万引き家族のレビュー・感想・評価
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パルムドールを拾った男
万引きによって生計をたてている家族の絆を描いた映画なのか。それとも、ダルデンヌ兄弟風の演出で貧困と再生を描こうとした映画なのか。ラスト、唯一法の裁きを受ける信代(安藤サクラ)の罪状に注目すると全く別の見方ができる1本である。
家族が暮らす隅田川沿いのあばら家をロケハウスに選んだ是枝は、美術のお姉さんに徹底的な“汚し”処理をするよう注文を出したという。そんなゴミ屋敷に集う家族が、周囲から隔絶した闇の中に花火のようにぽつんと浮かぶシーンが印象的だ。
本編で詳細は語られないものの、自分の本名を子供たちにつける治(リリー・フランキー)や亜紀(松岡美優)もまた、かつては親に見捨てられた子供たちだったのではないか。日雇い労働と風俗嬢に身をやつした現在は、親からそして社会からもネグレクトされた存在なのだろう。
幼いゆりにも万引きの手伝いをさせようとする治のやり方に疑問をいだきはじめる翔太が、駄菓子屋の店主(柄本明)に万引きを見逃してもらった時、亜紀が4番さんとふれあった時、そして信代と治がSEXした時、けっして自分たちが幽霊ではないことに気づいたのではないか。
しかし社会というものは残酷にできている。一度見捨てた人間たちに対し、けっして居心地のいい楽園を与えたりはしない。その証拠にこの偽家族は、世間のスポットライトを浴びた瞬間、いとも簡単に“絆”を放棄し、ものの見事に崩壊してしまうのである。
本作で描かれている“万引き”とはつまり、(自分たちを捨てた社会への復讐というよりは)夫や親、そして社会からゴミのように捨てられた人間たちの、「自分の存在に誰か気づいてほしい」という“声なき心の叫び”だったのではないか。是枝が当初考えていた映画タイトル『声を出して呼んで』に映画の真意がよく表れている気がするのだ。
万引きを助長する反社映画との的外れな批判もあるようだが、むしろ是枝裕和の進化したストーリーテリング・テクニックを堪能すべき作品といえるだろう。「捨てたんじゃない、ひろったんだよ」信代がふともらしたこの台詞には、「パルムドールを受賞するのは俺だ」という是枝監督の確信がこめられていたのかもしれない。
万引き家族
この映画を見て、家族というものの意義を考えさせられるのは言うまでもない。血のつながりとは…。結構難しく理解しきれていない部分もあるがこの系統の映画は久しぶりに観た気がする。前半でじっくり時間をかけながら主人公たちを描写し、最後の最後で一気に展開してくるタイプ。細かい情景描写までこだわりを感じた。役者が実力は勢揃いすぎた。
朝まで生テレビ
ハッピーエンドが好き、オチがないとスッキリしないだからお金払って観に行くならそんな映画がいい。どちらかというと自分もそんなタイプ。
でも、年に一度は脳みそがグラグラするような映画が観たいと思い観に行きました。
血のつながりが逆に人を苦しめる。それは40も過ぎれば良く分かります笑
血のつながりがないもの同士、おままごとのような家族だったけど、間違いだらけの中に小さな真実があったなーと思います。
この映画の感想を述べると自分の価値観が浮き彫りになる映画やと思いました。
逆に人に言うの怖いですね笑笑
朝まで生テレビの題材に使えるぐらい
観客に丸投げの映画、すごい勇気、是枝監督いいなーと思いました。
家族の問題を提起し続けている是枝監督らしい作品だが評価は微妙、これ...
家族の問題を提起し続けている是枝監督らしい作品だが評価は微妙、これが是枝監督の映画でないとすると後味の悪い印象が残る人も多いだろうし、賞を取ってないとしたら万引き推奨の悪徳映画として断罪する人もいるだろう。海街やそして父とくらべると私は評価が難しい。
さすが是枝作品
さすが是枝作品。
考えさせられます。
血が繋がっていなくたって、幸せに暮らすことはできる。
血が繋がっていなくたって、無償の愛で愛することはできる。
血の繋がりの有無と家族の在り方の問題に切り込んだ作品。
血の繋がりのない「お金の繋がり」のある6人が幸せに暮らしていたのだ。
お父さん、お母さんって呼ばれたい?
父ちゃんとノブヨは風俗かなんかの客で、ノブヨのダンナを正当防衛で殺して2人で遺棄したあと窃盗で食いつなぎ、婆さんの部屋に転がりこんで年金と万引きで暮らしていた。車上荒しのときに男の子を盗んで自分の名前を付け万引きを覚えさせる。婆さんは死んだ旦那の後妻のとこに焼香しこずかい稼ぎ。そこの自傷癖の娘は海外留学と偽って婆さんのとこで風俗のバイト。虐待されてた5歳の女の子を拾ってきてまるで6人家族のように暮らす。みんなで海に行ったあくる朝、婆さんが突然死んだので床下に埋葬。いつもの駄菓子屋でリンと名づけた少女には万引きさせんじゃねえぞと。いつものスーパーでリンが自分から万引きするのを見てショウタは自ら捕まる。警察や世間に全てが暴露され全員バラバラに。罪を被ったノブヨの拘置所へ父ちゃんとショウタが面会に。ショウタの両親のクルマを教え自分で決めなと。虐待に戻ったリンはお兄ちゃんが迎えに来るのをひたすら待つ。捨てられてるから拾う。血の繋がる家族はどこもダメ。絆とは?子役や樹木希林が素晴らしいが安藤サクラがスゴイ。
演技を観に行くのでは無い
役者のクサイ演技を観ても何も想えない
演技や描写に考えさせられれば良いが
何故パルムドールなのかも不明
何も残らなかった
戻った男の子女の子のその後と関わりあいを
もっと時間を割いて追うべきだった
そうすればもっと重厚に考えさせられた
あのチョコレートドーナツに及ばない理由は
そこ 役者が変に目立ち過ぎての傑作はない
イマイチ
始めにインパクトを受けやすい様にあえて、予告も見ず情報を一切入れずに映画館に行って来ました。
万引き家族という題名なので、迫力、心を打たれる考え深い様な内容を想像してたら拍子抜けしました。
覚えているのは万引きの描写と、エロ
ハッキリ言って家族と見るような映画ではない
間違いなく気まずくなる カップルで見るなら丁度いいかも。
物語の進行も極めて遅い、眠くなる。
一人一人の回想シーンや考えさせられる場面もあるかと思っていたが無い。だからのめりこめない。
終盤の進行は結構速かった。100分間ゆっくり進めたのが残り20分ぐらいで全力疾走って感じ。 流石に速すぎ。自分は追いつけなかった。お陰で2時間無駄になったw
この映画で勇逸マシな評価ができる部分は
エロシーンと犯罪シーン
意外と犯罪シーンを見てたらコッチもドキドキした
迫力はある。
でも、
自分が思っていたような映画ではありませんでした。
あと万引きシーン少ないです。
多くを詰め込み過ぎたか。
巧いが推せぬ。
犯罪許容で成り立つ甘美な共同体もやがてはあの宗教や革命のリンチ場に陥るとは終ぞ語られぬ浅さ。
家族は退屈とだけ語りたいのか。
家を背負い正しさに踏み留まろうともがいた柳楽優弥の瞳を想う。
貧困虐待他と多くを詰め込み過ぎたか。
2回目は、一人一人の想いが気になった
1回目は事の顛末に唖然としてしまった感じ。
今回は、登場人物それぞれの想いはどこにあるのかすごく気になった。そして、その後の生活を、ささやかでも家族時代より幸せになれるのを祈らずにいられない。りんの感情のない視線で終わるからなおさら。次観たら、また違う思いになるんだろう。物悲しいが名作。
なるほど!
是枝監督は最後に何を言いたいのかと問う作品が多いのですが、この作品は最後まで分からなかった。モヤモヤしたまま劇場を出たのですが、外のこの作品のポスターを見てハッと思いました。劇場動員数が多いのがわかった気がします!是枝マジック‼︎
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