「I‘ve never been to me…」ビューティフル・デイ もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
I‘ve never been to me…
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ジョーは基本的に優しい人間だと思う。自分を殺しに来た(そして母親を殺した)男たちのうち、(一人は一発で仕留めた)もう一人の腹を撃った男が『一人で死んでいくのは寂しいので側にいて欲しい』とすがってくると、言われるままにその男が事切れるまで添い寝してたやる。その時に瀕死の男とデュエットする…Chareleenの「I‘ve never been to me」を。この歌をこのシーンに使うとは。しかし、殺しあった二人の男が、もう敵味方ではないように歌う『私は1度も“本当の私”を生きなかった』という歌詞が、二人の男の人生にオーバーラップするように思えてならなかった。また、映画オリジナルだが、ジョーが殺された母親の骸を湖に沈めるシーンも幻想的で美しい。非常に暴力的でありながら非常に美しいということを静かに然し有無を言わせず共存させているフィルム・ノワール。
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