「気になる点もありますが、予想以上の出来です。」アリータ バトル・エンジェル マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
気になる点もありますが、予想以上の出来です。
原作の「銃夢」の直撃世代で好きな作品と言う事もあり、楽しみにしつつも、今まで日本の漫画原作がハリウッドでの映像化をされてあまり良いイメージが無いので腰が重い所もありましたが、それでも観ない事には始まらないのと、前日の特別上映にタイミングがあったので、3Dの吹き替え版を鑑賞しました。
で、感想はと言うと…予想よりも面白いです♪
映像はとにかく綺麗。テンポも良いし、迫力もあります。
ハリウッドの大作はこうである!と言う感じで映画館で映画を観た!と言う満足感が高いです。
原作で一番燃える「モーターボール編」までをベースにしてますが、割りとまとまってます。
登場キャラクターも結構ハマってます。
ツッコミはそれなりにあると言えばあります。
イドのアリータに対しての思いが割りとブレブレとか、モーターボールの帝王、ジャシュガンがチョイ役とか、デッキマンに愛嬌が無いとかw
でも、それよりも大きく気になる点は3つ。
1つはアリータの眼が大きい!
他のキャラクターは普通なのに、アリータの眼だけなんか異様に大きくしているので気になる。
原作で言う所のガリィらしいと言えば、そうなんだけど、中盤辺りから見慣れてきた感じはしても気になるっちゃあ気になります。
2つ目はモーターボールの場面が少な~い!
原作でも屈指の人気を誇るモーターボールのレースシーンはかなり良い出来なのに少ない!
モーターボールと人気を二部する「コロシアム」を省いてるのは良いとしても、バーサーカーボディのバトルとモーターボールでのスピード感があるバトルレースは見せ場なのになぁ…。
キリング・エンジェルとしてのアリータの活躍を見たかったし、暴帝・アルムブレストなんかも見たかったなぁ。
3つ目は…これで終わりかい!
めっちゃ消化不良!
原作も第3部の最終章となる「銃夢 火星戦記」もまだやってるので、オチを付けられないのは分かるけど、劇中に伏線張り過ぎで逆に今作だけでまとまりきってない感じがします。
全体的に見せ場はありますが、クライマックスの盛り上がりが薄い。それでもあっと言う間に2時間22分が経った訳ですが、もう続編が観たいと言うか、続きが気になり過ぎる。
この3点の中でもモーターボールの場面が少ないのと終わり方に不満です。
結構面白かっただけに不満になりました。
それでも当時、直撃世代で観ていた人でも割と納得の出来ではないかなとは思います。
原作や1993年に発売されたOVAを見ていたら、ガリィの名前がアリータになったのも、チレンもグリュシカの改名もハンターウォーリアの犬使いのマードックやクライブ・リーの登場にもニヤッと来ます。
原作よりもアリータが人間の女の子としての側面が大きくて、ヒューゴとの恋愛も良いし、イドの立ち位置が原作よりも分かりやすい。
ハリウッド版の「ゴースト・イン・ザ・シェル」よりかは全然面白い。
いろんな不満点と言うか、こうして欲しかったと言うのはありますが、やっぱり鑑賞するなら、IMAXなどの迫力ある劇場での鑑賞をお勧めします。
あと、意外と吹き替え版もお勧めですよ♪