「考えてしまう。」万引き家族 0k0さんの映画レビュー(感想・評価)
考えてしまう。
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生々しい。
救いは誰にもなかったと思う。
本当の「家族」とはなんなのか、観終わった後に嫌でも考えてしまう。血が繋がってるから一番なのか。本当の親が一番なのか。答えは一つではないのは分かっているが、一つじゃないのがもどかしい。その辺りの判断なんて家庭内が世界の全てである幼い子供らに分かるわけがない。祥太は正しいものが分からなかった。あの家庭で育ったからだ。だからおじさんの言うことを信じるしかなかった。本物の祥太は親として教えられることが犯罪しかなかった。信代も真実を子供に押し付けて終わった気になっている。あれが祥太の解放なのだろうか。あきの親は娘は留学中だと見栄を張り、リンには救いもない、本物の親は何も変わっていないからだ。
犯罪の上での家族ごっこは虚しいことこの上ないし、それが救いだと思ってビー玉を数え歌で拾うリンも哀れだと思ってしまった。
色々考えてしまう映画だった。考えがまとまらない上、考える程に気分が沈んでしまう。
彼等はどこにいるのが正しかったんだろう。
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