生きてるだけで、愛。のレビュー・感想・評価
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心かき乱されるのは確かだが
いわゆるメンヘラ的なキャラクターを主人公に据えたドラマだが、リアルに精神の問題を抱えた家族がいる、あるいはそうした人と付き合いがある/あった観客(私自身も該当する)にとってはつらい鑑賞体験になるかも。健常者との差異を言う意図はまったくないが、一般の観客を楽しませつつそうした障害を表現する手法がほかにあったのではないか、と思われてならない。
趣里が二世女優という恵まれた境遇に甘んじることなく渾身の演技を見せた点は高く評価するが、キャラクター自体には魅力を感じない。仲里依紗が演じた美人なのに痛いキャラは、ストレスフルな全体において貴重なコミックリリーフとなっていた。CMやMVで実績のある関根光才監督はこれが長編劇映画デビュー作だそうで、映像の見せ方はなるほど上手いが、映画的な語り口という面では発展途上のように思える。今後に期待。
愛し愛されて生きるのさ
自分は躁鬱病も鬱病の診断にもかかったことはない。
ホワイト企業で働いている自覚はあるし、きっと追い込まれてはいないはず、まだ、多分。
周りともうまくやれているはず、多分。
でも空っぽだと感じる瞬間はある。
ふとした時、ちょっと立ち止まった時。
何者にもなれず、何か意味のあることをしているわけでもなく。
生きてるだけで幸せと感じられる瞬間は少なくなってきている気がする。
共感を得た人のレビューが多いのは程度の違いはあってもそういう、みんな感じる生きづらさというか、もう少し楽に生きられればいいのにというとこを描いてるからか。
でも普通ともいえのかも。
社会に揺らされる二人
2023年度後期のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」でヒロインを務めた趣里が主演する映画を鑑賞した。趣里が演じる寧子は、恋人の津奈木(菅田将暉)と同棲しているが、過眠症を患っているため、まともな社会生活を送れない。あるきっかけでカフェでアルバイトを始めるが、過眠症のために寝坊や遅刻、欠勤が続く。彼女は社会生活に適応しようと努力するが、自らの社会との噛み合わなさを感じる。
この作品の主題は、寧子がどのように成長していくかではない。医学的な助けがあれば彼女の生活は改善するかもしれないが、寧子はその助けにアクセスする手段を知らない。津奈木自身も心の余裕がなく、寧子を支えることができない。そのため、彼らの関係は恋人らしいものとは言い難い状況にある。現状を変える気がないのかと苛立つ観客もいるかもしれないが、この作品は人生における八方塞がりの状況を鮮烈に描き出している。このような時こそ、視野が狭くなってしまうものである。
社会に「適合すべし」という「答え」をこの作品は提示しない。寧子の姉が「早く働け」と電話で圧力をかけてくるが、寧子自身はそれを拒絶する。寧子がアルバイトをすることになったのも、本人の意思とは無関係な理由であった。だからこそ、社会に「適合させられる」ことへの違和感を、寧子と津奈木そしてその周辺の人々の生き方を通して表現している。
この作品は、観客に自己の価値観や生き方について、社会が提示する「答え」を拒絶することを示唆する。だが、それが新たな「答え」となるかどうかを判断するのは、観客一人ひとりであろう。趣里の演技は複雑な感情を見事に表現しており、多くの人に観てほしい作品だ。
妄想も大概にしてほしい
美人でもない、料理も片付けもできず性格も悪い無職、バイトの面接にすらこぎつけないパーソナリティ障害気味の主人公が、なぜかイケメン彼氏に愛されている謎ストーリー。
生きてるだけで愛すべき存在⭐︎みたいなテーマなら独り身で描いてほしい。
あまりに都合が良すぎる男の存在が甘えた人間の自己正当化ムービーにしか見えなくしている。
世の中そんな甘くねえ。
起承転結があるようなないようなことが、評価しにくい理由となる。 趣...
起承転結があるようなないようなことが、評価しにくい理由となる。
趣里ちゃん演じるヤスコという女性がうつ病で、同棲する菅田将暉くん演じるツナギとの妙な関係を描いている。
最大のテーマを示す言葉がヤスコが言った「いいなあ、ツナギは私と別れられて。私は私と別れられないんだ」というセリフ。
こんな自分自身が大嫌い。「どうして生きているだけで、こんなに疲れるのかな」
この作品はうつの人が体験しなければ書けないだろう。
でも、ツナギの言ったセリフ「あの日、走る気味の青いスカートが綺麗で、それをまた見たかったのかもしれない」 ここに多少引っ掛かりを感じた。作為的だ。核の部分が作為的だ。
どういうわけか、アンドウがあの屋上にやってくる。二人の会話。
アンドウは何を感じたのだろうか? 「嫌われて別れたわけじゃない」けど、二人の間にはもう入り込む隙間などないことを理解したはずなのに、「登場」した理由は何だったのだろうか?
ツナギの生活も普通ではない。毎食コンビニ弁当で、したくない仕事を押し付けられて、やがてヤスコの話も聞きたくないほど病むのだ。
病んだ者同士が通わすことのできる心を描いたのだろうか?
ヤスコは限界がきて走った。服を脱ぎ全裸になったことが、自分を出し切った表現なのだろうか?
くだらない仕事など辞めても、実際は大したことなどないのだろう。笑い飛ばしていい。
この作品はうつ病のヤスコの視点で世界を見ている。
しかし彼女とツナギが本心を言ったことだけで、何一つ解決していない。
それとも、最後のダンスのように、ありのままの自分を見せたことで、彼女の中の何かの恐れが消えたのだろうか? おそらく生まれて初めてありのままの自分をさらけ出すことができたのだろう。大きな変化が起きたのだ。
純文学。
重くて形容しずらいなかに、なぜか救いの光が見えるのだ。
趣里の演技力
朝ドラの「ブギウギ」で趣里が好きになり、この作品を観ました。
もう、趣里の演技力に脱帽してしまいました。
鬱病がどんなに辛いのか、どんな気持ちで前へ進んでいるのか、そういったことを考えさせられたし、伝わってくるものがありました。
菅田将暉のように、カメレオン俳優なんじゃないかとも思うようになった。
裸が出てきたのにはびっくりしましたが。
そしてお店の人たち…
あんな優しく迎え入れて、いろんな場面で寛大さも感じるのに。
聞こえてくるあの陰口…
見てる側もなかなかにショックでした。あれがリアルなそれでもあるんかな。
4人で一緒にご飯食べてて、良い感じになっててほっこりしてきてたら、ウォシュレットの話であんな空気に…
演技力や雰囲気作りが本当に凄いとも感じた。
書ききれないけど、見応えのある映画でした。
次は無いと思う
とても辛い
さいわいにというか幸運にというか、私は物事をあまり深く長く考えることが苦手で彼女の思考のようにはどうしてもなれない
理解はできないが苦しそうなことは分かる
どう接して良いのかいまだに分からない
分からないなりに話しかけたりしてしまう
否定も肯定もしない、ただ話をするだけ
話をするよりも聞く方が多いかな
話しかけるといっても趣味があえばのなのだ
突然走り出したら一緒に走ってみる
追いかけるのとは違う
追い越したりすることもよくある
何の解決にもならないしなんの手助けにもならないと思う
めんどくさくはないみたいだ
でも、とても怖い
だからやりたいことや行きたい所とか食べたいものとか見たい映画とか沢山考える
時間がいくらあっても足りないくらいの事をふやす
たぶんそれくらいしか出来ないと思う
結構難しい題材
起伏のあるストーリーではなく、
寧子のもがき苦しむ、
揺れ動く感情を丁寧に見せる映画。
自分の思い描いた反応やリアクション
じゃないときの価値観や考えの違いに
絶望し、現実を目の当たりにする。
心の底から安らげる居場所は無いんだ。
同じような経験をした人には刺さるけど
そうでない人はふーんで終わる。
よくできているけど伝わりづらそう。
趣里の怪演がすごいです。
落ちこぼれはほっとくに限る
趣里扮する酔っぱらった寧子は、菅田将暉扮する週刊誌のライター津奈木に送ってもらいながらからんだ。頭をぶつけて血だらけになりながら寧子は走り出した。
ちょっと最初から変な展開だね。趣里はこの映画で新人俳優賞をもらってるんだけど、水谷豊と伊藤蘭の一人娘でかなり個性的だね。菅田将暉とからむ程の実力派なんだろうか。よくこんな女面倒みてるなという感じ。まあ鬱だと言ってるからこんなもんか。そう思ってたら仲里依紗扮する津奈木の元彼女が寧子に出て行けと言って来た。話が展開し始めてようやく動きが出て来た。でも寧子が人間として生活していけるのかというテーマなのかな。脇は菅田将暉、仲里依紗、田中哲司と一流どころなのにね。田中哲司の喫茶店オーナーの役割は秀逸だな。ある意味、無気力に対する問題作かもね。恩人に対しても失礼で、落ちこぼれはほっとくに限るよ。精神異常を観てる方はかなわんな。頼られても困るだけさ。
こんな店で働きたい
2023年11月27日
映画 生きてるだけで、愛。(2018年)鑑賞
鬱で過眠症で引きこもりの主人公は、ゴシップ雑誌の編集者である恋人に当たり散らしながら同棲生活を送る
カフェバーのアルバイトを無理矢理させられて変わるかと思いつつ
#趣里 の体当たり演技が話題の映画ですね
#生きてるだけで愛
2度目 何も言えねえ ただただ本谷がすごい そして趣里、菅田、仲が...
2度目
何も言えねえ
ただただ本谷がすごい
そして趣里、菅田、仲がすごい
ものすごく現実的で酷だわこんな映画やめてくれと思う反面すごい映画だと思う
感想は言えないなった事ない奴があーだこーだいうのは野暮でしょうよ
躁鬱の辛さなんて全然わからないのに泣きながら辛さを語る趣里を見ながら自分も泣いていた
経験が無い人には分からない
精神疾患を抱えている女性が描く日々の日常を表した映画だった。
この映画はおそらく自分が自殺未遂をした事がある人ほど理解出来る映画であり、精神疾患とは程遠い日常を送ってる人からすると面白みのない映画と感じる人が多数である。
今後、こういったシビアな問題を抱えている人が増えていく社会で、更に孤立化が進み、自殺率を増していく近社会を想定していく上で、どれほどの人がこの問題に対し親身に対応してくれるのか映画を観ている間、何度も思った。
こういった映画をもっと増やしていって、理解出来る方々が増えて欲しい。
ブレーカー落ちすぎ
タイトルと冒頭の30秒で持っていかれた。これは重いな…と。
菅田将暉がまぁ静かな芝居の中でも強くて、それはもうエレカシの宮本?って位でした。あと趣里ですか。彼女も独特な空気でした。
父である水谷豊が激怒したいうシーンも確かにw
ダマでこれやられたら気持ちはわからなくもないですw
でも、こうやって自分を成長させていくんだろうな、とも思いますね。
物語と関係ないですが、ブレーカー落ちすぎなのが気になりますw
あとエンドロールが素晴らしかったです。
何だかんだと楽しめた作品でした。
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