万引き家族のレビュー・感想・評価
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祥太の視点で引き込まれた
2時間の上映時間があっという間だった。良い作品だと思う。
車上荒らしをする仮の父を見て信用を失い、店が潰れなければ良いと言っていた仮の母には店が潰れたことで信用を失った。
子供なりに信じていたことがあり、それが成長と共に瓦解し、かりそめの家族の幕は下ろされる。
大人の身勝手な論理は、子供の純粋無垢な心には通用しないのだ。
個人的にその事実が重く感じられたが、この映画は様々な視点をバランス良く内包しており、どの登場人物に感情移入しても、魅せてくれる良作だと思う。
この作品を日本の貧困問題として捉える向きもあるが、こうした層を生み出す政治が悪い、という安直な答えで総括するのは違うと感じる。
仮の父、仮の母、仮の祖母。彼らはみな悪人である。それぞれの人物の視点に共感させられる映画だからこそ、彼らの罪に鈍感になってはいけない、そのような見方が大切だと感じる。
本当に真っ当な努力をし、その上で貧困問題と向き合っている人達と、この映画で描かれる彼らとを同一視するのは失礼で問題が大きい。
悪人にも、罪を犯す理由というものはあろう。しかし社会の構成員として大人として、彼らのような罪人を赦すようではいけないとも思うのだ。
この映画は、かれら疑似家族の心情を描き、彼らに寄り添う視点で魅せてくれるものになっているが、だからこそ冷静に「許されざる彼ら」という視点を忘れてはいけない、そんな作品にもなっていると思うのだ。
めっちゃ良かった。
今年は映画を50本、つまりは1週間に1本は欠かさず見る。その記念すべき1本目。そして以下感想。
おばあちゃんの葬式、松岡茉優のつながってるものは心じゃないかと問われた時「お金じゃない?普通は」と言った彼女が一番お金に執着していなかったようにも見える、彼女の嘘つくところの嫌いさ彼女は違った感想を言うだろう、俺がリバタリアンである可能性、見なかったことでそれが解決することにはならない、きっかけはなんでも良かった、みんな違う名前の誰かになりたかった、物語の共有をしない大人だちが片隅のストーリーになく不自然さならば自分で語れよ、映画の嫌いなところはイメージであるが故に日常が変わり「これ映画で見たことがあるやつ」を自分の目で事実よりそのフィルターで見ること本当は痛みのない虚構に対してわかったような気になって道半ばになること、友達も彼女も小さな嘘の積み重ねで勝手に病んでいく空気がそうさせているという宗教(虚構)に惑わされて、それをそうしなかった理由は情報格差が生み出したのかもしれない、村上春樹が抜け道がある方が良い社会だと言っていたことを思い出す、周りの反応を気にしすぎなのか俺は。
ラクそーやなぁ…
駄目なものは駄目!
何があっても遺体を隠す為に埋めるなんて行為は許されません。樹木希林がそんな事して成仏出来ると思っている?それに2度目!?驚きました。子供に万引きしか教えられないとは、随分可哀想な育ち方をしたのだと思う。教育が大事だって事を悟っていない。それ以前に戸籍すら与えられない。架空の家族。この夫婦の親、りんちゃんの親、子供への愛はあるのだろうか?あの駄菓子屋の店主のひと言で男児の心に引っ掛かるものが出来たようだ。夫婦は若く身体も丈夫で働いてお金を得る事が出来ないわけじゃないのに、前科者だからまともな仕事にも就けないのだろうか?貧困の連鎖を断ち切る為に義務教育もあるのに、虚構の家族だからそれさえ受けさせる事が出来ないのだ。現実つい最近、元戦争孤児で五島列島出身の高齢女性が無戸籍、自宅で餓死。その同居の息子さんも衰弱している状態で見つかる事件があった。息子さんは49歳。学校にも通えなかったらしい。この万引き家族の様な事はしていないだろう。ただ50年近く学校に行かなかったことも気付かれず暮らしていた事に驚愕しました。原因は戦争。実の親子で暮らしていたとはいえ無戸籍により学校にも病院にも行けず気の毒です。最後に、この映画は冷たい熱帯魚の様な気持ち悪さもあり、夫婦の考えについて行けず共感出来ませんでした。
家族の在り方
家族は一人一人血がつながっておらず、万引きなど不当な方法で生活費を稼いでいる。子どもたちは、学校にも行けておらず、家族以外の人間関係が極端に少ない。母は、子供たちを守るために引きとっていた。映画の中では家族での関係は和やかではあったが、祖母の死、万引きがばれてしまうことを機に家族関係が崩れてしまう。子を育てることは難しいと感じたのと同時に安定した生活費、親の社会的なモラル、子供への教育が安定した家族を形成していく上で不可欠だと感じた。
万引き家族
一貫して静かな映画。誰もいきなり叫んだり感情を大きくぶつけたりはしない。だからこそ生まれるリアル感。
日常のワンシーンをずっと見せられているかのよう。
ただし、最後の父親がバスを追いかけるシーン以外。あのシーンがこの映画のクライマックスであり全て。
結局追いかけても届くことはできない。最後は子供から離れていく。そんなことを伝えたかった映画?
世間から見たらあの家族は悪人なんだろうが、彼らに同情できるのは彼らの日常を見てきた私たちだけ。
あのラストシーンを含めて、この映画の主人公はしょうた。タイトルにもなっている万引きの是非に疑問を持ち始めその感情変化がありありと現れていた。そして最後わざと捕まったのは妹を守るためか?
徐々に家族の成り立ちについて分かってくる構成が良い。
最後アキだけ、その後が描かれなかった。
樹木希林さん
はじめに白状しておくと、是枝さんの作品はほとんどみていない。20年以上前「幻の光」をみて、ああ、これは生きる映画の世界がちがうと思って以来、是枝作品は選択肢にあがらなかった。「だれも知らない」もみなかった。例外は「そして父になる」だったけれど、やっぱりなにかがちがう感があって、その後の「海街ダイアリー」も「三度目の殺人」もみていない。
今日みた「万引き家族」に先立って、二日前にVODで「あん」を見た。ちなみに河瀬直美さんの映画も初めてだった。
これでお気づきのように私は樹木希林さんをみたかったのだ。それも近年の。「寺内貫太郎一家」も「ムー一族」もみていなかった私が希林さんを発見したのは「お化けのロック」「林檎殺人事件」だったし、フジカラーのTVCMだった。岸本加世子のセリフはこどもの私に「それなりに」の使い方を教えてくれた。
なぜ内田裕也がロックなのかいまだにわからないけれど、樹木希林さんはロックだなと思う。万引き家族の希林さんもロックだった。
現実を見た気がした
65
万引き家族
一見、万引きと年金だけで生活をしている
家族かと思いきや全員他人、でも
血の繋がっている家族以上の家族でした。
家族とは、幸せとは
考えさせられました。
どんな形でも良いので
将来幸せな家族・家庭を築きたいです。
楽しい映画じゃないよそりゃ
この映画観た後に評価見たら、ここでもアマプラでも、面白いくらい二分してて笑ってしまった。
低評価の人って、単に好みじゃない、ただそれだけですよね。「すごい話題だから見たけどカップルで観るもんじゃない!」とか、そんなもんタイトル見たら雰囲気わかるやろがい〜って感じですね。
私はハリウッドの高画質ハイスペクタクル超大作〜!!(?)みたいなのは好みじゃない。でも好きな人には最高なんだろうな、そう思うだけ。わざわざ「クソだ!」「こんなの映画じゃない!」とも思わないし書かない。もしそう思ったら心に留めとけ。んで自分の好みがわかったのなら、次から違いそうなものを観ないように目を養え。
……失礼。自分のイメージする映画像に当てはまらないと罵倒するなんて悲しいなと思ったのでした。つまらないと思ったら観るのやめたらよろし。
私にはとても、刺さる映画でした。
とにかくすごい演技だったなぁ。
是枝監督が描く人間関係の美しさを改めて好きになった
世間的に考えてみたら『万引き家族』というのはタブーなのに、あの家族がいつまでも続いて欲しい、とすごく願う自分がいて、やはりそれは、あの家族が貧しいながらに美しく楽しそうに暮らしていたからだと感じる。
万引きは悪いこと、でも治が凛が居やすいように彼女に仕事を与えたり、信代が職場を犠牲にしてまで凛を守ろうとしたり、凛に食事を分けてあげたり好きなお麩を買ってあげたり、一人ひとりに人間的な温かみを感じる。それは時に家族だけでなく、駄菓子屋の親父など世間の一部にも感じられるところも良い。
そして、ただただ貧しいながらに楽しく生きるだけでなく、それが初枝の死を境に急転直下で崩れていく様も、その脆さに魅了させられるところがあったと思う。この家族の内側を何も知らない淡白な警官との尋問からもなおそれが際立つ。
特に信代が尋問されたシーンは切なくてやりきれなかった。
最後に、この作品を通じて演者のプロフェッショナルさを、すごく感じた。本物の家族のように本当に思える。特に佐々木みゆさんの演技は、本当に心の傷を負った少女のようだった。みなさん、凄すぎる。
素麺が美味しそう
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