エンジェル、見えない恋人のレビュー・感想・評価
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うたかたの夢のその先へ
透明な子供を生んだ母親が、人知れず透明なままの息子を育てる。やがて透明な息子は盲目の少女と友達になり、やがてふたりは恋に落ちる。
なんとも不思議な設定のファンタジックなラブストーリー。ネタバレになるが、エリナ・レーヴェンソン演じる母親は、物語の中盤で亡くなってしまう。普通に考えれば、透明な子供は狂女の妄想の産物に相違なく、母親の死とともに消えてしまうかと思っていた。
ところが息子は透明なままに存在を続け、成長して目が見えるようになった少女と愛を育む。解釈はいろいろあるだろうが、自分にとっては、妄想から生まれ、母親の心を支えていた存在が、また別の支えが必要な少女に受け継がれる物語であり、空想を信じる強い心を持った人が作った映画なのだと思う。儚いようで、楽観的な寓話である。
間違えてまた見た。犯罪な映画である。ヘド◯◯◯◯だ。
エロい親父目線映画。所謂、ロリ●●コン●●●●●●映画だ。
結局、歪んだエロか!?
男目線。出鱈目な親父目線映画。まだ、30分も見なければならない。やっぱり、フランス映画は駄目だぞ。
今まで美しいと思っていた白人が気持ち悪くなる。
短編集『ムーミン谷の仲間たち』収録の「目に見えない子」に登場するニンニの話をしようとして見たら、また、見事に裏切られた。
男目線と思う理由は、目が見える様になったのだから、彼女の未来を考えて、身を引くのが当たり前だと思う。
彼女の身になって、教訓的に道徳で判断すれば、もっと冷静になってまともな男を探せば良い。まだまだ、若いのだから。姿が見えて、かっこよくともグズ野郎だったらどうする。見た目じゃないなら、姿が見える様になっておしまいじゃない!?
母親は何だった?
人を無理やり不幸にして、幸せな自分達のアイデンティティを尊ぶ。真面目にリサーチされた不幸なら許せる範疇だが、目が突然見える様になることがどんなに尊い事かを全く理解していないし、それによる少女の心の変化なんかなんのその。姿が結局取り戻せない男がメソメソ泣くだけ。
前述のムーミン谷の仲間たちのニンニは最後に渾身込めて笑顔になる。映画のネタバレじゃないが。
彼女は
パリジェンヌのようなキラキラした輝きはないが、物凄く幸せそうで可愛い♥
と言って半年が経った。2024年7月20日
純愛で官能的
序盤が少しホラーみたいな映像で、観るのドキドキとびびってしまった…
予告やポスターのイメージだと
純粋で無垢な恋くらいかと思っていた。
意外と少女、少年から女性、男性から妻、夫と成長と愛を描いていた。
映像も綺麗で、お母さんも盲目な少女も綺麗だった。
悪はいなく、静かにゆっくり物語が進んでいく。
少しひっかかるのが…透明人間な自分の利点をフルに活かしてる場面が「おい!」と突っ込みたくなった。
透明人間で悩んでいたかもしれないけど
透明人間な自分の有効活用もしっかりしてて…
んーちょっと引いてしまう。
純愛を描くならそこは描かんで!きっと透明人間なら、男性なら?してしまうんだろうけど…
女性な私はちょっとね…と思ってしまった。
☆3つだけど…引いちゃったから-0.5です…
見えない世界の全能感
見えなかった世界が見えたときの感触を、マドレーヌが答えた場面が興味深かった。
実際に見えなかった人が急に世界が見えるようになると、かえって見えないものの多さに驚くというのは本当のような気がした。
触覚に頼っていたときは、事物の裏側も含めて三次元で捉えていた世界が、急に二次元になったように思えるのだろう。
目が見えるようになったマドレーヌが、エンジェルの特異な存在に心を開くことができたのは、きっと見えなかったときに彼が全身で表現していた愛を思い出したからに違いない。
愛こそは全てというシンプルな真実を、オリジナリティ溢れるファンタジーで表現した、ちょっともの悲しくて美しい物語だった。
フレンチのラストにしては前向き!
出会いは、衝撃だろう。
全身の見えない男の子
目の見えない少女
2人は出会う!
そして少女は、目が見えるようになって
2人はどうなるのか?
フランス映画らしく官能のシーンもあります。
ラストは、フランス映画らしくなく
前向きなのが
良かった!
大切なものは目に見えない
星の王子さまの言葉です。
5感で感じとる気持ちは、
恋愛というか
信頼関係にある人とのつながり方の
本質なんだと改めて感じます。
声、匂い、気配で
ふれあう二人は、
いつわれない心の真ん中で
交わって、ひとつになっていく。
そんな、
シーンがたくさんあります。
画面がエンジェルの目線になって
いて、
マドレーヌの眼差しや息づかい、
自分の涙で曇る視野が再現されていて、
まるで自分がエンジェルの立場の
ような感覚になります。
その上、
ベッドシーンでは
お互いを求める気持ちが共感できて
すごいリアルな感覚になりながらも、
純粋な愛というのが、
前提にあるからなのか、
マドレーヌが美しいからなのか、
わからないのですが上品。
なんというか、
それが自然の行為で
日常の一部のような感覚に。
だから、
自分の欠点に対して
絶望する相手の姿をみれば、
あのような行動をとるのもわかります。
そして、
それに対するマドレーヌの行為が
素直。
奇をてらった行動は、何もないので
王道すぎるという気もするんですが、
ずっと気になる点がラストまで続きます。
エンジェルの存在です。
空想なのか、存在するのかが
解釈が難しい…
マジックによる現象ととらえるか
精神の偶像とするか
まぁ、別にいいか。
という気持ちになってしまう
くらいに、
人物のビジュアル満足感や幸福感に
包まれるので
よしとなるんですが。
お互いが
好きになっていく過程での
横にいる相手の息づかいや、
出会いの日の、
握手を求める少女時代の
マドレーヌのくしゃっとした、
ふんわり髪は、
萌える人続出と思う。
日常の雑事を、そぎおとして、
出会った時の、あの感覚は
コレだよっていう
作品でした。
付き合っている人といくと
いいかも。
五感と官能を刺激する純愛映画
別の映画が目当てで映画館へ行き、この「エンジェル 見えない恋人」のポスターを見つけ、「目の見えない少女と透明人間の少年のラブストーリー」という設定に完全に心を奪われて、急遽この映画のチケットを買ってしまったほどの一目ぼれだった。”目の見えない”少女と”目に見えない”少年という取り合わせの妙。この設定だけで既に詩のようである。
というわけで、私は設定とポスターの印象だけで映画を見始めてしまったので、内容についてはほとんど知らない状態だったのだが、さすがにポスターの印象と設定から受けるイメージとはかなり違う内容だなということにはすぐに気が付いた。てっきり少年少女のピュアなラブストーリーとして「小さな恋のメロディ」的な位置の純愛映画かと想像していたものの、実際の作品は実に官能的で肉感的。彼らが少年少女でいる時間も割と短めであるし、その背景には重苦しい設定も浮かんでくる。私は勝手に「目の見えない少女と透明人間の少年のラブストーリー」という設定に純真さを期待してしまったけれど、この映画は逆にとても官能的でセクシー。完全に大人のラブストーリー。
そして私はこの映画にから、「見えない」ということを、他の五感を刺激することで映画に置き換えようとしているそんな印象を受けた。私は映画館でスクリーンを「見て」いるのだけれど、その「見る」という行為で「見ない」ことを感じるというか(なんだかややこしいな)。「見えない」ことで研ぎ澄まされていった聴覚や嗅覚や触覚などを、映画を「見る」と言う行為を通じて強く感じさせるような(またややこしい)。視覚を一つ塞ぐことで「官能」が五感のひとつとして加わり、刺激され掻き立てられていく。そんな様子を感じさせる映画になっていて、想像してた作風とは違ったけれどこれはこれでユニークで面白いと思った。ベルギーの映画だったけれど、やっぱりヨーロッパは官能の解釈が深いなと本当に思う。ついついありふれた純愛映画を期待した自分の発想の貧困さを思い知ったような感じだった(いやこの映画は紛れもない純愛映画なのだけれど)。
とても静謐で、物語に大きな起伏があるわけではないのだけれど、五感どころか第六感まで使って全身で映画を感じるような作品だったし、ポスターに一目ぼれしてチケットを買って良かったなと思った。
目が見えないこと
この作品と同時期に「かごの中の瞳」は、同じ様に目が見えなかった奥さんが目が見える様になって、その家庭は悪い方に行ってしまうが、この作品は相手を受け入れ、前向きに進んでいく。同じ状況でも気持ちの持ち方や環境で変わるということがよくわかります。それにしても、出演者も少ないし、場面も少ないからかなりの低予算で上がっているのかな?
☆☆☆★★★ 簡単に。 作品の根底に有るのは。ひょっとして、あの喜...
☆☆☆★★★
簡単に。
作品の根底に有るのは。ひょっとして、あの喜劇王の有名作品の《その後》を、【悲劇では終わらせたく無い】との強い気持ちが有ったのだろうか?
まあ…あくまでも此方の思い込みも有りますが…。
映画は数カットを除き、全編でほぼ《彼》の目線による一人称によって展開されて行きます。
それによって得られるのが。母親ルイーズと、《彼女》マドレーヌの顔のアップを多用し、異様な雰囲気に包まれているところ。
恋愛映画で有りながらも、ホラー映画としての要素を多く含み。全編に渡って、観ている観客側に緊張感をもたらしています。
後半になると、その異様な雰囲気の中で。少しだけ繰り広げられる。軽いソフトSMの世界。
⁂ 1 観ていて、「あれ?ちょっと待てよ!この手の内容って、ピンク映画に何本も有りはしないか?」…と(ー ー;)
確か滝田洋二郎辺りが以前に撮っていそうな…って、言ったところで。観れば分かる通り、作品に対して取り組んでいる志が違いすぎますけどね(-.-;)
コール・ポーターの名曲♬SO IN LOVE ♬と、オールデイズの名曲♬ AII THE WAY ♬の余韻がとても良かった。
最後に一つだけ、完全なる思い込みを…。
時々ですが、「あれ!これって、キリストの復活を願う作品なのかな?」…と、感じる時が有る。
エンジェルは、馬小屋では無いものの。小さな小屋で産まれ。映画の最後にマドレーヌは妊娠をする。
まるで聖母マリアの様に。
⁂ 1 帰宅後に検索したら…出て来る出て来る(笑)
『透明人間 犯せ!』『痴漢透明人間』(シリーズ)『好色透明人間 女湯覗き』(監督はあの山本晋也)(^_^;) こりゃキリがない!
2018年10月17日 ヒューマントラストシネマ有楽町/シアター1
静かで、美しい映画です。
こういう映画があってもいいと思いました。
これをハリウッドで作ったら、ラスト前に透明人間がバレて、ドンチャン騒ぎになるんでしょうね。
こんなに吐息や、画面に出ていない人を感じた映画はなかったです。
3.5点をつけましたが、3.5より上、4.0より下という感じでした。
とてもよかった
透明人間の彼は年間通して全裸なのか、服を着ているところも見たかった。あまりに不器用だったのだけど、ストイックな作りで、濡場もたっぷりでよかった。彼が告白するときにてっきり彼女が「知ってたわよ」と言うかと思ったら素直に驚愕してドン引きだったので驚いた。ちょっと鈍い子だったのか、彼の隠すのがうますぎるのか、どっちだろう。
設定はファンタジー的
物語はほっこりしてとても切ない
約1時間半と短かったし展開もスムーズだったので飽きずに観れた
映像が淡く柔らかくてとても美しかった
ほとんどが少年目線の手持ちでそうでない時は固定されていて観ている側が少年を体験しているようだった
また少年少女共に成長過程が細かくとても良かった
お父さんは結局何者だったのかそれだけが謎
結末は衝撃的だった
いろんな愛の形があっていいと思う
芸術鑑賞って感じ。
映像が綺麗で、映画館で美術品をみているような気持ちだった。
透明人間の話なだけに、美しさも透明感のある作品だったなぁ。
ストーリーはあらすじで得られる情報(というか、設定?)から想像しやすい内容で、どんでん返しがあったり、驚くような感動があったりするものではないけれど、定石をちゃんと辿ったうえでの感動はあったとおもう。
綺麗な作品を見たいならぜひ。って感じ。
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