「生き物としての人間を巧妙に描いたブルースか」焼肉ドラゴン blank3sさんの映画レビュー(感想・評価)
生き物としての人間を巧妙に描いたブルースか
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前半やや間延びして観ていたが、
後半に進むにつれ、店主夫婦の迫真の演技に、どんどん引き込まれていった。
父親役のキム・サンホの眼光の鋭さと柔和さが絶妙で素晴らしい。
井上真央も決意が伺える匠さで、画面の片隅にチラリと写る表情すら気迫が感じられた。
家族として共に過ごした姉妹弟4人が、
最終的に4通りの世界で、
当時の其々の最善と思われる場所で、
生きていく決意をした点に、
安全で平和な現代日本に身を置くチートな自分は、思い馳せる事しか出来ない。
終結しても顕然と残る戦争の爪痕,島国日本で生きる外国人の悲哀,世の中に翻弄され連鎖する不幸,多数派が正義になりがちな世界の狭さに胸が苦しくなったが、屈せず、ラストシーンに日本の象徴とも言える桜の花びらが散る所に救いを感じさせた巧妙さも伺える、骨太な、叫びの作品。
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