劇場公開日 2019年12月13日

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「映画のオリジンの楽しさ溢れる愛すべき日本映画」カツベン! グスタフさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 映画のオリジンの楽しさ溢れる愛すべき日本映画

2020年4月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

片島章三が20年温めた企画、活動写真上映における日本的なエンターテインメントの歴史を探る映画愛の結晶体。練りに練った起承転結の鮮やかなストーリーと、キャラメル・蜘蛛・映画技師の宝缶など小道具の活かし方、そして追っかけ・探し物・格闘のドタバタコメディのルーティンの安定感。個性派俳優たちの適材適所のキャスティングの贅沢さも期待を裏切らない。子役たちの演技含め周防監督の丁寧な演出が何より観ていて心地良い。1915年から1925年の大正時代の背景造りも手抜かりなく、当時のサイレント映画の再現も大変興味深い。ヒロインが好きな映画が1911年のフランス映画で、怪盗の犯罪をふてぶてしく描いて社会問題となる「ジゴマ」とは!彼女の芯の強さを窺わせる設定になっている。100年の歴史で、サイレントからトーキー、カラーとワイド、そしてフィルムからデジタルと変遷している映画のオリジンの楽しさと可笑しさ溢れる、愛すべき日本映画。

Gustav
みかずきさんのコメント
2022年11月5日

共感ありがとうございます。

本作、映画の黎明期の頃の物語ですが、今の映画鑑賞とは異なり観客の反応があって熱気があるのには驚きました。
また、無声映画における弁士の役割の大きさも再認識できました。

今の映画鑑賞も映画と一体になって観客がもっと反応しても良いと感じました。

ではまた共感作で。

ー以上ー

みかずき