劇場公開日 2019年5月31日

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「キングコングとの前哨戦では無いんですが…」ゴジラ キング・オブ・モンスターズ マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5キングコングとの前哨戦では無いんですが…

2019年6月4日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

予告編の迫力が凄かったので、それなりに期待して鑑賞しました。

で、感想はと言うと…面白いし、迫力はあるし、東宝ゴジラのリスペクトも感じられるけど、個人的にはちょっと惜しいかなと。

ゴジラ、キングギドラ、ラドン、モスラと四大怪獣のバトルは迫力満点。
特にラドンとモンスターゼロと称されるキングギドラの登場シーンは大迫力!
ゴジラもキング・オブ・モンスターの風格十分で、怪獣映画としては文句無しです。

東宝のゴジラシリーズのリスペクトが多分感じられるので1970年代に公開された「東宝チャンピオンまつり」を意識した感がプンプン。
また、劇場アニメ作品の「GODZILLA:怪獣惑星」を意識もしているであろうし、初代ゴジラのオマージュもあって、長きに渡ってゴジラシリーズを観てきた者にはいろんな部分で感慨深い物があるかと思います。
でも、長き観ているからこそ、ちょっとした違和感も感じられたり、なんとな~くではありますが、荒く感じる物があるんですよね。

気になったのは…

・四大怪獣以外の他の怪獣いる?
世界中に怪獣が17体も出てきて、地球上は怪獣ランド一色状態。
人間には絶望以外の何物でもないのに、何故かその他の怪獣はさほど危機に感じないんですよね。
ゴジラとキングギドラの怪獣王決定戦以外のその他大勢のザコキャラ怪獣となって、ゴジラの圧倒的存在の引き立て役になってるのがなんかちょっと…な感じです。
あんなに怪獣が実はいたのに今まで分からんかったんかい!とツッコミたくなりますw

・ラッセル家族の活躍、あんなにいる?w
人類壊滅防止のキーワードになっても、引っ掻きまわしたのは確実にラッセル家族w
特に母親の狂いっぷりはアブナイどころ騒ぎではないw
娘の超絶ラッキーな不死身っぷりもなんかシラケる感じで、ちょっとどうかなと。

・コングとの前哨戦な感じがなんか嫌。
「キングコング:髑髏島の巨神」を含む「モンスターバース」3作目とした位置付けであっても、個人的にはキングギドラよりもキングコングの方が強いとは到底思えないんですよね。
キングギドラとゴジラの戦いは怪獣王最終決定戦なのに、実はこの後にキングコングとの戦いが控えているぞ!と言う、前降り的なのが劇中にチラホラ。
前作の敵怪獣のムートーもなんか無かった事の様になってるし、ムートー→キングギドラ→キングコングの順番もなんか違う感じがするし、それだったら、正直ゴジラvsキングコングよりもキングギドラvsキングコングの方が興味が引くのになぁw

他にもオキシジェン・デストロイヤーの扱いが軽くて、芹沢博士が身を呈してのゴジラ復活は核爆弾でなくて、形を変えてもオキシジェン・デストロイヤーの方がしっくり来るかと思うんですよね。

全編怪獣バトルが多くて、中盤辺りにはちょっとお腹一杯な感じがしなくもないと、重箱の隅をつつく様なツッコミをしてますが、迫力はやっぱり凄いんですよね。

特にラドンの巨大怪鳥っぷりは大迫力で「ガメラ」のギャオスにも引けを取らぬ迫力。
キングギドラの迫力も素晴らしいです。

細かな設定はやはり「シンゴジラ」には敵わないかなと思うんですが、ゴジラが大好きな人はいても、ゴジラが嫌いと言う人はいないんじゃないかなと言うくらい、日本人にとってはゴジラのDNAが組み込まれてるぐらいの存在感があると思うんですよね。

ゴジラやモスラのBGMやエンドロールもゴジラ愛が感じられるし、迫力十分だけに細かな部分にももう少し手を入れて欲しかったかなと。

期待からの惜しさではあるからこそ、やっぱり惜しい。次回のゴジラvsキングコングには期待!…しても良いんかなw

松王○