万引き家族のレビュー・感想・評価
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最低な映画としか言えなくないですか⁉️
ドーンときた
邦画の中では好きな映画です。
この映画は凱旋上映を含めて2回見てきました。家族全員が血縁がない家族で万引きをしないと生きていけない、そんな悲しい家族を映画にしていて虐待を受けていた子供を守るために誘拐する部分がとても感動的でした、樹木希林最後の遺作をもう一度スクリーンで見ることができてとても幸せでした。出演者もリリーフランキーや安藤サクラ、松岡茉優等の演技派がそろっており、特に松岡茉優の体当たり演技が良かったです。あとは安藤サクラの演技がずば抜けていました、今まで見てきた邦画の中では1番好きです。個人的な評価は10点中8点です。子役の演技もよくて松岡茉優や樹木希林の演技に高評価です、欠点は最後に虐待を受けていた子供の最後があまり触れられていなかったのでとても惜しい映画でした。
さすが是枝監督
「そして父になる」と同じく家族をテーマにした映画だが、メッセージが随分と違う。
こちらは家族とか血縁がどうのこうのよりも、社会底辺に生きる人たちの生活を垣間見ることで、色々と考えされられる映画だと個人的には思った。
生活保護とか犯罪者を擁護するつもりはないけど、そういう人達への見方が変わったかも。
しかし、自分も家族の一員になったかのような気分になり、言ってはいけない事ではあるが、気持ち悪くなった。
もう二度と観ないだろう。
それはそれで描写が上手い証拠なのである。
さすが是枝監督。
これからも監督の映画は必ず観ます。
そして、安藤サクラ、樹木希林、リリーフランキー、あと子役の女の子、すごくよかった。
2018年7月鑑賞
個人的には是枝監督の中でも上位争い
樹木希林さん安藤サクラさん。もっともっと共演して欲しかったと心から思います。
樹木希林さんの最期の砂浜での表情と、
お母さんと呼ばれたかったの?と聞かれた安藤サクラさんの表情が忘れられません。
エスプリ
富裕層にはさっぱりピンとこないアジアの異世界
凍てつく冬の東京の下町。治と祥太はスーパーで万引きして帰宅する途中に団地の廊下で蹲っている少女を見つけ家に連れて帰る。ゆりと名乗る少女を家主の初枝と孫の亜紀は暖かく迎えるが治の妻信代は不満顔。深夜にゆりを帰そうと治と信代は団地に向かうが外に漏れ聞こえてくる声は普通の家庭のそれではなかった。
狭くて小汚くてガラクタが積み上がったあの家は思春期の原風景そのもの。あの世界から何としてでも這い出したい、その切実な願いだけで思春期をやり過ごしてきた自分にとっては全然シャレになっていませんでした。運良くあの世界から抜け出せたのに似たような世界は中川沿いに今も横たわっている、これは物凄く痛い。
触れられたくない過去から逃げて来た者たちが肩寄せ合って暮らす様を暖かく見つめる目線と、彼らがふと零す言葉の端々に滲む社会に対する憤りが深い余韻を残す作品。是枝監督の作品は今回初鑑賞ですが社会の底辺で逞しく生きる人々の心情を日常のあるあるを織り交ぜながら丁寧に描写する演出は見事としか言いようがなく、それに応える演技陣の巧さにも感銘を受けました。特に樹木希林、安藤サクラ、松岡茉優、それぞれの立場で母性を滲ませる演技には何度も泣かされました。“捨てたんじゃない、拾ったんです。捨てた人は他にいるんじゃないですか?”とボソッと吐き捨てる安藤サクラのセリフが特に印象的。
ちなみに本作を鑑賞したのは高級コンドミニアムが建ち並ぶ界隈にあるシネコンのプレミアムスクリーン。客層は近所に住む富裕層ばかり。貧乏をした経験もなければ下手すれば汗水垂らして働いたことも家事も洗濯もしたことがないような人達にとって、遠いアジアの小国にも厳然と横たわる貧困は全くの異世界だったのか全くピンときていない様子でした・・・まあそりゃそうでしょうけど。
エンタメではないので
仕方ないっちゃあ仕方ないが、想像する以上の展開を見せなかったのも事実。
監督の考える着地点というのを提示せず、世間で起きている問題をそのまま見せて放り投げている、という見方もできます。
解決できない問題をそのまま提示するのであれば、ドキュメンタリーでもいい。
フィクションならではの着地点を提示しなかったことに、若干の不満も覚えます。
この絶妙な隔靴掻痒感→終わったあとも観客に考えてもらいたい、という監督のメッセージなんでしょうけど、劇映画には劇映画なりの落とし前が必要なのでは?
「スイミー」がモチーフなら、やはり力を合わせて大きな魚に立ち向かうところが燃えるのでは?
事実を基にした「タクシー運転手」がフィクショナルな「盛り」を加えたのとは対照的。だからって鑑賞後には重たいものが心に残らないわけではないので、私はそっちの方が肌に合うなあ。
映画としての偏差値は韓国映画に引けを取らないと思うので残念です。
その意味では「三番目の殺人」の方が楽しめましたが、あれではパルムドールに届かないのですね…。
これを高級リゾートであるカンヌで、お金の唸っているセレブ達が観て涙している…と想像すると、なにやらうそ寒い光景ではあります。
たとえばですが、実家に戻されたりんちゃんが死んでしまい、それが社会にどう波紋を投げかけるかというところまで描いても良かったのではないでしょうか。
家の中の雑多な生活感が見てて楽しい
家族が、ほしくなった
是枝監督が描く「家族」の作品はいつも心に沁みる。
そして、彼が投げかける家族の理想の在り方は、おそらく私が理想とするそれとよく似ていて、それでいつも切なくなるんだと思う。
肩書で見えなくなってしまう本質とか。一緒に過ごす時間の大切さとか。お互いを真摯に見つめることの難しさとか。
本作は、ものすごく極端な家族の話であった。倫理的に問題ありありなんだけども、貧しくも温かくて小さな幸せと笑いに溢れており、ある瞬間は奇跡のように「美しく」すら見える、という皮肉さ。
ただ、単なる美談に留まらないのがこの話のキモであり面白いところ。
成長と老いにより、家族のバランスは少しづつ狂っていってしまう。
リリーフランキー演じる治は子供がそのまま大人になったようなオヤジで、ダメさ全開なんだけど憎めない。安藤サクラ演じる信代もちょっと人生に疲れた力の抜けたおばさん、くらいに思ってたんだけど後半の展開でいい意味で裏切られた。
もう信代の事情聴取のシーンは思い出しても涙が出てくるし、治が面会に来るシーンの信代の「本当に幸せだったからこんなんじゃおつりがくるくらいだよ」という言葉にも号泣。
もちろん犯罪であることも問題があるのもわかってるんだけど、どうかこの家族を元に戻してやってくれないだろうか、一緒に生きる道も探してあげてくれないだろうか、と願わずにはいられない自分がいる。
安藤サクラの背中のラインが美しい
もう何も言えることはない。
きっと現実にない訳じゃない物語かと思うと目をそらしたくなるほどの。
いわゆる幸福から見放された人々が血縁なしに寄り添い支え合って暮らす重く救いようのないストーリーと結末。
印象に強く残ったのは、リリー・フランキーの「俺には他に教えるものはないから」のセリフの重み。
あまり可愛いと思っていなかった安藤サクラがものすごく美人に見えた作品。
鑑賞記録
賞狙いの駄作 もっと練って作れよ
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