来るのレビュー・感想・評価
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多様性を内包する集合体
夏だからアマゾンプライムでホラーと気取ってみる。冒頭で、ああリップヴァンウィンクルの花嫁、と思った。黒木華が同じ雰囲気を醸していたせいでもあるが、親族や友人の多い男と結婚する血縁の薄いの女、という構図が私にとって気になっただけでもある。
映像の迫力、物語のスピード感、登場人物のキャラ立ちは他の映画評に違わず素晴らしいと思ったが、映画では語られていない化け物の正体、ぼぎわんとは何かが気になり、原作と違うという意見があったので原作を購入して読了。私の結論としては、映画と原作、どちらも捨てがたいよさがあった。ぼぎわんが何故こうも強力で執拗なのかは原作の方が説得力があると思うが、映画は映画で現代風によくまとまっていたと思う。
人の弱さは百人百様、もともとは多様であるにも関わらず、化け物の妄想は一定の共通フォーマットを持っている。だからこそ各々がそれを見て自分の弱さにつけ入られる。私も冒頭の親戚の宴会や派手な結婚式のシーンを見せつけられて気が滅入ったし、耐えがたい孤立無援に共感したし、夫の実家より言い寄って来る男を頼って破滅するだろうと思った。他の人が見れば他の場面が刺さるであろう。同じものを見ているのに別のものが見えること、多様性を内包する集合体、それこそが化け物のように怖いと思う。
他、「化け物は実在して国家権力や特別な方達が戦っているから市井の私達は守られている」という構図は皆どうしようもなく好きだなと思う。
ツイッターで話題になっていて、焦って、みました。
中島監督、映像は大好き。だけど、脚本が苦手なんだよなぁ。。。中島ワールド全開で、インパクトはあるけど見終わると頭中『?』になる感じ、ハマる人はハマるだろうなぁと思う。
ツイッターでは柴田理恵がめちゃくちゃカッコいい、というので期待しましたが、うん、よかった。時々、通販番組で「この布団いいわぁ〜」って言ってる柴田理恵がチラついたけど、コンタクトのおかげか、老け化粧もあり、ちゃんと霊媒師にみえた!
キャストは合ってたな〜妻夫木くんのあの役、っぽすぎる!わかる分かるーいるよね〜ああいうイクメン風!部屋グチャグチャなの、奥さんでしょ〜?と、まあ良くありそうな家庭だよね。。。まあ、お互い、それぞれが一生懸命やってたんだよね?相手にはそうは見えなかったけど、、
この映画で良かったところは、ひとつ!最後のおはらいのシーン、かっこよかった〜!
とりあえず血を吹き出せばいいんでしょ?感、
窓の手型、しつこすぎる。。。。笑
考察とかはいいや、、、きっと深い意味はなさそうだから、、、
ビジュアル◎
おもしろかったし怖かった
前半退屈。後半下の上。
坊主神主巫女大戦争って感じで好き
「ホラー好きの固定概念を二度裏切る」
私のようなJホラー好きは、近年のJホラーに少し飽き飽きしている。しっかりと怖くて、しっかりと後味悪いのJホラーは近年見かけない。これもそうなのか?ん!?ちょっと違う!?のはずだった。レビューの前にもう一度観るべきかとも思う。
↓イイね↓
●主演岡田准一!?って思うほど、序盤は主演妻夫木聡。と言うか、視点が様々な人物に入れ替わってゆく展開は新鮮。同じ「アレ」を見ているはずだが、見え方が変わるのは飽きさせない。
●妻夫木聡は適役。あの軽薄で裏のある感じはあの顔に合ってる。もう好青年の彼は見れないし見たくない。裏があるイケメンは、男同士なら好感しかない。女とは真逆かも知れない。
●誰か死ぬ度に視点の移動があるため、主人公が変わっていく感覚になり、主人公級の演者が次々と死ぬという衝撃を覚える。ホラー好きの喜びが何度か訪れる。
↓最悪だね↓
●鈴木光司ワールドのような終始オドロオドロ風ではない。メリハリはあるけど、Jホラーを観ている満足度は少し薄れる。
●岡田准一の無駄使い。Jホラーって、そのJじゃないんですけど。しかもファーストカットのアウトローで暗い感じは中盤で消える。途中からはもう岡田准一。
●後味悪い展開が楽しかったのに、クライマックスがアレ?なんか見逃したか?と思わせるようなエンディング。大掛かりな除霊はお祭りみたいだし、パーッと派手に血が飛び散っただけで一体何が起こったのやら。
●一番のがっかりは、怖くない。これに尽きる。
もう一度観てみたいとは思わないが、あまりにもラストの残尿感半端ないから検証したい。漏れるーーー!ってトイレ駆け込んでテッポウ魚くらいしか出なかった。普通なら泌尿器科レベル。
前半と後半で違う映画みたい
祈祷エンターテイメントとして面白い
本作の監督はホラー屋ではない。人間の醜さや恐さを表現するのが得意な人だ。
その結果、原作は改変され、醜悪な人間が次々に殺されていく話になってしまった。醜悪な人間に感情移入しにくいので、あまり恐くない。
ただし、悪霊の表現や霊能者や祈祷師の描写はよく出来ていて、ある意味リアリティがあるので祈祷エンターテイメントとしては楽しめた。
過剰なデフォルメに乗れるか否か
まず前提として個人的に「パコと魔法の絵本」が生理的に無理というか、絶対ダメでしょっていう脚本&演出をしてくるので、見る態度が良くないと言うのもあるのかもしれませんが、やっぱりこの監督の作品は苦手だと再認識できた映画でした。
一応ホラー映画という枠組みだと思います。最近は不条理性よりも根拠を持って襲ってくるからこそ現実世界とリンクしてくるから恐ろしいというホラー映画が増えてきているし、実際そっちの方が自分も好きです。でも、最後まで動機がこれで良いのっていうあやふやさで終わってしまいます。不倫やら何やら程度でこの家族が狙われますかっていう。また、対象を狙って何かが来るわけですから、不条理性の欠片もないのもなーという感じです。直近に「ゲットアウト」や「アス」など、その辺りをクリアにしたホラー映画を観てしまったのが悪かったのかもしれません。
また、この監督は何でもかんでもデフォルメし過ぎ。だから、第1幕の時点で第2幕の展開も容易に想像できてしまう。もう少しイクメンぶりを徹底させておくべきだろうと思いました。原作からとあるキャラクターの設定を無精子症から中絶に変えてるのも自分としては好きではない。あと、ライターってこんな仕事ぶりなの?実質ニートじゃない?
良いところ。演者。特に伊集院光さん演じるパートの店長の「子育てに理解はあるけど理解がない上司」ぶりが最高です。あとは、柴田理恵さん、小松菜奈さんですね。
霊媒師たちが集まってくるラストの展開も迫力がありました。いいお金のかけ方だと思います。ラストカットの夢の件も、「良い現実に引き戻せた」とも言えるし、まだ理想は夢の中にしかないとも言える、転じてハッピーエンドともバッドエンドとも取れる着地にしてるのは面白かったです。もう靴を投げない、他人の肉体的にも精神的にも他人の痛みが知れる子に育ってくれると良いなと思いました(微妙にネタバレですかね)
あと、監督的には「人間が1番怖い」っていうところを強調させるために、襲ってくる何かの正体をはっきりさせなかったのだろうと思います。そういう意味で、冒頭の十三回忌でよやり取りとか結婚式でのやり取りとか、未だに「儀式」「礼儀とも言い切れない建前」に囚われている人間のリアルさが、この映画で1番怖かったかもしれません。だからこそ、最後のオールスター展開も儀式にこだわってるんだろうと思います。
過剰なデフォルメに乗れるか否か、この監督の作品の好き嫌いは明確にそこだと思います。ホラー映画を期待しすぎると肩透かしに合うと思います。人間ドラマという点と脚本&演出面でも、僕はやっぱり苦手だと思いました。「告白」が好きだったので、またこの監督の作品は見ると思いますが、「渇き。」より抑えられていたとは言え、もう少し散らかさず叫ばず演技で説得力を持たせて欲しいと思いました。偉そうですけど。
とんでもないクソ映画 観ない方がいい
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