愛しのアイリーンのレビュー・感想・評価
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展開が全然読めない映画
最初単館系にありがちなお馬鹿な映画かと思ったのですが途中からサスペンスぼくなったりホラーやスプラッターはいったりと全然ストーリーが読めない作品でした おかあさん役の木野花の狂気じみた演技最高でした面白かったです
久しぶりに良い映画を観た。
久しぶりに面白いと思えた映画でした。
原作も持ってたので、どこまであのハードな内容を再現出来るのか楽しみに観にいきました。
結果、とってもよく再現されており、笑いあり、感動あり、スピード感ありでとても面白かった。是非オススメします。
何故、こんな面白い映画が愛知で1箇所でしか上映されてないのか不思議です。
セックス依存症
映画を観終わってふと、セックス依存症は遺伝するのだろうかと考えた。タイガー・ウッズの事例でも見受けられたように、セックス依存症の人は性衝動を抑えられないことで深刻な事態に直面する場合がある。あれは遺伝なのか。いや、そうではないだろう。
動物には発情期があり、植物には受粉の時季がある。しかし人間は思春期に性に目覚めたが最後、死ぬまで発情している。つまり人は多かれ少なかれセックス依存症なのだ。度合いの強い人だけがセックス依存症と呼ばれるのは人間の実態とは少し違っている。
日曜日の昼過ぎの回の上映はほぼ満席であった。上映館が少ないこともあるのかもしれないが、中年の男女の性を真正面から扱ったことの話題性もあるだろう。
安田顕が演じた主人公をひとことで言えば、42歳で毎日マスを掻くパチンコ店員となる。仕事は真面目だが、 必ずしも将来性がある訳ではない。職場の美人とのセックスを夢見るが、気が弱いから実現には至らず、相変わらずマス掻きの日々だ。
しかしある日思い立ってフィリピンでの嫁探しのツアーに参加する。そこからストーリーは急坂を転げ落ちるように進んでいく。雪国の閉塞的な環境と、意外に奔放なセックス事情、フィリピンパブで働く出稼ぎのフィリピン女性などが絡み、話は下世話に進んでいく。
伊勢谷祐介が演じた、売春婦としてのフィリピン女性を仕入れる女衒が繰り広げる、日本とフィリピンの地政学的な力関係の図式は、ある一面の真実を衝いてはいる。
その図式を振りかざしてアイリーンを説得しようとするものの、彼女は納得しない。彼女の認識は人間対人間の個別の関係性だけで、それは国と国の関係性の図式には収まりきれないのだ。
アイリーンは自分が売られたことを認識しているが、卑屈にならず、飛び込んだ環境で真実を見つけようとする。勿論それなりの強かさもある。この女優さんは実に達者である。
安田顕の振り切った演技につられるかのように、木野花の演技も凄かった。所謂ムラ社会のパラダイムに縛られるよりも、息子に対する情念のような感情が怒涛のように溢れ出て、思い詰めた母親のおどろおどろしさが圧倒的な迫力で迫ってくる。
なんだかとても凄いものを見せられた気がするが、日頃理性の仮面を被っているわれわれ人間という生き物が、ひとたび本性をさらけ出したらどうなるか。その答えのひとつのような気もするのであった。
劇場で鼻水垂れ流しで泣いた!
原作のファンというよりも新井英樹の大ファン。
コミックスは持っているけれど何度も読み返せるほど軽い内容では無いから、ちゃんと原作を読んだのは高校時代。
映画化されたと聞いて二の足を踏んだ。
名作と言われる原作を越えるなんて無理だから。
でも、「さんかく」「ヒメアノ〜ル」の監督、吉田恵輔ならばと淡い期待を持って見に行ったら、完璧に打ちのめされた。
序盤は原作と比べてちょっとななんて思ってた、けれど最後に大号泣させられた。
40歳になっても実家暮らしの宍戸岩男は母親のツルの重い愛情を受けて生活している。
不器用過ぎて未だに童貞のまま、自分の溢れ過ぎる性欲をどうしたらいいかわからず、恋もどうすればいいかわからない。
女が出来ない事を理由に父親とケンカしたのをキッカケにフィリピンで嫁を買ってくるが…
田舎の閉鎖感、誰にも愛されない孤独、差別、全てを救うのは不器用な体当たりの愛だけ。
プッと笑わされて、恋する気分も味合わせてくれて、その上バイオレンスもあるのに最後は涙無くしては見られない…
久しぶりに映画館で鼻水垂れ流しで泣いた!
カタコトの日本語を武器に、明るさとひたむきさを全身で表現するアイリーン役のナッツちゃんが好きになってしまった。
吉田恵輔監督、アイリーンをもっと好きにさせてくれてありがとう。
人生はクソで素晴らしく愛に満ちてる
いい映画です。なんともいい映画。これがいい映画でなかったら、他になにがあるのだろう。とおもう。ほっこり?そんなものこそグロテスク。ヤスケンさんの目が最高に変態で、最高にセクシーです。これは家の端末でみても面白くない。是非、映画館でほとばしる汚れた愛にまみれてほしいです。
今年の邦画ナンバーワン!
適度に人が死にます。
あれだけめちゃくちゃにやって、最後はなんとなく落ちる所に落としました。
本当に全員ロクでもないです。
胸糞の悪くなる様な映画でしたが、不思議と後味はスッキリしている様に感じます。
登場人物全員カス系の映画が好きな方には本当にお勧めします。
ちょっとやりすぎのような演技が、あまりに非日常的なストーリーとマッチしていて、とても自然でリアルに感じました。
凄い映画でした。
役者さんたちの演技も素敵でした。
特にアイリーン役の方には、ぜひ今年の日本アカデミー賞主演女優賞を取って欲しいです。
心なき映画
こんな酷い映画(原作)はない!不快の極み!
国際結婚でのドタバタで笑わしてハッピーエンドのつもりが、あらゆる罵倒暴言が凄惨さに拍車を掛ける。こんな映画が昨今は好まれる?
トランプを批判しつつ、人種に対する偏見を根強く持つ日本人の本音が、姑の「屑、ゴミ!」という言葉に表れる。その真ん中に置かれ、訳の分からない国に蔑まれるアイリーンの哀れ。
私自身、過去にフィリピーナとの結婚経験もあり、彼女達の家庭事情や日本男性に求める物(本音)は愛ばかりではないと言うことは少しは分かっているつもりです。それでも、この映画の様な政略結婚ばかりではないし、日本女性が男性に求める事に変わりはないのです。
そういう自戒を込めて、またこの作品が誤解や差別を生まない事を願い、自分の中で”今年最低の映画”としました。
ちょっと意味分からん過ぎた。ぐっとくる部分勿論たくさんあるし、テー...
ちょっと意味分からん過ぎた。ぐっとくる部分勿論たくさんあるし、テーマもリアルだと思うんだけど、結果的に主人公がどうしたかったのか分からなかった。
母親の息子への愛が凄まじく、哀しかった。
パワーはあった。熱量も感じた。 でも登場人物たちによるそのパワーや...
パワーはあった。熱量も感じた。
でも登場人物たちによるそのパワーや熱の向け方、表現の仕方があまりにも粗暴で突拍子もなくて、どうしてそういう方向に走るのか、自分が人生素人すぎて理解できなかった。言葉で表せないから行動に至ってるんだし、彼らは理屈で動いてる訳ではないのだから理解も何もないけど……
原作未読なのもあって次どうなるか先が読めない感じはよかった。
画面から異臭が、滲み出て来そうな作品
当初鑑賞予定ではありませんでしたが、時間が空き劇場へ
鑑賞後、まずコレが・・・・
TOHOシネマズで上映ってのにビックリな内容でした^^;
場末のシネコンでひっそりとマニア受け狙いの作風・・・・
描写もリアルを通り越して、漂って来る異臭で目を背けたくなる感じに、当然スッキリ感もなく、観てて色んな意味で疲れました。
安田顕の異常者演技は想像つくも、木野花さんの怪演にチョッとビビる((((;゚Д゚)))))))
TVでは流せない単語連発で主人公が叫ぶので、気になる方は、劇場かDVDでご覧ください。
☆3
愛し方のいろいろ
面白おかしいだけの映画かと思ってたら、だんだん苦しくなってきた。始まりはお金が縁での愛も、愛って育つんだね。あの母親の愛は異常!なんて思ったけど、あの人にはあのひとなりの辛い過去なんかもあったみたいで。重いですね。なにもかもが。
無邪気で愛らしいアイリーンの笑顔がいつしか悲しみに満ちてくるのがなんともつらかった。
みんなが幸せになれるはずだったのに、取り返しのつかない間違いを犯してしまったどん底の不幸。
やりきれない。
田舎×暴走母×独身男のディストピア
吉田恵輔監督作品は、相反する感情が入り乱れる様を鮮烈に切り取る。『ヒメアノ〜ル』なら軽蔑と同情、『犬猿』なら嫉妬と信頼といった具合に。
国際結婚した岩男とアイリーンも愛情と憎悪が混濁した一筋縄ではいかない思いを抱えている。次第に愛を育むはずが、純粋すぎる岩男への愛情と周囲への憎悪をぶつける母親のツルの暴走が悲劇を招く。
過度な愛情の行く末は『いかに過不足なく親が子に正しく愛情を注ぐことが難しいか』を思い知らせてくれる。閉塞した田舎と暴走する母が岩男の負の部分を形成してしまった。そして岩男亡き後、今際の際でようやく自らと重ね合わせてアイリーンを受け入れたツルの表情は、それまでの醜く恐ろしい顔とは違い、なんとも惨めで切ない。
原作は90年代に発表された漫画で、田舎の嫁不足や国際結婚の問題を扱ったらしいが、母親の暴走が過剰が誇張されすぎて正直これらの問題点からはそれてしまっているように思える。
また、セックス中に吐いたり、母親が当たり前のようにオナニーを覗いたりととにかく神経を逆撫でするシーンが多すぎて、拒否反応が出る人がいるのも当然だ。ヤクザ者の拉致シーンも計画性がなく、あまりにも拙さすぎる。
賛否あるのはもちろんだが、安易な恋愛ものや御涙頂戴者では描けない壮絶な悲喜劇に圧倒された。
主演2人が良かった!
原作が面白かったので観に行きました。原作だと後半アイリーンに突然冷たくする理由の描写がもうちょっと伝わってきたので、映画だけ観た人にとってはただひたすら岩男の最低な部分だけがクローズアップされてしまったのではないかと感じ少し残念。でも主演の安田さん、ナッツさんの演技は引き込まれるものがありました。
くそババアの愛。
原作漫画を読んでいたときも、アイリーンの勝手な理屈に腹が立ち、岩男の煮え切れなさに苛立った。だから、ラストまで読んでいない。原作が同じラストかどうかは知らない。でもあの漫画家ならあの結末もありだろうな、と思う。
歪んだ愛、盲目の愛、滅私の愛。
愛の形は、美しいものばかりではない。木野花の演じたババアを見ればそれを強く感じる。だけど、その嫌悪感が、最後に見事に昇華された。ババアの人生を知ることで、見方がガラリと変わったのだ。そう思えるほど木野花の演技が素晴らしかった。
お目当ては、奇妙礼太郎の歌う主題歌。どの映画もそうだが、物語との脈絡はない。だけどあの優しげなワルツの旋律と彼のかすれた歌声が、スコップでほじくり返された僕の心を、柔らかく癒してくれた。
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