「アリータの心の成長物語に共感!」アリータ バトル・エンジェル とえさんの映画レビュー(感想・評価)
アリータの心の成長物語に共感!
面白かったー!!
アリータがめちゃくちゃカッコよかった!!
スクラップ置き場で拾われたサイボーグ少女アリータが、再び身体を与えられ、自我に目覚めていくアクション映画
個人的に、無邪気な少女が自我に目覚めて成長していく青春物語が好き
最近では「スウィート17モンスター」とか「レディ・バード」とか
この映画はマンガを原作にしているだけあって、バリバリのSFアクションではあるけれど、
ゴミ置き場で拾われた少女アリータが、血の繋がっていないお父さん(イド)に育てられながら「自分は何のために生まれてきたのか」と問い続け、成長していく成長物語でもある
イドに拾われるまでのアリータは正に「半人前」のサイボーグで、拾われてから後は、生身の人間との交流の中で、感情を持った少女へと成長していく
その上で、かつて自分がサイボーグだった頃の戦士としての記憶を少しずつ取り戻していく
つまり、人の感情というのは、家族や、友人、恋人との何気ない日常の中で養われていくものであり
血が繋がっているとか、いないとかいう問題ではないということがここでは描かれている
その「愛情」に対する思いは、この映画に登場する野良犬に象徴的に現れている
アリータがその命を助けた野良犬は、それ以来、アリータに好意を持ち、忠誠を尽くすようになる
そして、アリータに命の危機が及ぶ時、その野良犬はアリータに危害を及ぼそうとする、自分よりも遥かに大きな敵に対して牙をむくようになる
つまり、たとえ、それがサイボーグであれ、犬であれ、命がある者に対して愛情をかけて育てれば、そこに愛情が生まれる
それは、血が繋がっているとか、いないとかの問題ではない
その中で、アリータは彼女に命を吹き込んだイドに対して、父に対するような愛情を持ち、やがて、夜な夜な歩き回る父を助けたいと思うようになる
それがきっかけで、アリータは自分の中の戦士に目覚めていく
アリータは愛情を知ることで、自我に目覚め、命の大切さを知っていくのだ
原作は読んだことがないので、原作ではサイボーグが抱く愛情について、どう描かれているかわからないけれど、人間たちの中で愛情をかけて育てられたアリータが、自然と愛情深い少女へと育っていくところがとても良いなと思った
だからこそ、彼女が後半で泣く場面にこそ、とても意義のあるシーンになっていくのだ
その瞬間こそが、アリータが大人になった証だからだ
思わず、私ももらい泣きしてしまった
そして、たとえ、そのアリータの成長にグッとくることがなくても、アリータが戦士へと成長していくバトルシーンや、モーターボールのアクションは迫力満点で、十分楽しめる
しかし、かなりバサバサと切りたがるところは、ロドリゲスらしさ健在だな思った(笑)
正直、観る前は不安なところもあったけれど、思った以上にも楽しめた作品だった
続編待望論がかなりあるらしいけれど、確かに、この後のアリータの冒険もかなり観たいなと思う
それに、続編がないと、最後にカメオで出てきたあの人の意味がなくなってしまう…(笑)
これは、とてもオススメしたい作品