした。
主要キャスト、脇役陣の演技が素晴らしかったので最後まで飽きずに観られたと思います。
はっきり言って映画の中身は頭に入ってこなかったです。
俳優陣の熱演が見れたのが良かったです。
岡田准一は登場が映画開始約30分でようやく出てきます。
妻夫木聡はクソパパで最初から胡散臭い奴だなと思いました。
終始怖かった黒木華は最後の死に顔が一番怖かったです。
松たか子の淡々と話す感じが告白を思い出しました。
小松菜奈は露出が高めです。
高梨役の仲野太賀はテンション高めの役合いますね。
柴田理恵が印象大でいい味を出してました。
パパ会でピスタチオの小澤が出てました。
※オムライスのくに
ジャンル分けが難しい
オーメンとエクソシストをジャパンでフェスにしてみました!みたいな映画。
こりゃーホラーじゃねえな!(イクメンペラ夫を持つ妻のワンオペ育児ホラーか)
ジャパンシャーマンのフェスシーンのアゲ感良かった。恐山チームはいなかったんだろうか。
あのオムライスはきっと血みどろに違いない!
意表を突かれた。 主人公だと思っていた妻夫木聡が前半で死亡してしま...
意表を突かれた。
主人公だと思っていた妻夫木聡が前半で死亡してしまい、妻の黒木華も死んでしまうとは。
あと小松菜奈がかなりぶっ飛んだ霊媒師の役で登場した時も仰け反ってしまったが、物語が進行するにつれて人間らしくなっていくのはよかった。
無駄な犠牲が多いかな…
原作未読なので改変部分への違和感はなく
何となく気になったので観たが面白かった。
秀樹の印象は最低最悪な外面イクメン。
でもタクシーの中で覚悟を決めた時は父親に見えた。
香奈を演じる黒木華の狂演っぷりには鳥肌でした。
笑顔のまま盛り塩の皿を踏み割るシーンは
本当に恐ろしかった。
ただ“あれ”を完全に淘汰した描写がない割に
無駄な犠牲者が多かった気がするし
原作で重要な役割なのかもしれないが
虫が出てくる率と量が耐えられない。
映画館で観ていたら発狂して途中退席していたと思う。
オムライスのラストは謎だったけど
せめて知沙ちゃんが野崎と真琴という
本当に自分を大切にしてくれる二人と三人で
今度こそ偽りではない本当の幸せな家族として
暮らしていける事を願わずにはいられない。
中盤は好き
お祓いが始まる辺りまでは絶好調に面白かった。
妻夫木聡がものすごく苛立つし、黒木華(香奈)の裏の顔はものすごくぞわぞわする。二次会のビデオと津田が繋がってるのとかも楽しかった。
が、お祓い始まってからは、「は?なんで?」って感じ。「ただ愛されたかっただけ」って子供が守られるのも、野崎が琴子に刺されるのも、なんかよく分からなくて…。
しかもそのシーンが無駄に長い。もういい、分かった。っていう。ホラーやりたい人たちが調子乗ったのか?って感じで。極め付けはオムライスの歌。
あーあ、黒木華パートまではほんとよかったと思うんだけどなー。
賛否両論! いいと思います!
結果として3部構成のような構造でしたが、岡田准一が主役、というよりも
松たか子が主役、と言った方が的確かと思います。
それくらい、素晴らしい存在感。
コンスタンティンみたい。
1部の邦画ホラー的な構造。
2部の人間の闇に迫る、違う視点からの「恐怖」
3部でこれらに立ち向かう人々の戦い
ジャンルは確実にホラー映画。
とにかく、怖い!どんな環境で観ていたら、この映画を怖くないとか言えるんですか?!
めちゃくちゃ怖い。
フロム・ダスク・ティル・ドーンのように、意図せぬ方向へと話が進み、
それでも前半のホラーの着地点をしっかり作った脚本に称賛の声を送りたい。
よく分からない、雰囲気だけのホラーと異なり、
とにかくエンタメに振ったラストはプロデューサーの手腕もあるのではないか。
これを怖くないという方は、ぜひイヤホンを耳に、
薄暗い部屋で夜にご鑑賞頂きたい。
本当に、怖くて面白かったです。
黒木華の何とも言えない表情がよかった!
血が流れる以上、“あれ”の正体は…
血の量とか死に方とかが、映画『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』くらいしっかりと描いている。霊的な映画/邦画では少ないスプラッター的な要素がある。
子供が泣くシーンは観てられないくらい心が痛むし、妻夫木のダメ親父ぶりにも心底腹が立ったし、母親のカルマを見事になぞってしまった黒木華にもやるせない気持になった。…観ていて気持の悪くなるシーンは多々あるが、それだけ俳優陣の演技や演出が御見事だった。そのリアリティ(現実的)なシーンに反して、血の量が多かったこと(非現実性)が、映画としてのエンタテインメントのバランスを取っていたのかなーと。
ラスト、千紗が「オムライスのくに」の夢を見ている。千沙は、父親と母親に相手にされていない頃と同じ、“あれ”と遊んでいたころと同じように、半分は現実逃避の最中。『好きなものだけがある世界』を夢見ている。
事態が収束し、助けられた今もまだ、“こちら”には完全に戻ってきていない…というより、現在も「いつでも向うへ行ける状態」なのでは。と思った。「オムライスのくに」を考えなくなった時が本当の幸せなのかも。
丁寧に作られているなーと感じました。個人的にはちょっとタランティーノっぽかった。
血が流れる以上、“あれ”の正体は、基は人間なのだなーと感じた。
テンポ良いがちょっとわからない部分もあり、子育て中なら共感もあると思う。
中盤テンポがすごくいい。えっ、なにそれどうなるの?とひきつける。
ホラーというホラーではない。ヒューマンドラマのような要素もある。
狂気を感じるというか、ぶっとんでるところもある。
(個人的にはオムライスの歌が)
見終わった感想はちょっとやりすぎ、人殺し過ぎ。
赤いのがあっちもこっちもブシャーでびっちゃびちゃ。
もう血はいいかな〜と思う。
殺される人をもっと絞ってほしかった。
主人公は妻夫木君じゃなかったのか?
妻夫木君殺しちゃったらもうだめじゃない?
誰を軸に見たらいいのか。
主演となっている岡田君は前半出番ないし後半も振り回される側にいっているし、
あちこち軸がぶれるというか結局主人公は誰だったんだろう。
黒木華さんの演技はすごい。共感というか、狂気というか、すごい。
妻夫木君演じる父親は本当にいそうなところがリアル。
見ているこちらが怒りたくなる。ついつい引き込まれる。
最終的に何が来るのか、解決しなかったもやもやはある。
中盤はとても好みだが、うん、結局なんだったの?となる映画。
1部2部に分かれてて見応えあり☆
怖い(・・;)ホラー映画を見るのと貞子見るのとまた違って、生きてる人間が怖かった。黒木華の演技がほんとすっごい良くて同情もできないなんていうかもう..。ずっと見ていたくなかった。ヒデキの親友津田も最悪過ぎて気持ちが悪いほどだった。結果、想像以上のクズだった。全てはご縁で事情があってもひん曲がった命の集まりがおびき寄せた呪いか化物かよくわからないけど壮大なお祓いが個人的に面白くってもっと観たいと思った。小松菜奈?弱さを表現するためのパンク姿、岡田くんのアウトロー姿がちょっとだけ鑑賞の邪魔になった。身近に感じないからかもしれない...柴田理恵さんの霊媒師役めっちゃ良かった!
あと少し
映画館で鑑賞。
演技力等は映画として問題なく、演出も効果もCGも十分なクオリティでした。
脚本が、明らかに足を引っ張ってました。
原作を読んではいないのでこういうものかどうかはわかりません。しかし映画作品として見た場合、ホラーがやりたいのか、家庭内問題をやりたいのか、NTRがやりたいのか本当に分からないです。
何て言うか、余計な情報や設定が多過ぎてホラーとして見た場合も愛憎劇として見た場合も薄くなってます。
あくまで私の考えですが、映画にするなら原作に忠実に作成するか、主要な要素を抽出して壊れない範囲でブーストして特化するかでなければ基本駄作になります。
今作の原作を知らない為なんとも言えないですが、仮に忠実に作成したなら今回は後者の手法でホラーを軸に作るべきだったかなと思います。
中島哲也の最高傑作かな?
①原作の『ぼぎわんが、来る』はホラー小説としては尻窄みである。第1章は確かに怖い。しかし第2章は視点の切り替えという面白さはあるがあまり怖くない。第3章(最後の章)は、最強の妖怪ハンターという姉の造形は面白いが、ぼぎわんがあまりに簡単に退治されてしまうので「なんや」という感じで脱力してしまう。ホラーとしては中途半端。②一方、映画の方は第1章に当たる部分はほぼ原作通りであるが、第2章に当たる部分から映画独自の展開・解釈となる。原作では良い父親の芝居をしているだけの夫の正体に愛想をつかしているが娘は普通に愛している母親なのが、映画での黒木華扮する母親は男も出来てだんだん娘を邪魔に感じだして来る。そして原作とは違ってなんと最後にはぼぎわんに殺されてしまう。③何故ぼぎわんは父親だけでなく母親も殺してしまったのか?そう、父親も母親も上部だけで子供を愛しているという嘘をついていたから。父親は自分が死んだと悟ってから初めて娘への愛情に気付いたがもう後の祭り。母親も最後に娘への愛情を取り戻したがもう遅かった。③この第2章にあたるパートの伏線は次のパートで更にはっきりとする。娘は妖怪ハンターの姉の前で『エクソシスト』のリーガンよろしく白目を剥いたりしてぼぎわんに憑依されたがごときになる。また松たか子扮する妖怪ハンターは「恐ろしい子」と言いぼぎわんもろとも葬り去ろうとする。ぼぎわんは子供を愛していると表面を取り繕う嘘つきの親を憑き殺すだけでなく愛されなかった子供にも憑くのだ。④そしてここからこの映画の最大のクライマックスがやって来る。妖怪ハンター姉の仲間の色んな宗教・土俗宗教・呪術の僧・お祓い士・祈祷士が一堂に会して(しかし一部沖縄からのイタコたちは途中で殺されてしまう)一大お祓い式を始めるのだ。こんなシーンは日本映画始まって以来ではないだろうか。しかし、それでも祈祷士たちの方が倒れていく。それほどぼぎわんは劇中の台詞通り凶悪な化け物だということがビジュアルとして納得させられる。ここがmotion pictureたる映画の醍醐味だ。⑤さて最後、妖怪ハンター姉が娘もろともぼぎわんを退治するかと思いきや、娘に真の愛情を注いでいた妖怪ハンター妹が娘を庇う。すると妖怪ハンター姉は「ならば、そうやって抱いていなさい!(愛してあげなさい)」と妹と妹の男(いつもと違って頼りない岡田準一)とをベランダから突き落としてからぼぎわんを退治する。娘は心から愛してくれる男女(特に小松菜奈扮する妖怪ハンター妹)に出会えたことでぼぎわんの魔手から逃れられたように思える(あくまで思えるだけですよ。ラストのアニメのシーンが意味深)。⑥基本的にエンタメなので監督にそんな意図はなく又穿ち過ぎかもしれないが、昨今の親子関係の問題、特に親側の問題をそれとなく提示しているようで面白い。
来ない
ホラーなんだろうけどホラーって感じでもない
霊能力者の存在感が脇役に収まらない印象の映画をホラーで括ると、あれ?これホラー映画だよね???って感じになる
賛否両論ある印象なんだけど、人間関係や人間ドラマの部分では割と丁寧に描けていると思うし、原作ファンからしたら納得いかない展開だとしても、この映画で初見のこちらからしたら全体的な流れでも特に滞りもなく、例えば、途中、主観的な主人公になり得た妻が途中で死んでしまうシチュエーションなどいい感じで振り回されて引き込まれもしましたね
特に誰にも感情移入しないキャラクター群の中で、霊媒師?などの非日常キャラが出てくるのは、テレビ画面からオバケが這って出てくるようなもので違和感しかないんですが、部屋中に水皿を並べた中での電話のシーンで惑わす「どっちかが偽物」のゆさぶりが、個人的にはこの映画のハイライトでした
少なくともヘレディタリーよりかはエンタメでしたけど、ラストのクライマックスシーンはやや拍子抜けでした
でも続編があれば観ます( ^ω^ )
全130件中、21~40件目を表示