「ビフがかっこいい。」輝ける人生 だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
ビフがかっこいい。
原題のfinding your feetとは、「(赤ん坊などが)立てるようになる」「自信がつく、一本立ちできる」「(新しい環境などに)慣れる」といった意味があるようです。サンドラの行く末をそのまんまゆっちゃってるネタバレタイトルですが、そんでええですわね。いい映画でした。
結構要素が詰め込まれているんですが、わたしはとっちらかっているとは思わず、とっても楽しく見ました。
人生の先輩方が、まだまだやりまっせと頑張ってくださっているのを見るのは、後を追う者にとってはやはり希望です。
非婚を選択しようとする我が身は、ビフがロールモデルになるんでしょう。
ビフの人生は楽しそうで、そんでいいやって思いました。
収入源はわかりませんでしたが、贅沢しない程度に趣味を楽しめて、住むところもあるんだし十分です。
多分、年金生活ですよね。わたしたち(1980年代生まれの日本人)には無理かもしれませんがね、年金生活。
割と裕福な専業主婦だったサンドラが、離婚を機に自立するお話なんですが、
それだけが主軸かと思いきや、ビフがねえ…
途中から死亡フラグが立つので、え?え?と思っているうちに、ローマでお亡くなりになります。ひとりっきりで。
それを寂しいと感じる人もいるのでしょうが、わたしはひとりでひっそりなくなりたいので、いい幕切れだったとおもいます。
ビクトリアだか、ベアトリスだか、エリザベスがビフの本名なのですが、
小さい頃のサンドラが姉の本名を発音できなくて「ビフ」と呼んだのが、
愛称の所以であるという弔辞が、あらいい話って思ったのですが、肝心の本名を忘れました…
サンドラが遅まきながらの自立をして、新しい恋に飛び込んでゆくってゆう主軸よりも、ビフの恋の思い出とか、デートした人がバイアグラ飲んだら死んじゃったとか、男女どっちとも付き合ってたとかっていうビフの自由な人生のほうに私は惹かれました。
あと、否定と肯定で嫌いになりかけたティモシースポールを可愛いって思えてよかったです。
ダンスも楽しいし、友人関係も面白かったし、セリアイムリーさん大活躍でよかったです。
サンドラのわかれた夫とその不倫相手には、もっとがっつーんとお仕置きしたくなりましたね。