「スリリング!」バッド・ジーニアス 危険な天才たち aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)
スリリング!
面白い!
「カンニング」が映画として、こんなにスリリングに成立するとは目から鱗だ。
貧困、格差という社会問題もちらほら見えるものの、単純に、スリルを味わう映画として面白い。コンゲームの要素は薄いものの、物語としては先日観た「オーシャンズ8」を超えた出来。吐きそうになってトイレに駆け込むあたりは、オーシャンズ8を彷彿とさせたが、故意だろうか?
演技、カメラワーク、演出、音楽と、すべてがからみあって、観ている者をジリジリ、ドキドキさせる、素晴らしい出来だ。
出演も、主人公でクールな八頭身で天才のリン、クリクリの大きな目でチャーミングなグレース、グレースの彼氏でノリの良い金持ちボンボンのパット、母思いで真面目で一本気な秀才バンクといった感じで、それぞれキャラも個性があって観ていて飽きない。
試験のシーンが当然多いのだが、そこにも色々なトラブルが発生して、時間と戦いながらなんとか切り抜けようとするさまが、手に汗握る。テンポと展開も小気味よく、あっという間に時間が過ぎていた。
ドキドキ感だけでも価値はあるが、加えて主人公と周囲の人との関係や心情の変化など、時間を割いて見せるところはしっかり見せていて、落ち着いたところで、またスピードアップした展開を見せ、この緩急や間が心地よい。
「カンニングの話に大袈裟な」と言わず、面白いので、おススメです。
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