「俳優の演技がみどころ」バッド・ジーニアス 危険な天才たち よしたださんの映画レビュー(感想・評価)
俳優の演技がみどころ
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不正行為が露見するかしないかの瀬戸際感が、俳優たちの演技で素晴らしいものになっている。特に、主人公・リンを演じたチュティモン・ジョンジャルーンスックジンがいい。
金持ちの子弟が通う学校へ転校してきたばかりの幼い彼女から、カンニングを組織化していく腹をくくった様子、そして、絶体絶命のピンチに陥った際の必死の形相。さらには、自分の悪事を認めたうえで前へ進もうとする大人になった表情。この若い一人の女優が全てを短期間で演じていることが驚きである。
また、タネート・ワラークンヌクロ演じる父親が良かった。この俳優は象と故郷へ旅をする「ポップ・アイ」で主演していたが、どちらの作品も印象深い。
東南アジア諸国の作品が本邦で公開されることが増えてきており、その質の高さも定評となっている。つまらなくなる一方の日本、アメリカ、中国の作品に代わってこれからも期待できそうだ。
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