来るのレビュー・感想・評価
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中島哲也がホラーを手がけると……
「告白」「渇き。」の中島哲也監督が、岡田准一を主演に迎え、「第22回日本ホラー大賞」で大賞に輝いた澤村伊智の小説「ぼぎわんが、来る」を映画化すると聞いた際は、どのようなホラー作品になるのかワクワクした気分になったものだ。
しかも共演陣は妻夫木聡、黒木華、「渇き。」の小松菜奈、「告白」の松たか子。
さて、本編を観て感じたのは、「これはホラーなんだろうか?」ということ。
その論点さえ横に置いておけば、ギクッとする瞬間も、爆笑する瞬間もあり、個人的には楽しめたのだが……。いずれにしても、人は見る角度によって全く異なる見え方をするということを、改めて提示した作品でもあった。
ホラー名手による別バージョンも夢想してしまうが、松&小松の霊媒師姉妹で続編も観たい
原作は澤村伊智のデビュー作で滅法面白い。中島哲也監督は主要人物の造形に力を入れ、人間の裏の顔の恐ろしさを強調したので、小説版の化け物ホラーの要素を期待するとあてが外れるかも。これが例えば、黒沢清などのホラー名手によって映画化されたら、どんな怖い映画になったかと夢想してしまう。
一方で、比嘉琴子と真琴の姉妹を演じた松たか子と小松菜奈は、原作にあった数少ないユーモア要素も含め、キャラの魅力を的確に表現していた。小説は比嘉姉妹シリーズとしてもう2冊出ているので、松&小松のキャストで続編も可能では。中島監督のエンタメ路線の継承でもいいし、ホラーに回帰してもいい。
終盤のお祓いの儀式は大仰だが、考えてみると神事は非現実的な存在を前提にしたイベントだから、お祭りの賑やかさで除霊をするというのは意外に正しいのかも。「信じる者は救われる」の言葉と合わせ鏡で、「呼ぶ者のところに、ぼぎわんが来る」のだ。
カオス
残り30分ぐらいでキツくなってきて止めました。
多い情報量とカオスが混在してわけわからなくなりました。
何も信じられなくなります。
特に人間が。
これからどうなるか楽しみではありますが
鑑賞済とはなってますが前述の通り30分残ってます。
私としてはスピンオフ希望!の大絶賛作品なのに…めっちゃ評価が低いのが残念。
前回の『ラーゲリより愛を込めて』のレビューでは、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
さすがに削除4回目となると、かなり凹みます。
あれね「大好きだ!」を「大キライだ!」に置き換えて読んでくださいね。
好意的なコメントいただいていた方、本当に申し訳ありません。
しっかし.comさま…狭量が狭いなぁ。←こーゆーこと書くから削除されるんやで…
この作品は、とても面白かったから、劇場に二度観に行ったはずなんですが。やっぱりレビュー書いてないんですね。
ボケてきてるんかなぁ…
偉そうな物言いするんですが。私は安易な続編には懐疑的だったり、乗り気しないんですよ。
特にホラー物に関しては。はっきり言って駄作が多いじゃないですか。全く怖くない。
ところが本作に関しては、未だスピンオフ作品ができていないことを、大変不思議だったり残念に思っています。
特筆すべき、松たか子演ずる琴子のキャラクターが、そびえ立ちまくっていたと思うです。
岡田准一の野崎や小松菜奈の真琴も魅力的なキャラだったと思いました。
この三人を主役に据えたスピンオフムービーを是非とも観てみたいです。怪奇現象を扱う探偵事務所物みたいな。
妻夫木聡のウザ男っぷりにマジ頭来てたの。割といがちですよね、あーゆーヤツ。
胴体真っ二つのシーンで「ざまぁw」って思いましたもん。不謹慎にも。
黒木華は好きな女優さんのひとりなんですよ。ミステリアスだったり、幸薄い感がいいです。
私、結構これ言いまくっていますよね。“幸薄い”(笑)。何故か?そういう女性に心惹かれるんです。
「あの子、なんか暗いなぁ」ってな感じの?←お義母さんひどい!そして自分…華さん、ごめんなさい。
気だるげで、いけ好かない女に見えてた真琴の変わりっぷりにも、頬が緩んで心が和みました。
オムライスの子(笑)もいい演技していたし。
勿論、私推しの岡田准一が、かっこよかったです。岡田さんご出演だと何故か妙な安心感を覚えます。後半がお荷物扱いで誠に残念。でも、最後の最後でヒーローっぽい見せ場あったので良しとします。
何かが「来る」映像表現が本当に怖かったです。
中島監督らしい、極彩色に彩られた観念的なトリップイメージだったり、現実として起こってる数々の血まみれ描写が怖さ満点のホラーでした。
ストーリーの組み立て方が、本当に優れていたと思うです。
ごく一見幸せな家庭→裏の顔→何かが「来る」恐怖→本作でのヒーロー・野崎と真琴の登場→それでも太刀打ちできない→真打・琴子の登場→壮大な異能力バトル→オムライスでのハッピーエンド
「オームライスのくーにーにー♪行ってみたーいなー♪おーもちゃも〇〇〇〇も(聞き取れませんでした)ぜーんぶオムライスー♪」
エンドロールの音楽までカッコよかったです。特上のディナーをありがとうございました。ごちそうさまでした。
そして、どうしても加えておきたいのは柴田理恵の存在感!めっちゃかっこよかったです。
あとツボだったのは、日本一スーパーの従業員が似合う伊集院光(笑)「深夜の馬鹿力」大好きです!
面白かったけど一番の見所は・・・
気合いの入ったキャストで、これはただのホラーではないだろうなと感じていたが、予想通りどちらかといえばヒューマンサスペンスで面白かった。
シリアスなはずなのにちょこちょこ笑えるところも良かったね。
ストーリーは語り手を代えていきながら、その人物や回りの人物の表の顔と裏の顔をあぶり出していく。
視点を変えれば違うものが見えてくる、積み重ねればより見えてくるって感じで後半に向けて面白さが加速していくのがいいよね。
クライマックスの対決シーンは、まあ予算がないので少々チープだけど、盛り上がりという意味では良かったと思う。
なんていうか、そんなスケールのそんな感じなんだと驚いた。
悪いところとして、物語がノッてくるまでにちょっと時間がかかりすぎなことと、本作の核であろうヒューマンドラマのパンチが弱くて、出来の悪い「告白」+ぼぎわん程度の味の薄さだろうか。
そもそもテーマが薄いせいで、エンディングの意味はわかるがカタルシスが全くないんだよね。
キャストは誰もがかなり良かった。特に黒木華の絶叫と、徐々に明かになり変化していく様は見物だったね。彼女は穏やかな役が多いから見たことない黒木華を見られた気がした。
一緒にいた知紗役の子がトラウマになるんじゃないかってくらいの迫力だったよね。
見たことないと言えば、小松菜奈もピンクの髪に多数のタトゥーと崩れたメイクで、足から登場してくれなかったら彼女だと気づかなかったかもしれない。
監督はなかなかわかってるよね。小松菜奈の魅力は足にある。って、なんだが一番の見所は真琴が初登場する足のシーンだったんじゃないかって気がしてきた。うん、多分そう。
前半はホラー、後半は幽霊vs幽霊専門オールスター
【内容】
・主人公の幼い頃の出来事が原因で、主人公の周りの人が次々に幽霊に襲われる。
・幽霊に襲われていくうちに、主人公の家族や友人の人間関係も徐々に崩壊していき、人間の怖さも増していく。
・最終的に幽霊vs幽霊専門のオールスターでクリスマス・イブの日に全面戦争へ
【感想】
前半は純粋にホラーが好きな人は楽しめると思う。
後半は個性豊かな除霊師達のキャラを好きになれるかで評価が分かれる。
ホラーではないです。
怖くはないですが、原作もめちゃくちゃ怖い話ってわけではないので、こんなもんだと思います。
じゃあジャンルは何かって言われたら、中島哲也ムービーってところでしょうか。
ポップでキャッチーで毒々しい映像と、豪華な俳優陣。
告白の時も思ったんですが、この人映画やりやっぱりCMとかMVとかの方が向いてると思いました。
小松菜奈はよかったです。
多角的な視点のストーリー展開が楽しい。 滑稽な行事や決まり事に縛ら...
多角的な視点のストーリー展開が楽しい。
滑稽な行事や決まり事に縛られ、嘘がまかり通る弱くて儚い現代社会。そこに来る謎の存在は怖いのだが、狙われる者に原因があり、まるで自業自得であるかのような演出をしていた。
今作で演技が光っていた人(独自順位)
1位 妻夫木聡さん
(ヘラヘラ、怒鳴る、焦る)
2位 黒木華さん
(イライラ、健気、色気)
3位 岡田准一さん
(ニヒル、無関心、愛情)
4位 小松菜奈さん
(クレイジー、男気、母性)
5位 松たか子さん
(クール、柔和、毅然)
特別賞 柴田理恵さん
(存在感)
順位に入れてないが、オムライスが好きな子供の役を演じた子も良かった。
中島哲也監督作品の演技は安心感がある。
好きなシーンは
病院で妹の体に口から煙を吹きかける場面。煙には浄化作用がある。(副流煙は体に良い)
モニターの録画映像の人と電話する場面。アイデアと演出が秀悦。(不思議さを大事にしてる)
クールな姉がラーメンを食べる場面。下品気味にすすりスープも飲み干す勢い。(親近感がわく)
母親のようになりたくなかったのに化粧して女になって出掛ける場面。(濡れ場も良かった)
そいつとの戦いのシーンが・・・
日本のユタやシャーマンなどが結集して連合軍を作り総力戦になるという超激アツな展開になって行く場面のワクワク感が異常に良かったなあ。
でも◯◯する場面が無いからめちゃくちゃ低評価という人がめちゃくちゃ居るってなってちゃうんだよなあ!
まあ自分は祈祷師などの出てくるコクソンや女神の継承や呪詛みたいなジャンルの作品だと好き過ぎて超甘めの採点になってしまうんですが(笑笑笑笑笑)
惹きつけられました!
久しぶりに日本のホラーでわくわくドキドキハラハラしました。
ホラーといってもダイレクトにオバケが出てくるやつじゃないですが、それがまた良かったです。妻夫木さんも、そばに居たら苦手なタイプだな~とリアルに感じさせる演技がすごい!!妻夫木夫婦はどっちもどっちだなとどちらにも嫌悪感を感じました。
でもあいつにやられた人数が半端ないので、最後は勝ったんだ~~とすごく感じてスカッとしたかったかな。松さんは、あいつを窓の外まで弾き飛ばしたから勝利したと解釈してよいのでしょうか。大規模なご祈祷もすごく迫力がありました。時間もゆったりとってあるせいか無理やり詰め込まれた感がなくてそこもまたよかったです。
原作は読んでないですが
原作は読んでないですが、かなりワクワクして最後まで見ました。
ホラーは大体、途中のモノクロっぽい、画面にノイズの走るイメージシーンの連続のところで眠くなってどうでも良くなるんですが、かなり惹きつけられました。
皆さんのレビュー読んで見る気が起きずやっと観た感じですが、大好きな岡田准一だったので勇気を出して鑑賞。
松さん・小松菜奈・岡田さんでまたやってくれないかしら。
さて。これから原作読もう。
豪華キャストで描く最恐エンターテインメント!
久々に見ごたえがあるジャパニーズホラーなんじゃないですか!ってのが印象です。(ただ、全然怖くはないです…)
映画は、前半、後半と別れているような展開となります。ちょうど分かれ目としては、主役となる男優が、妻夫木聡→岡田准一に変わるのでわかりやすいです。
まず、妻夫木演じる田原秀樹の章ですが序章的な位置づけ。イクメン気取りで周りから良く見られたい最低なブロガー旦那ですが、かなりひどい有様です。でも、今のご時世こういうタイプの父親て居そうで的を得ています。
振り回される、妻の田原香菜です。秀樹の仕打ちにホント可哀そうだなと序盤は思うのですが、すぐにその気持ちは裏切られ彼女もまた何かオカシイのです…。最終的な、香菜の狂気の沙汰といいますか堕落した人間は凄すぎます。真面目な人間の反動を起こした時の怖さと言いましょうか。演じる黒木華の演技力が、これまた見事に演じ切っているので余計に変化のギャップが怖いです。
そんな中、産まれた子供の知紗は、不幸になる運命なのは必然…。
知紗を救うのは、中盤から後半に登場する、岡田准一演じる野崎と小松菜奈演じる比嘉真琴です。登場した時は二人もまたオカシイ部類なのか!?と思わせられるキャラなのですが、過去や自分の境遇に苦悩しつつも、登場人物の中では至極まっとうな人間でした。
本作の見どころは、ラストの団体祈祷シーンでしょう。かつてここまで大掛かりな祈祷シーンの映画はあったでしょうか?団地周辺お祭りのごとく霊媒師たちが自らの命を懸けます。
何を除霊するか!?それが最後の最後まで正体不明。
ただただ
「来る」
のです。
何が「来る」のかというテーマと共に、人間側の真の悪は誰なのかが見ごたえある、映画でした。
なぜかオリンピックの開会式に見えた
なかなか出かけづらい2020年の夏休み、Twitterで「柴田理恵がすごい作品がアマプラで解禁」と流れてきた。普段は柴田理恵もホラーもそんなに興味がないが、これも何かのセレンディピティと思い鑑賞。
絵に描いたような幸せな新婚生活を送る秀樹はある日、「知紗さんの件で」という来訪者から奇妙な伝言を受け取る。知紗とは、まだ誰にも伝えていない、妻が宿している子どもの名前だった。そこから不可解な出来事が秀樹に次々と襲いかかる。
秀樹の友人で民俗学者の津田が、各地に伝わる妖怪伝説は全て人間が自分たちの行動を正当化するために作り出したものだ、と説明する場面がある。作中、様々な怪奇現象が立て続けに登場するが、そこに巻き込まれた人々は、無力に恐れ慄きながら、過去の自分の過ちやトラウマや嘘や原体験を重ね、不可解な出来事を内面化していく。
特に中島監督らしい演出だったのが「母性」。命を授かることの幸福と苦悩の両面を底糸に、SNSに逃げ込む脆弱なアイデンティティやネグレクト、母娘の呪縛など、現代的な社会問題を編み込んでいく。
前評判通り(?)、柴田理恵が実に良い味を出しているが、他にも軽薄で表層的な屑男を妻夫木聡、結局不幸にまみれる運命の黒木華、過去に強いトラウマを抱える岡田准一、どの場面を見ても美しいギャルの小松菜奈、冷徹な天才霊媒師である松たか子など、豪華なキャストが持ち味を遺憾なく発揮する。
終盤、宗教も宗派も老若男女もごちゃ混ぜになった、独特のリズムとスピード感でお祓いをする場面が、なぜかオリンピックの開会式に見えたのは、こんな夏だからなのと、そのごちゃ混ぜが人種や国境を超えた多様性に見えたから、か。
エンタメ悪霊退治物
Jホラーという事で陰鬱なお化け屋敷映画を想像してたが、オシャレなOPと終盤の悪霊vs日本という盛り上がりが今までにない感じで面白かった。
ハリウッド映画で例えると強大な悪霊と戦うためペンタゴンが動き、コンスタンティン、ゴーストバスターズ、エクソシストたちが大集結という感じ。よくあるJホラーやJオカルト映画というより、ダークヒーロー映画に近い。
音で驚かせるベタな演出がないのも良い。
色々な霊媒師が登場する中、めちゃくちゃ強い霊媒師・琴子(松たか子)や熟練の老霊媒師・逢坂セツ子(柴田理恵)が最高にカッコ良い。
全員上手い俳優陣の中でも柴田理恵の存在感が光る一作。
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