愛しのアイリーンのレビュー・感想・評価
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モザイクが新鮮
最近モザイクなんてキレイなおねえさまの動画でしか観たことない。邦画でモザイクとかいつ観たかな。昭和の大人な映画とか、洋画でも観た覚えないかもしれない。
吉田恵輔監督好きです。漫画原作も知ってます。
どうなるかと心配してたけど、見た目はともかくかなり原作に忠実な気がします。
ただ、原作に忠実すぎてリアリティを感じない。
この人のこの不快な振舞いのベースは何か、とか、漫画だと振り返るヒマあっても映像だと流れていってしまうので、ただ嫌な人にしか映らない。
あの母親のゲスの極みな差別用語なんかは、ファシズムならぬ「ハハシズム」の際たる心情から来てるが、最後は「母沈む」。御後がよろしい様で(^^;
パチンコ店の割とキレイな方のおばさんもバックボーンが欲しいかな。救いが無い。バックでオシッコしちゃったけど。←あれ要らないやろ(>_<)
すごくドロドロしてて途中やるせなくなるが、最後は何故かスッキリする。不思議な作品。
多分、アイリーンは常に泣かされていて、それももう終わるからなのだろう。
吉田監督は「愛しのアイリーン」自体が、映画監督としての原風景らしく、この映画化は監督がかねてから熱望していたものだけあって、過去作よりも気合入ってるのは分かります。
それが安田顕にも、木野花にも、アイリーンにも込められていて、演技演出は凄まじさを感じました。
その監督と役者の気合から解放されるスッキリなのかもしれません。
それだけでも観る価値はあるでしょう。
あと、やっぱり長岡の花火は良いですね。
濃厚
軽い気持ちで観出したけれど、そんな心構えで観られる作品ではなかった。
それぞれの想う愛情が濃厚にぶつかり合う作品。
どういう結末で収束するのか気になって目が離せなかった。
安田顕さんじゃなきゃこの哀愁は生まれないかも。
ナッツ・シトイさんは初めて拝見したけれど、これまたあっけらかんとした感じのハマり役。
木野花さんの鬼気迫るお芝居も素晴らしかった。
色々な愛のかたち
ジャパゆきさんとそれに関わる人々の物語、
原作漫画は未読、
wikiを見る限り鉄板、薄汚れた重厚で深みあるヒューマンストーリー、
映画は結構早足気味、
もちっとじっくり掘り下げて欲しい感じでは有りましたが、
愛子の妖艶な色気とマリーンの艶やかな美貌を観れただけでも満足です。
面白かった
・ストーリーの展開が起伏に富んで見応えがあった。細かい服装や内装とかの寂れ具合もリアリティがあってとても良かった。一方の悩みの解決が一方の悩みの元になるという連鎖が面白かった。
・岩男の生活感や暮らしぶり、パチンコ店の寂れ具合や同僚の雰囲気が良かった。どうしたら、この世界から抜け出せるのか?と考えても答えが出ない不安な感じが観ていて苦しくて面白かった。
・岩男とアイリーンの話が中心かと思いきや、母親のツルが重要な立ち位置で驚きつつ面白かった。ヤクザにも食ってかかって行ったり、岩男への偏愛も良かった。岩男の部屋が今の隣で、あの状況での生活はたまらないなぁと思った。救いのない雰囲気が良かった。
・街のフィリピンパブの大阪弁の人が良かった。
・伊勢谷友介が、アイリーンをさらっていって、まさか岩男が射殺してしまうとは驚いた。さらっと埋めた後、性格が一変していく後半の展開も良かった。終始、救いのないストーリーでとても面白かった。
・アイリーンの明るい身振りや動きが良かった。
・岩男の車に落書きされた後、ずっとそのまま乗ってるのが良かった。
・パチンコ店の同僚のシングルマザー?の愛子さんが店中の男とヤリまくってる女の人で、見た目もあってそういう人もいるよな、と人間不信になった。確かに、清楚っぽいからそうじゃないのだけど。
家族の話
思ってた以上に感動してしまった。。
もっとはちゃめちゃなギャグ要素多めの話かと思っており(いや、十分はちゃめちゃなんだけど)
こんなにも魂と魂のぶつかり合いとか、綺麗事だけじゃない田舎のリアルとか、フィリピーナたちの葛藤とか、感じさせられるとは思ってなかった。
前半はアイリーンのかわいさにやられ、後半は母ちゃんの愛情と執着にやられる。
岩男とアイリーンに幸せになってほしいというだけの話と思いきや、後半からの意外な展開も見事で泣かされました。。
残酷すぎるほど純愛
とんでもない邦画にまた出会ってしまった。
国籍、言語、性差。
世代や風習の違いから来るディスコミュニケーション。
それらがいかに生々しくグロテスクで、どうしようもなく惨たらしく汚らしい事か。
なのに…いやだからこそ、根っこにある純愛が輝いて見える!!
キャスト陣体当りの熱演に泣いて。
…笑って。
…時にドン引きして。
見終わった後、自分の価値観がまた1つ変わった気がした。
邦画の底力を感じられる名作。
見て損はない。
最後いらない
最後がなければ突っ込みどころは色々ありながらも、セックスとか性の虚しさを描き切った良作だったと思う。
そもそもなぜアイリーンが瀕死の義母を雪の中おぶって外に連れ出すのかが分からない。結局死ぬわけで、立派な過失致死やんと。
人を殺したとは言え散々好き勝手してきた岩男にまだ気持ちはあるという感じも、分かるようで分からない。
分からないついでに、伊勢谷友介が演じたヤクザも...母親を捨てた日本人に恨みがあるからフィリピン人の斡旋の仕事をしてるっていうのもね。フィリピン人女性に日本人から金を奪わせる事が復讐っていう強迫観念が、どうも遠からず外れという訳ではないのだろうけど整理不足な感じがする。このキャラがアイリーンのためにここまでしようとする理由が分からないし弱い。
でも面白いと思わせる所は多々あって、岩男とその母親の現実にありえないとまでは言わないけども古くさい感じ。古いというのは時として悪ではなくて、古さが人によっては現実のライン超えた所で、新しさやテーマに寄与する事があると思う。
人を殺しちゃった所で初めてアイリーンと関係を持つ。そこから他の女ともヤリまくる岩男。この流れが唐突な所が面白い。人を殺すという事がちゃんと表現されているし、人間として完全に壊れてしまっただろう岩男が繰り返すかつては憧れ続けたであろうセックスの虚しさ。個人的には男にとってのセックスってただ繰り返されるだけのものだと思っていて、その感じが痛々しい。愛なんかより虚しいセックス。男ってほんと虚しいわと。この監督の資質はこういうところにあると思う。
岩男って名前もそうだけど、これ今村昌平の『復讐するは我にあり』のオマージュだろうし、同じような面白さを感じた。
『岬の兄妹』もそうだったけど、今村昌平っぽさが今新しいのだと思う。共感ではなく刮目させる事で物語を引っ張る映画。『岬〜』は『赤い殺意』でこっちは『復讐〜』かと。
だからこそ、なぜ岩男が「アイリーン」と木に彫り続けてたのかが謎。この辺が原作を映画にする限界だと思う。
ちょっとしたパラサイト的な映画です。
日本の田舎町に暮らす40独身男が、フィリピンからお金で花嫁を迎えるが、母親は気に入らない。なんとか理想的な嫁と結婚させようと目論む。
伊勢谷友介演じるヤクザを殺したところから、表現が暴力的になつて、今年アカデミー賞作品賞を取ったパラサイト的な展開になります。ついていけない人もいるでしょう。露骨な性的なシーンも多い。
でも、安田顕のダメ男ぶりが魅力的。木野花の年取ったオカルト的な母ぶりも素晴らしい。フィリピン人の嫁も明るくてすごい。フィリピン人はみんなあのように明るいのだろうか?男にだらしない同僚の吉岡愛もいい。
マリーンがイメージ通り
原作を知っているのでここを削ったんだなぁとか、ツルの生理は入れたんだなぁとか、そういう見方になってしまったけど、漫画原作ありの映画としておもしろかったと思う。
原作を読んでいてピアノBGMが入るシーンというイメージがなかったので、そこだけ気になった。
キャラクター再現度はすごく高い!!アダミです…の言い方も良かった
塩崎とホセの愛も見たかった〜!
傑作です
映画を観て共感したいとか、スッキリしたいとかを求めてるならオススメしません。
日本の保守層の嫌らしさ、金と愛、差別意識、逃れられない家族の呪縛。
オーバーに描きながらも全部本質を突いてる。
セックス、バイオレンスが激しいとの意見もありますが決してウケ狙いでそれらを描写していない。
テレビドラマでは作れないからこその映画化である。
色々色々
最初の20分でお下品で笑えない映画だと思った…
だけど、観終わった今は大号泣している
すごい映画だった。
この映画をおすすめしてくれた友達に今度お礼を言いたいと思う。
フィリピンから家族への仕送りのために日本に嫁に来たアイリーンと、旦那と、その家族の話し。
岩尾の死んだ目がなんだか気持ちが悪く、その表情で
あんなこんなワードが飛び出すのでより怖い。
変質者だ。
だけど、アイリーンと出会い、幸せな表情を浮かべている岩尾とアイリーンをみてこちらも幸せな気持ちになる。
だけど、アイリーンを拐いに来た男を殺してしまった。
それを境に岩尾が暴力的でみさかえが付かない人間へと変わってしまう。
ここがすごく辛い。
アイリーンへの暴力や暴言、母からの暴力や暴言が見ていられない…
また改めて書きます
泣ける。。
もうすぐ42歳になる独身。。俺もだし。。
個々のシーンのエグさに一瞬たりとも気が抜けない。そしてやはり木野花演じるツルが圧巻だ。気のいい元気なばあちゃんかと思ってたら、少しずつ違和感が積み重なり、作品自体に重苦しい空気を作り上げる。
そしてここ数年は河井青葉から目が離せない。
違和感を楽しめない
見逃していた作品。ヤスケンさんの頑固者役は必ずこの口調なので、少々飽きてきている。
どこの過疎地でもあり得る話で、有り余るパワーをどこに向けたらいいのか解らない。
楽しみが少ないから性欲しか捌け口がない。
もうちょっと生々しくても良かった気がする。
アイリーンが、作中どんどん可愛くなっていくので、
どうしてもこちらに感情移入してしまう。
クソババアの気持ちも解るけどね。
あの嫁候補にオナニー命じたシーンだけ、おおーい!と思ったwそこの尺もう少しwww.
しかしこの監督の描写は前作から好きじゃなかったので、
せっかくの雪のシーンで、やっぱりがっかりし、
英会話が饒舌過ぎるヤクザ(伊勢谷友介)も違和感があったしで、
いろいろ吟味してこの評価。
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