劇場公開日 2019年6月21日

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「強引な幕引き」X-MEN:ダーク・フェニックス オレさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0強引な幕引き

2020年9月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

最古のミュータント、アポカリプスとの戦いから10年。
若きミュータントたちのチーム「X-MEN」は数々の活躍により、ヒーローとして世間に認められていた。
しかしある宇宙での任務の際にチームの中心メンバーであるジーングレイに異変が発生し、彼女のもう1人の人格「ダークフェニックス」が目覚めてしまう。
暴走したジーンを止めるべく「X-MEN」とその創設者のチャールズエグゼビア、指導者のミスティークことレイヴン、かつての宿敵マグニートを巻き込んだ戦いを描くX-MENシリーズ7作目。

X-MEN誕生の歴史を描いてきたいわゆる新三部作の系譜を継ぐ今作。
当初は三部作だった点と旧三部作のラスト「ファイナルディシジョン」と同じ内容な点、さらには同じ頃に発表されたウォルトディズニー社による21世期フォックス買収に伴う新たなX-MENシリーズ誕生の予感も相まって鑑賞前から蛇足感の漂っていた今作。

正直その読みは的中し、急テンポで倒されていく主要キャラクター、前作まで感じなかった突然のキャラクターの性格の変化などの不自然な点が目立ち、シリーズを締めくくる作品としては印象及び後味はイマイチ。
前作のアポカリプスのラストがとても好きだったので続きを見てみたいとは思っていたものの、それはダークフェニックス出現に伴うX-MEN内部での仲間割れ戦ではなく、純粋に凶悪で強いヴィランに対してチャールズらX-MEN側とエリックらマグニート側が共闘すると行った構図を期待していた為、なおのこと残念だった。
特にファンの皆さんにとってはもはや恒例のクイックシルバーの光速独壇場アクションシーンが影を潜め、序盤でリタイアしてしまう点は残念だったと思う笑。

それでも全4作を通して描いてきたキャラクターの関係性や互いの性格や能力を知り尽くしたコンビネーションを生かした終盤での列車での大混戦などの見所はあった。
やはりマイケルニートーはいつまでも観ていたいと思えるキャラクターだったし、紆余曲折はあったもののチャールズにもエリックにも寄り添える存在かつ若きX-MENを導く指導者的存在でこんなにもこのシリーズにとって大切な存在だったと亡くなってから気づかされたレイヴンが今作のMVPに違いなかった(恋人か)

新作のX-MENはまだまだ先の話。
どことなく感じる消化不良感に耐えつつ、新生X-MENを待ちわびたい。

オレ