万引き家族のレビュー・感想・評価
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松浦慎一郎さん、凄い映画に出たんだね!
監督のメッセージが受け取りやすい映画でした。
何度も何度も唸る場面があった。
どのような終わりを迎えるのか楽しみだったが、想像以上のものだった。
「かぞく」という普遍的なテーマを映画にして、世間の広くに響かせるのは難しいことだと思うのに、カンヌの最高賞まで獲得したことが凄い。
この作品なら納得。
映画って、世界共通語なんだと思いました。
僕の好きな俳優 松浦慎一郎さんが出ていたので、ずっとずっと前から見に行こうと決めていました。
どこで出るのだろうと思ったら、なんと安藤サクラさんとの共演。
これは『百円の恋』以来の組み合わせ。
そのことも嬉しかった。
映画と現実の絆なのかも
この劇中の家族は、もちろん架空ではあるが一つ一つの要素が実際の事件を反映しているので、まるで現実の場面を覗いているようだった。
身につまされてつらい場面もあったが、目をそらす訳にいかない力がこの映画にはあった。
盗みはする、不正受給はする、しかも血のつながりも無い、とんでもないこの“家族”の元に親に虐待され逃げて来た女の子がやってくる。
厄介な事になったと最初は帰そうとするが、結局女の子は住み着く。この事が引き金となって、やがて家族は崩壊することになる。
終盤、高良健吾扮する捜査員(検事?)が女の子に「君たちの絆は本物じゃない」というようなことを言っていた。
(本当か?)と思った。絆がつながりという意味なら、太い細いはあるかも知れないが本物、偽物はないだろう。「本当の家族の絆が本物だ」というなら、実の親に虐待されたこの女の子をこの偽装家族は迷惑に思いながらも決して追い出さなかった。そして手を上げることもなかった。弱い者がさらに弱い者を叩く構図が、この貧しい家族には不思議とない。
リリー・フランキー扮する父は、取り調べで「なぜ子どもに万引きをやらせていたか?」の問いに「他に教えられるものが何もないんです…」と答えた。
(そうか、彼は父になりたかったんだ!)自分の唯一の技術を教えることで彼は父になった(気がした)のだ。それが端から見ればいかに愚かしく見えようとも彼は父になったんだ。
エンディングで男の子が乗るバスを名前を呼びながら追いかける偽父親。ちょっと見はベタに見えるこの場面が、深く切ない場面として胸に迫った。リリー・フランキーは素晴らしい。
結局親の元に戻った女の子は、また母娘とも虐待を受ける日々に。
母の顔の傷を案じて手をやって、母にキレられ「ごめんなさいは!?」と強要されるが、女の子は決して謝らない。昔はきっとすぐ謝ったのだろう。あの家族と生活したことで彼女も成長したのだろう。
アパートの廊下で一人遊ぶ女の子で唐突に終わるラストも映画的な大団円などにせずよかった。この映画は現実と続いている。
細野晴臣の音楽は、ドップラー効果を模したような不思議な音楽だったが、とてもこの映画に合っていた。
様々な音源(人)がやって来て、つかの間協和して、またそれぞれ遠ざかって行く。それがこの映画を体現しているように感じた。
つかの間の協和(特に海水浴のシーン)の何と美しく柔らかいことか。
観た後、時間が経つにつれどんどん気持ちが溢れ出す映画だった。
雰囲気映画
主人公もなく、人物設定の解説に終始したわりに回収しきれておらず、感動は予告編の期待感にも劣った。
視点と焦点ともにボヤッとしており、追求と粘りがなく、悪い意味でいかにもパルムドールらしい作品。
じっくり腰を据えて欲しい、たとえばちょい役の池松くんを主人公に別の話を作って欲しい。
こうしたことが…
日本のどこかで起きてるかもしれない…と考えさせられる映画でした。家族とは、血の繋がり?愛情?いっしょに過ごした時間?見た後にいろいろ思いが出てきます。是非見てください。( `・ω・´)ノ ヨロシクー役者さんも自然体の演技でわざとらしくなくよかったです。✨
万引き家族 リアリズム映画の傑作
ひょっとして実在のモデルがいるのではないかと思うほどリアルなお話だと思いました。同時に見ながら3本の古今東西の名作映画を髣髴としたくらい、実は確かに狙って演出しているのがわかりましたが、それでも新しく新鮮で感動しました。音楽が美しい。芝居は素晴らしい。こういう映画を今、世に出してくださりありがとう。
とてもよかった
安藤サクラが素晴らしかった。一体どうしたら演技であんな表情ができるのだろうか。先日見たばかりの、ほぼ同じ題材を描いた「フロリダ・プロジェクト」のお母さんもとても良かったが。とにかく安藤サクラが映る全てのシーンに魅了された。リリー・フランキーもウィレム・デフォーと互角以上だったと思う。
細野晴臣の音楽がメチャクチャ格好いい、そしてその音楽を派手に使わない慎み深さがまた良かった。
海外映画賞の評価基準とは?
漢字の読めない外国人に意味がわかったのだろうか?
少年が絶対の自信と誇りを持っている万引きの技術を見破った柄本明、おそらく柄本明はずっと前から知っていたのであろう、その商店が閉店、閉まったシャッターには「忌中」の文字、「忌中」の文字が読めない少年は自分が万引きしまくったせいで商店は潰れたと思い、話が次のステージに進む。
もし「忌中」が読めたら、柄本明が亡くなったが故に商店は潰れた、また家族に死んじゃったんだから仕方ない、私たちのせいではないと言われたかもしれない。
字幕になんと出すのだろう?
「葬式」的なニュアンスで人が死んでいることを伝えたら、少年の心の変化の説明が、父ちゃんの発言の矛盾への疑問しかなく、自責の念からであると伝わらないのではないだろうか?
海外の映画賞ってあんまあてにならないと思った
本当の家族の絆を考えさせられる作品
こんな話、有るわけがないと思っていたが、
映画に引き込まれていくうちに、、、
役者が皆、上手い。
自然な演技が、ヒューマンドラマを一層現実的にしている。
最近の、5才の幼女に「ゆるしてください もうぜったいにしません」というような反省文を書かせて、虐待の末、殺してしまう親の事件を思い出し、涙が出た。
本当の家族の絆とは何かを考えさせられる作品。
是枝監督作品の素晴らしい集大成。
「誰も知らない」「そして父になる」などの作品で描いた要素を引き継ぎつつ、新たな社会問題を盛り込んだ集大成的な名作です。
社会派作品ではありますが、普遍的な家族や人間の優しさを控えめな演出で表しています。出演者も樹木希林や安藤サクラ等の名優に限らず、「この人こんなうまかったっけ?」と驚くほどの繊細な演技で、作品全体の完成度を更に高めています。
一切文句の付けどころがありません。これからも是枝監督作品を見続けます。つくづく素晴らしい!
この終わり方がカンヌではうけるのだな
確かに引き込まれる映画
終わり方に意見が分かれるが、昔のフランス映画みたいに尻切れトンボ的。
これが受賞の最大要因だったりして・・・。
この映画での一番の印象は花火のシーン。
皆が縁側に集まるところに何故か引き込まれてしまいました。
ただ、この家族の前提条件?の年金目当てとか万引きとかは、生活するうえでそれ程必要な事だったのか?
ビール飲まなきゃ家賃も要らないので日雇いやパートで食っていけそうな気がする・・・
(捕まった後は安アパート暮らしできてるわけだし・・・)
色々な境遇の人が集まって、文句言いながらも楽しく暮らしているですね。
文句無し
完璧。またもや是枝監督やってくれました。キャストそれぞれに深いストーリーあり。万引きってそういう意味なのね。
映画観てから1週間くらい経つけど、まだジワジワきてます。1秒も無駄なシーン無し。感服いたしました。文句無しの☆5で。
家族とは何か、正しいとは何か。
凛ちゃんが辛い…一度も本当には幸せそうに見えなかった。
まだ手探りで「あなたは生まれてきて良かったんだよ」のメッセージを貰いたくて必死になってる最中だったのに。
祥太は悲しい。愛のようなものに慣れれば慣れるほど、善悪に冷静になっていく成長する彼が自らの手で壊さなくてはならなかったものが、悲しい。
池脇の刑事役が放つ不妊に対する台詞が私には厳しかった。誘拐はしないまでも、虐待する親から貰いたくなる気持ちには共感。
安藤サクラ、樹木希林をはじめ、子役も全員素晴らしい演技でした。
温かく、優しく、でも間違いが悲しい映画でした。
歪み
万引きした
詐欺をした
誘拐をした
人を殺した
そんな歪みは連鎖し、いくら望んでも社会には受け入れられない弱者が生まれる。そんな弱者の話は誰も聞かない、信じない。
そんな世の中を残酷に風刺した映画だと感じた。
テーマが広くて、自分自身では回収しきれなかったからきっと観終わった...
テーマが広くて、自分自身では回収しきれなかったからきっと観終わった後にモヤモヤするんだと思う
倫理とか、愛とか、嘘とか、現実とか
こうした風刺を目の当たりにして、自分なりに受け止めて、どう考えれるかが是枝監督の作品の真髄かなって思う
産みたくて産んだんじゃないと、産まれたくて産まれたわけじゃない子供に言う大人
他人だけど、むしろ他人だからこそ愛を教えることのできる大人、でもその愛ですらも、どこから来たどういった形の愛なのかはっきりしない
嘘を隠して生活する家族、嘘があるから愛することのできた家族
愛ってなんだ、嘘ってなんだ
ただ、見たくないもの聞きたくないものを、常識とか当たり前、倫理観という概念で覆い隠す、それが現実なら、アウトローな場所で暮らす人たちの居場所はないんだろうな、それが正しくても
初日舞台挨拶にて
素晴らしすぎる…監督とキャストとスタッフの力が合わさって出来た繊細な映画。これこそが日本の宝だよ。迫力やキャストのスター性ではハリウッドに劣ってしまう点もあるが、やはり邦画は素晴らしいと再認識させてくれた映画。
主人公の治を演じたリリーフランキーは相変わらずクズだなーと心の底から思わせてくれるが、それだけでは終わらない。心を奥底まで覗ける巧みな心情描写で心が揺さぶられる。予告でも使われているシーンでは鳥肌。まさに“そして父になる”
その妻の信代を演じた安藤サクラも素晴らしすぎる。カンヌ映画祭でケイトブランシェットを、「もし今回の審査員の私たちがこれから撮る映画の中で、あの泣き方をしたら、安藤サクラの真似をしたと思ってください」と言わしめたとにかく圧巻の演技。泣く演技以外にもいいシーンはめちゃめちゃありますよ!!
そして、その娘(後に本当の関係性が分かる)の亜紀を演じた松岡茉優。『勝手にふるえてろ』や『ちはやふる』でも日本最高峰の演技を披露してきた彼女はまた新たな境地へ。重要な会話も多々あるが、池松壮亮演じる“四番さん”とのシーンが印象的で震えた。
是枝監督ならではの雰囲気も良く、とても居心地がいい。ずっと見ていたい気分になった。後半からのトーンが変わったところもすごく好き。
「誰も知らない」に似てるけど、誰も知らないの方が良かったと思いまし...
「誰も知らない」に似てるけど、誰も知らないの方が良かったと思いました。
子役の男の子は柳楽優弥と似た雰囲気ですが、柳楽優弥より男前で先々楽しみな俳優になりそうです。
映画としては、万引きして年金不正受給するような家族に共感出来る訳もなく、面白いとは思えませんでした。
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