万引き家族のレビュー・感想・評価
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語れる映画
ヒェ〜、こんな家よく探して来たよね、と思ったが、こういう家はある。ただし大抵は一人暮らしで社会とあんまり接点がない人が住んでいる。
あぁ、このばあちゃんは始め、一人暮らしだった、そこに得体の知れない人たちが家族のように集まって来てたんだ。
だから子供を育てている筈なのに、家の中の乱雑さは気にならないのか、ばあちゃんに遠慮してそのままの状態で生活している。
ある意味、ばあちゃんは、もちろんのこと、母役、父親役の人たちも多分
まともな生育歴を得られなかったんだろう。
生きて行くために、ちょっとだけ何かをくすねるなんて事は、罪だとは思っていない。在るものを、在るところからもらうだけという意識。
同じように、ちょっとだけ気の毒な子どもを居心地の悪い場所から移動させてあげただけの家族ごっこ。
この映画の中でうまいなぁと思ったのは、安藤サクラとリリーフランキー、そして、ちょっとだけ出る池松。
安藤のスリップ姿は艶めかしくて、2人の絡みシーンは、全般にドヨドヨ している映画の中で"生"を感じた。なんでこの二人が夫婦⁈って感じなのに、何かありそうと思わせた場面だった。
でもそれ以上なのが、リリーフランキーだ。道徳心の無い有様を漂わせる佇まいや、小狡そうな目つき、スケベな感じ。あー居るよねー、こんな感じの人!それを演じているリリーフランキーは凄いし、ピッタシの配役。池松は何か哀しみを秘めた目が印象的だった。
この映画は後からあとから色々な場面が蘇り、自分の中で熟成され色々語りたくなる映画である。
よくぞ作った、監督。
賞をくれた人たちは、見る目があるなと思う。
「賞を穫る!」という意欲に溢れた作品
俳優さんが豪華だよね。「このチョイ役に池松壮亮!」「物語終盤のこの段階から池脇千鶴と高良健吾!」「この一瞬のために山田裕貴!」「その一言に蒔田彩珠、その父親に緒形直人!」って。みんな主役で映画が撮れるもんね。
もちろん主演陣は超豪華になるんだけど、リリー・フランキー、安藤サクラ、樹木希林が作ってく芝居に松岡茉優がちょっと合わない気がしたの。「ここだ!」ってシーンの表情とかは良いんだけど。ここ本当は夏帆つかいたかったんじゃないかな。
映像も綺麗だよね。見えない花火を見上げるところとか。リリー・フランキーと祥太が雪だるまつくるところなんて、モノトーンで決めてるしね。でも「あざといなあ」とも同時に思うの。「どう、このシーン、綺麗でしょ?」って言われてる気がする。
映像の綺麗さにも関わるけど、雨のシーンも多いんだよね。加えて雪のシーンもあるし。予算潤沢に使えたのかな。
端役に至るまで豪華俳優の起用、限定された気象条件での綺麗なシーンと「やったんでー」という意欲に溢れた作品だなあと思った。「見ろ、俺が是枝裕和だ!」って感じ。カンヌで賞獲れて良かったね。
そうした気合を活かす脚本はものすごくうまいと思った。細かなシーンを重ねて、少しずつ少しずつ「家族って?」っていうのを自然に訴えてくる。
「映像の力も活かした映画らしい良い作品」という気持ちと「作為が隠せてなくて嫌味になってる」という気持ちが半々になる映画だったよ。
しっかりと家族だった
親子で万引きするほど
貧しい家族の秘密が明らかになっていく話。
役者陣みんなすごかったけど
やっぱり安藤サクラが最強だった。
演技しかり体しかり。
家族って何だろうを
全力で問いかけてくる作品だった。
1人じゃ生きていけないから人が集まる。
それが友達であれ社員であれ。
自分には本当の家族っているのかなと
ふと思ってしまった。
劇中の柴田家はしっかりと家族だった。
そこで思い出したのは「なんちゃって家族」
あれは毛色が全然違う作品だったけど
家族に必要なのは血の繋がりじゃない!
是枝監督、本当におめでとうございます‼
この作品を見て是枝監督の作品が好きになりました。
万引き家族を見て分かったことは家族の絆って何なのかです。
※この作品で本年度のカンヌのパルムドールだけじゃなく本年度の米アカデミー賞外国語作品賞ノミネートしてもおかしくないと思います‼
やるせない
現代社会の闇的な話。ラストもスッキリはしない。本当の家族とは、なんなんだろうと考えさせられる。確かにそこには、家族があったと私は思う。おばぁちゃんを、隠してしまうシーンは、現実にもよくある報道で、ニュースで見て、ひどいなーとか、凄い人がいるなとかしか、思わないけど、報道されないだけで、裏にはいろんな事情や、しょうがない理由があるんだろうな、と考えさせられました。
あとは、役者が凄いよかった。ただ、無駄にキャストが豪華過ぎることも、若干きになる。
しみったれた話
是枝監督の映画はしみったれた話を
いつも延々と流してる。
映画はハラハラドキドキビックリ
心震わせる感動。
万引き家族には
そんなものが全くない。
パルムドールってこんなものか?
日本アカデミー賞はこんなうすら汚い一家を
讃えるのか?
ひたすら重い
ほのぼのシーンもあるけれど。
現実味が薄いからか、感情移入はあまりできず。
難しい。
潰れなきゃ良いとそう都合良い解釈は通じずく、結果父子は違う道に辿り着く。
母娘は一瞬可哀想と思うが、母に関してはやはりしっぺ返し感が否めない。
祖母娘の繋がりが強そうに見えた理由は今一つわからなかった。
背景とか知らない限りは、後半登場の警察官の心情になる人が大多数なのではなかろうか。
ヒトは弱い
パルムドールを受賞したこの万引き家族。
中々見た足を運べなかったが、昨日やっと鑑賞できた。
映画の感想どうこうよりも、この作品は
パルムドールを獲るべくして獲ったといえる
そんな作品であったと思う。
パルムドールを受賞した「パリ、テキサス」と同じような撮り方をこの映画ではされている。
是枝監督の「そして、父になる」でもあったように今回では風俗店のシーンをオマージュしていた。
また無駄に豪華すぎるキャスティングといった点から、かなりの資金が注ぎ込まれたことがわかるし、これには文部科学省の後押しもある。
是枝監督はパルムドールを喉から手が出るほど欲しかったんだと推測できるし、国としてもも同じく狙っていたと思える。
感想としては、とても難しい内容の映画であったし、やはり家族再生というものがテーマであったが、その結論というものは私たちに投げかけて映画は終了した。
オープンエンディングたったということは、この映画は問題を鑑賞者に投げかけただけで、これから先どうするかは私たち次第ということだ。
この作品から私は、人間の弱さを感じた。
どんだけ人を大切にしようとしても、誰もが自分を優先してしまう。これは人の性だ。
決して悪いことではない。
誰もが心の中に見えない闇、悲しみを抱えている。
それを共有できるヒト(家族である必要はない)がいるだけで、人生は変わっていく。
是枝監督はこれらを社会問題とミックスさせながらセンセーショナルに上手くまとめ上げた。
しかし、作品は高評価とはならなかったが、作品の価値はこれからの私たちに委ねられている。
日常に潜む、静かな闇
みたいなものが深く繊細に描かれていて、是枝監督は「誰も知らない」からちっともブレてない。
終盤の安藤サクラさんの演技が素晴らしかったです。
そしてエンドロール、細野さんの温かくも不穏な音楽が、なんとも言えない観後感にパーフェクトマッチング。震えがくるほど余韻に浸ることができました。
安藤サクラは現代日本の宝。
是枝監督の、是枝監督らしい一本。
惜しむらくは、今の日本にそれが刺さるような的はもう無いんじゃないかという日々の実感。
作品トーンを乱す俳優紛いの起用はかなりマイナス。
池松壮亮、高良健吾が出て来なければ星満点だった。
申し訳ないが、個人的に。
現代日本が誇るエロシーンにしかかり出されない「AV俳優」池松壮亮氏には、嫌悪感しか無い。
珍しく一般作品に来ても、セリフモニョモニョの上にキムタク演技、偉そうにオゾン監督と対談するレベルでは到底無いんだが。
セックス監督のオゾンは大好きなんだろうな、(以下言わずもがなで申し訳ない)
曲者揃い踏み。 ようやく見に行きました。ほぼ松岡茉優ちゃんがお目当...
曲者揃い踏み。
ようやく見に行きました。ほぼ松岡茉優ちゃんがお目当てでした(笑)
いやしかしよくぞここまで味のある俳優ばかりを集めたもんだ。安藤サクラを筆頭に子役、そして端役まで。
「万引き」という題名通り、決して明るい話ではありません。どころか、誘拐、年金搾取ととんでもない家族、いや擬似家族です。しかしそこには確かな愛情もありました。
いったい家族とは何か、何が幸せなのか、登場人物ともども私たちも考えさせられます。
お目当て松岡茉優ちゃんの曲者っぷりも他の大御所たちに負けず良かった。彼女の台詞、「つながりって普通はお金」、染みました。あとセクシーショットも予期せぬご褒美(笑)
日本より貧困が多い(気がする)他国から見たらどうなのでしょうか、この作品。
パルムドール受賞おめでとう🎉
1- I-9席にて鑑賞。レディースデーだったようで女の人ばかりでした。
演技を愛でる時間
なるほどー、とは思ったけれど、ぐぐっとは来なかった作品。
それぞれの得意な熱演を寄せて集めて、その時々は非常に美味しいのだけれども、時間が経つと記憶に薄い幕の内弁当。個人的にはそう感じてしまいました。
けっして面白くないわけでも、考えさせられないわけでもないのですけれどね。
現代邦画の傑作
現代社会の闇を一点に集約したような話で現実離れしてはいるが
間違いなく現代の日本人が目を反らそうとする社会問題と正面から向き合っている素晴らしい作品。
監督の演出の手腕と役者人の名演もあってか後半から泣きっぱなしだった...劇場で見れて本当に良かった。
鑑賞後のモヤモヤがむしろ良い
『万引き家族』
優れた作品でした。明るく楽しい映画がいい映画とは限りません。鑑賞後に、自分の中に「考える種」が残るような映画もまた傑作だと思います。
僕らが見過ごしている、貧困や虐待などの社会の闇の部分が複合的かつ重層的に描写されてて、非常に重たい内容である一方で、心温まる家族愛も感じられる不思議な作品でした。
役者の演技力が非常に高く(特に安藤サクラと子役、樹木希林)、一つ一つの言動から登場人物一人一人のバックグラウンドを自然と想像してしまいます。
「万引き」は確かに物語のキーではあるのですが、この映画はそれ以外の家族のやり取りの意味やそれぞれの心の葛藤、抱える闇を行間から読み取るのが楽しみ方の一つではないかと思います。
鑑賞後に私に浮かんで来た考えは以下の2つです。
「社会が求める正義は時として当事者にとっては暴力だなー」
「犯罪は許してはいけないけれど、犯罪に走らざるを得ない状況を作っているのは社会の側かもしれない」
とか、色々考えさせられました。
鑑賞後のスッキリ感はなく、むしろモヤモヤが残りますが、本当の家族って何なのか、愛ってなんなのかをよくよく考えさせられます。
パルムドールは伊達じゃないですね。
是枝監督、凄すぎます。
観た方がいい!
お金を払ってまで観る?
この映画評価がかなりわかれているようですね。
・映画館で30分観ていて感じたのは、かなり裕福な人が作った、上から目線の困った家族の映画だと言うこと。
・万引きされる側のことを何とも思っていないこと。
すごい!これが世界で評価されるなんて。
・日本映画って、この作品に代表されるような一軒の家、または六畳一間があれば映画が出来てしまう。
・世界で評価されたのは裕福に見える日本にもこのような家庭が存在する、その一点ではなかっただろうか。
なんとも悲しい、貧弱な完成の映画でした。
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