シンプル・フェイバーのレビュー・感想・評価
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サスペンスではないですね・・・
親しくなったママ友が行方不明になり、謎解きに興じることになる主人公の物語。
う~ん、何とレビューして良いか悩むような作品ですね。
サスペンスとしては特筆すべきものはなく、特にラストの展開は雑に感じられ戸惑いを覚えます。
ただ、それでも面白く感じるのは主人公ステファニーの人間性と、それをコミカルに描いているからなのでしょう。
シンママのステファニー。お道化ながらも、他人の目を気にしてすぐに謝ってしまう臆病な女性。
でも、『 狡猾 』
エミリーを親友と呼びながら、その「はっきりとした性格」、「キャリアウーマンの生活」、「素敵な夫」、そして「贅沢な暮らし」を羨望して止まない、妬んで止まない・・・そんな人間。
行方不明になったエミリーの家に上がり込み、そのドレスを着こみ、嬉々として謎解きを始める・・・そんな人間。
そう、エミリーを心配するのではなく、謎解きを『興じる』・・・そんな人間。
この映画は、そんな極めて人間臭いエミリーを時に笑い、時に腐し、時に共感する・・・そんな映画なのだと思います。
女性の好物でしょう
ひゅ〜うっ!アッメリカ〜!
脚本はアナ・ケンドリックありきで書かれたのでは
ブラック・コメディ風サスペンス
アナ・ケンドリックの甲高くておバカそうな声が冒頭から聞こえてきた。おバカそうなフリしてこいつが実は一番のワルのパターンなのかな。嘘泣きぽいし。なんて思いながら鑑賞を続行。
音楽の使い方が絶妙で面白い。セレブのお屋敷で聞こえてくるフレンチ・ポップスに思わずダンスしてしまうステファニーのシーンは思わず吹き出してしまった。アメリカの一般庶民が、めったに耳にしないおしゃれなフレンチ・ポップスにセレブの香りが漂ったんだと思う。
一番のお気に入りは、自分の狙いが的中してノリノリになったステファニーが車の中で歌うラップ。この場面にぴったりの曲で歌詞の内容もシーンにぴったり。アナ・ケンドリックも気に入ってるみたいで、The Ellen Showでそのラップを生で披露していた。(YouTubeで見れる)
この映画は、サスペンス風ブラック・コメディというよりも、ブラック・コメディ風サスペンスが近いかな。刑事のブラックジョークも冴えてたし、オチの付け方も文句なし。ラスト・クリスマスで自分を大泣きさせたポール・フェイグの次回作がとても楽しみ。
強烈な妖艶と脚本とのバランス
ラストまで二転三転...
ドメスティックノワールってなんだろ
ハイヒールにスーツ。チョッキに提鎖。シックなソフトをかぶって、全身が青い。スーツを脱ぐとYシャツは着ておらずダミー袖にダミー襟。さながら男装のストリッパー。すらりとした腕や胸元が露わになる。
ブレイクライブリーの登場場面がかっこよかった。
語尾のだらしない英語。芯が太く毒舌。駄々る子にI let you tear my labia as you exited my body.(あんたが出るときわたしのあそこを裂いたのよ)。
被服業界の広報で富者、ポルシェに豪邸、男相関図は百戦錬磨、昼間からマティーニ。
金満で奔放な母親キャラクターだが、ディティールが備わっている。まして現実にその風合いをもったブレイクライブリーが演じている。キャラクタライズってのはこうやるもんだ。みたいな度ハマり。
対するアナケンドリックも冒頭の僅かな描写でいけてない母親を体現する。
目立ちまくる参加意欲。スベりまくる発言。小柄と西松屋でついで買いしたような原色服。淡カーキのスバルCrosstrek。事故で旦那と身内を失っている。
自身のママ友向けブロードキャスト配信でエミリー(ブレイクライブリー)の失踪を概説する体で、映画は遡行スタートする。
ステファニー(アナケンドリック)の独自捜査が始まると映画は面白さが加速する。
そして謎めく。
どこにでも入り、誰にでも取り入る──ことができるステファニー。無害きわまりない聖人顔のアナケンドリックが真価を発揮し、一枚一枚謎が剥がれる。
と同時に、さかのぼって事の真相カットが挿入される。
どんな人だったのか、なにがしたいのか。
スリリング。
その語り口に、過去文学の遺産があらわれる。
おそらく英語圏の知的層には宝庫のようなラインになっているのだろうと想像できる。
あまりないことだが映画を見て、小説が読みたくなった。
小説は『英米ミステリ界を席捲するドメスティック・ノワールの真骨頂』と紹介されていた。
非読書家のわたしにはドメスティックノワールが何のことか解らないが、小説も映画もクライムストーリーでありながら、ずっとポップ。パトリシアハイスミスの孫娘が書いた──の肌感。欺し合いの応酬も、シリアスへ沈まずに諧謔的。楽しい話になっている。
映像化には、原作にないことの肉付けと、原作にあることの間引きがあった。
筋書きにも性格にも改変、加描、端折りがある。
そのドラスチックな翻案。
Darcey Bell作というより脚本のJessica Sharzer作とも言える。
映画の発展は原作者の融通にもある──がよく解る仕上がりだった。
ところで男装に見惚れるものの、ラスト、New Blackを着たエミリーがいちばん似合っていたかもしれない。ライブリーは案外器用なひとで品を作ってもグレてもいけることがよく分かった。
ゴーン・ガールの再来、ではないような
一言「女に友情は、ない。多分」
原作が「ゴーン・ガール」の再来か?という宣伝がありました。
むむ。あの映画はちょっとトラウマになってるしな・・・。
◎よかった点◎
・ママ友はどこへ消えた?→結果は前半でわかる→じゃあ誰が計画したの?。
この流れがスイスイ進むので、フムフム。割とわかりやすい。
主人公&ママ友&ママ友の夫。軸の登場人物がこれだけだし。
・主人公がブログ(動画付き。YOUTUBEみたいなの)をしていて。
徐々にママ友の捜索を、ブログで呼びかける。
この設定場面が、時々挿入されるアクセント。そういうことかと、ラストでわかるのが今風。
びっくりした!。
△イマイチな点△
・サスペンス調に仕上げようとしているのは、わかるんだけど。
息子が「ママを見た」とか、保険金等。
だけど、肝心のアナ・ケンドリック(大好きな役者さん)が。
可愛い表情がどうしてもそれを薄めちゃう。
・主人公の夫と義兄の自動車事故。このアイテム回収してない(思わせぶりではある)。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「謝らないのは、約束だから」。
女性って怖い
女優2人の演技が光るサスペンス
タイトルなし
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