「戦慄せよ。世界はある人間を中心に回り、平等など存在しない。」響 HIBIKI えぐポンさんの映画レビュー(感想・評価)
戦慄せよ。世界はある人間を中心に回り、平等など存在しない。
これは尖った天才が成長する様を描いた物語ではない。決して自分を曲げない絶対的な天才によって周囲の人間が影響を受ける物語である。
私は平手友梨奈さんに惹かれた部分もあるが、CMを見てこの作品に興味が湧き、この映画を観た(原作は初めだけ読んだ)。そして衝撃が走った。
主人公の響は強固な信念を持っており、常にそれに従って生きている。その信念自体は正しいと言える(一部例外あり)と思うが、それによる行動は過激の一言であり、その後周囲にどれほど迷惑をかけるかを考慮できておらず、自己中心的と言わざるを得ない部分も大いにある。だが響は小説を書くことに関しては圧倒的であり、何度も問題行動を起こしているにも関わらず許されるという特別扱いを受け、その小説に触れた人間に大きな影響を与える。
妬みなどによる理不尽に対する容赦のない暴力で小悪が変えられる爽快感を得られるだろう。1つだけ残念に思われたのは、ある人物が最後まで嫌な人間であったことだ。自分の理解が足りないだけかもしれないが。
最後に、レビューを見た状態で映画を観ると歪んだ観方をしてしまうことが多々あるので、観賞時は映画のレビューを一旦忘れることをお勧めする。てちかわいい。
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