「エンドロールまで絶対に見てほしい」シュガー・ラッシュ オンライン しーちきんさんの映画レビュー(感想・評価)
エンドロールまで絶対に見てほしい
吹き替え版を鑑賞。山ちゃんの安心感よ。
とにかく感想を書きたいのでめちゃめちゃに長いです。
前作の続きですね。
壊れてしまったシュガーラッシュを救うため、ラルフとヴァネロペはWiFiを通してインターネットの世界へ!
お金集めに奮闘したり、ポップアップ広告は相変わらずうざかったり…
そんな広大な世界で、ヴァネロペはオンラインのレースゲームに出会います。何が起こるか予測できない刺激的な世界に、ヴァネロペは惹かれていく。文字通り体を張ってお金をゲットし、さっさと帰りたいラルフと、一方でインターネットに留まりたいヴァネロペ。すれ違う友情が、やがてインターネット世界全体を危機に晒すことに…。
そんなお話です。
舞台はインターネットなわけですが、その広大さといったら!TwitterやらGoogleやら、実在の企業のアイコンが勢揃いといった感じで、一時停止してじっくりと眺めたくなる。普段ネットを使っているからこそ、その仕組みやプロセスが面白く表現されていてわくわくした。
シュガーラッシュの壊れたハンドルをオークションで落札する2人。大きい数を言えば勝ちなんだ!と2人でどこまでも入札するシーンは笑ってしまった。
その膨大なお金を集めるのにラルフが利用したのがbuzzztube。Vineとかtiktokみたいな感じだろうか。とにかく面白い動画を撮って、バズるのを狙う。このシーン、ネットミームとか知ってるとほんとにくすくすしちゃいます。個人的にボブ・ロス大好きなのでラルフが絵画教室してるのはだいぶ笑えた。さっきまで面白かった動画もすぐに面白くなくなる、みたいなイエスの言葉は今のネットにかなり刺さる言葉だと思う。
スローターレースでカーチェイスを繰り広げるヴァネロペとシャンクだけど、まさかディズニーであんなに脳汁出そうな大興奮シーンが見れるとは思っていなかった。そりゃあヴァネロペもこのゲーム好きになるわ。
そして皆が注目していたであろうOh my Disneyのシーン!ディズニーのおなじみキャラは勿論、アイアンマンにストームトルーパーに豪華な面々が勢揃いで、それだけでかなりテンションが上がる。中でも、ネット上のアバターに扮したスタン・リーが見れたのは感動…。
ディズニープリンセスも大集合。
ムーランとポカホンタスの2人を大きいスクリーンで見れて個人的にそれだけで満足なのに、プリンセスたちが面白いのなんの。自虐したり、メリダは制作元が違うからといじったりやりたい放題。まさかディズニーがキャラのイメージを崩すようなことをするとは思ってもみないので、とにかく笑えた。ゆる~くくつろぐプリンセスもかわいい。
しかしこの辺りから「んんん?」って思いが私の中で膨らんでいってしまった。
ヴァネロペ、前作でラルフと協力して自分のゲームを取り戻したじゃん?そんなあっさりシュガーラッシュを捨てて新しいゲームに行くの?いやいやそれタブーだったターボじゃん?いやいやいや?結局ヴァネロペがいなくなったらゲームは故障と見なされないのか?
ラルフ、流石にヴァネロペを追いかけすぎでは…。そりゃあ生まれて初めてとも言える大親友だけど、過保護すぎるような気がする。最終的にウイルス放ってゲームの世界からネット全体にその被害が及ぶって、コノヤロウ! と私は思ってしまった。ラルフは空回りしがちな憎めないキャラとはいえ、ヴァネロペは前回と矛盾している気がしてならない。
最終的にラルフは巨大化した自分の弱点と向き合い、克服することで事態も収束したけどウイルスの根本的解決になったのか謎。それにしてもウイルスが集まって蠢いている様子はかなり不気味だった。
ひとつひとつの要素は良かった分、2人の衝突に感情移入があまりできなかったのは残念。
マイナス要素はそこぐらいで、映画は本当に笑えて楽しかった。
春麗にザンギエフに、おなじみのゲームキャラが動いている様子は大人が見ても楽しいし、buzzztubeあたりのネタは若い年代も楽しめる。特にネットミームに詳しければ詳しいほど。
ちなみに、エンドロールは最後まで見るべき。絶対。見事に釣られたし爆笑できた。