シンプル・フェイバー : 特集
ダークでスタイリッシュで緊迫――まさに“女性版”「ゴーン・ガール」
《予測不能サスペンス》×《危険な女たち》×《洗練された映像》
妬み、羨望、裏切り──衝撃の連続、人間の“裏の顔”が最高に面白い!
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目を奪われるほど画面の隅々までスタイリッシュながら、サスペンス好きをうならせる“謎”と“緊迫”をも有した話題作――それが、人気小説を豪華キャストで実写化した「シンプル・フェイバー」(3月8日公開)だ。完璧な美貌と、誰もが羨む生活を手に入れた人妻が、突然失踪を遂げた……彼女の身に何が起こったのか? 次々と明かされる衝撃の事実に心をわしづかみにされ、徐々に露わになる人間のどす黒い感情をのめり込んで見ずにはいられない。本作こそ、“次”の「ゴーン・ガール」だ!
【読めなさすぎる──《極上サスペンス》】 “衝撃の事実”が次々判明!
消えた親友は“何者”? ごく普通の主婦が知ってしまった“人間の闇”とは!?
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ルックこそ「オサレ映画」の雰囲気漂うが、中身は伏線がちりばめられた“本物”のサスペンス。両方の「いいとこどり」が、本作の最大の特長といえる。原作の出版前に話題が話題を呼び、映画化が決定したという異例の逸話からも、注目度の高さがうかがえるだろう。失踪した人妻を探す友人の視点を描いた前半から、後半になると驚きの展開へ――予想を超える展開の連続に、驚嘆の声を漏らしてしまうに違いない。
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サスペンスを盛り上げるキャラクターたちにも注目だ。「ゴシップガール」のブレイク・ライブリー、「ピッチ・パーフェクト」のアナ・ケンドリックといった2大人気女優が裏表のある女性を熱演しているほか、怪しげな人物が続々と登場。誰を信じるのか? 何が真実なのか? あなたの“思考力”が試される――。
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“黒”すぎる──《キャラクター》】この女たち、“カカワルナ超キケン”
気さくなシングルマザーとクールな美人妻の《本当の顔》、お見せします!
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感情の奥底に眠る「人間の闇を見たい」という気分を存分に刺激してくれるのが、この映画の面白さ。その部分を担っているのが、何といっても強烈な女性たちだ。人間であれば多少なりとも裏表はあるものだが、この2人は明らかに異質。目を離せなくさせる“魔力”を有している。完璧な妻の仮面が剥がれ落ちたとき、見えてくる危険な“正体”とは? 善良なシングルマザーの恐るべき過去とどす黒い“本性”とは? 映画を見る前と見た後では、2人に対するイメージが180度変わっていること間違いなし!
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【スタイリッシュすぎる──《映像》】 映画ファンをとことん“酔わせる”
衣装・音楽・テンポ感、どこを切っても超ハイセンス!
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サスペンス、キャラクター、そしてこの映画の最後のピースとなるのが、前述した「スタイリッシュさ」。デザイン性あふれるオープニングタイトル、スローモーションを効果的に取り入れたテンポ感、革新的な画作りなど、視覚的に観客を刺激し、一切飽きさせることがない。隅々まで考え抜かれて設計された、洗練された映像は本作の“陰の主役”と言えるだろう。劇場で心置きなく酔いしれていただきたい。
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ファッショニスタとしても知られ、女優陣を生き生きと撮る手腕に定評のあるポール・フェイグ監督は、本作であえて明るい色調を用い、波乱に満ちたダークな物語とのコントラストを図った。美しいのに虚構性が漂う異様な画面の雰囲気が、サスペンスとミステリーを色濃く引き立てている。
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人気作「ドリーム」で衣装を手がけたレネー・アーリック・カルファスは、本作の衣装を「女たちの鎧(よろい)」ととらえ、心情の変化を衣装で表現。活発なママ風ファッションだったステファニーは、物語が進むにつれ暗い色調の服を着るように。エミリーはなんと、フェイグ監督のファッションを参考にしたという。「女の顔」である衣装にも要注目!
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音楽においても、ショッキングな画面に軽快なフレンチポップスを合わせることで、得も言われぬ独特のムードを醸し出させることに成功している。監督によれば、当初から「サバーバン・ノワール(郊外を舞台にした犯罪映画)」を目指していたそう。音楽との“ギャップ”は、その重要な鍵といえる!