未来のミライのレビュー・感想・評価
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子供が小さい頃を思い出して、ほっこりする
次女(9歳)のススメで、細田守作品を初めて見た。
子育て頑張ってた頃を思い出して、ほっこり。
自転車の練習をして乗れるようになるシーン、昔を思い出して、グッときた。
くんちゃんわがままだけど、可愛かったなぁ。
くんちゃん見てると、男の子の子育てもしてみたかったって思っちゃった。
この映画は、くんちゃんの小さな成長がメインテーマかな。
細田守作品、けっこう好きかもなんで、次は同じ時空を越える系の時をかける少女を見てみようかな。
35点
映画評価:35点
なんだか想像と違いました(苦笑)
どうやらテーマは
『家族』
だったみたいでして、
4歳児の目線から見た
様々な世界線旅行の話しです。
確かにって感じる所もありますが、
概ねこの家族に限っての事も多かったと思います。
何でわざわざ時間を作って
この家族の成長や経緯を見させられているのだろうと思ってしまいました。
というのも、
この家族に感情移入が出来ず、
好きになれていなかったのが要因かなと。
そりゃあ、どうみたって
この4歳児が可哀想です。
親の立場からすれば新しくて小さい子は物珍しいし、既存のワガママになりだした4歳児よりも可愛いのかもしれませんが。
いくらなんでも
放っておきすぎだと感じました。
父親は妻が怖くて家事しているって感じで
家族の事を見えていないし、
母親はザ・自己中
私の一番嫌いなタイプです。
おじいちゃん&おばあちゃんはモブキャラだし、
私は好きになれませんでした。
最後にタイトル詐欺とは言いませんが、
未来のミライちゃんは今作に必要なかったです。
ほとんどいなくても良いシーンでしか登場していませんので、そこが一番ガッカリでした。
過去改変物語系と予想していただけに
本当に残念でした。
次回作を期待しております。
【2021.9.18観賞】
やろうとしたことは評価できるがおもしろくない不思議な作品
一家の長男であるくんちゃんが、妹の未来ちゃんが生まれたことによって赤ちゃん返りし、駄々を捏ねながら庭の木の不思議な力で一家の先祖たちと交流し、くんちゃんではなく先祖たちがそれぞれのコンプレックスを解消して前に進んでいく物語。テーマは非常に良いと思うし、スタジオ地図の作画力はやはりさすがでとても美しかった。でも作品としてはおもしろくないというとても不思議な映画だった。
テーマについて考察してみる。
例えばくんちゃんの母親は、「弟とは仲良くしていた」とくんちゃんには言うがタイムスリップした先で母親と弟さんが遊んでいる様子は一切なかった。母親からすると弟ともっと一緒に遊びたかった、お姉さんらしくしたかった。そんな時くんちゃんが現れ、その願いを叶えてくれた。これによって母親は人間として成長し、前に進むことができた。
この作品のテーマは「今を生きることの大切さ」ではないだろうか。あの一家の先祖たちは全て「未来」の存在であるくんちゃんによってそのコンプレックスや悩みを解消してもらい、前に向かって、そう「未来」に向かって進んでいく。そのことによって今のくんちゃんが存在する。つまり過去の人たちにとって「現在」とは「未来」であり、生きる「希望」である。「希望」があるからこそ今日の「現在」の幸せがあるのである。ではその「希望」であるくんちゃんは何に縋れば良いのか。それが「未来のミライ」ちゃんである。このように過去と現在、現在と未来は繋がっており、過去があるから今がある。今があるから未来がある。過去も未来もお互いが支え合って生きている。「未来」での幸せを手にするには「現在」を大切に生きるべきである。細田監督は本作でこんなことを言いたかったんじゃないだろうか。
このように要素を取り出せば非常に良いテーマだと思うし、まだ無邪気な子供がその無邪気さ故に周りの人たちを元気にしていく、そんな描写は万人に取って幸せが伝わってくる良い画となるはずだった。でも実際にこの作品を鑑賞すると、なぜかおもしろくない。テーマや要素はいいはずなのに、おもしろくない。なかなかに不思議な映画だと思った。
クレヨンしんちゃんに?相手して欲しいけど、ひまわりが・・
〜ひまわりばかりをかわいがって、しんちゃんが全然相手してもらえずに、て回が有って。それを思い出しました。
四歳下の妹が居る身としては、子供の頃こんなだったのかなぁ?と思ったりします。
そうねぇ・・
こうなるよねぇ?
でも?二歳のイヤイヤ期なら未だしも?
四歳男児てこんななんかなあ?
お馴染みの?
黒木華/麻生久美子て声優陣に上白石萌歌さん(妹さん?)。
役者さんが声優をする事に否定的な意見も有りますが、俺はどっちでも良いと思います(宮崎監督の風立ちぬ→庵野さんのは、流石に無し!)。
プロの声優さんの完璧?な世界観。
俳優さん役者さんの醸し出す奥行きや?世界観。
プロ野球好きも?高校野球好きも?どっちも正答です。
分かってます。
四歳の男児が如何にクソガキか?てのは頭では分かってます。
でも?見ててこれはズッとイライラしたなぁ。
細田監督作品はうる星やつらの頃から好きですが?
本作はちょっと俺好みでは無かった。
オススメ度】☆③
上白石姉妹の可能性に未来感じる度】☆④
黒木華さんも麻生久美子さんも大好き度】☆④
90踏んで良かった度(もう十分短くても良い度)】☆④
細野監督に、庵野/新海/米林三監督。
ジャパニメーション界を、もっともっと引っ張ってて欲しいと思います。あい。
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タチコマの玉川さん、どのシーンでCVしてました?
主人公の声で全て台無し
子どものうちから
自己探求をしちゃった。って話
時をかける少女のアニメ化で味を占めた監督が
時をかける少女を越える気概で製作したのだろうが
パッケージだけ豪華で中身サッパリなスナック菓子のような作品だと感じた。
だが、スナック菓子故に
なんだかわからない後味が残ってるw
細田版ツリー・オブ・ライフ
と言われてピンとくる人は見たら良いと思う。
甘えん坊の四歳児、くんちゃんの視点から見たスピリチュアルな冒険譚。
オープニング映像はとにかく素晴らしかった。 子育てをした人間であれば涙腺が緩まずにはいられないだろう。「おおかみこども」同様、短時間で手早く子供の成長や命の尊さを映すのが本当に上手い。
が、本編はどうだったかというと。
正直最後までノれなかったというのが本音だ。
この感覚のズレは細田作品では初めてで自分自身戸惑ったが、それが直ることは最後までなかった。
何をズレと感じたかというと。
くんちゃんのセリフや演技だと思う。
ちょっとした仕草や癖は実にリアルで子供らしく、自分の子供と重ねずにはいられない。
にも関わらず、くんちゃんが話始めるとその語彙のボキャブラリーの多さや、滑舌の良さに違和感を強く感じるのだ。
アニメならではのディフォルメ、と言われればそれまでだが。4歳児相応のリアリティのある演出と、明らかに成人女性が演じる"中の人"が見え隠れしてしまうくんちゃんの実像とでは、とてもアンバランスに感じてしまった。
これは意図的な演出だったのか、それとも意図しない違和感なのか、それは分からない。
しかしキャラクター造形の二面性を最後まで飲み込めなかったのが、ストーリーに没入する事を強く妨げていた感は否めないだろう。
ただその一方で、これまでの血縁者達の過去と未来。延々と続く人と人の繋がり、そしてその見せ方は素晴らしい物だった。
とても好きなシーンがある一方で、どうにも受け入れ難い演出もある。そんなアンビバレンスな作品だった。
見る人、見る時期や環境によっても感想は様々に割れるだろう。物議を醸す作品である事は確かだ。
演出家や脚色家が向いてるのではないか。
子育て世代には刺さる作品
お話自体は男の子の目線で展開されていきますが、子育て世代の悩みみたいなところが丁寧に描かれています。子育ての経験の有無がこの映画への評価を大きく影響するように思いました。
ストーリーは大きな展開があるわけではありません。こまかなエピソードが積み重なっていくなかで男の子がちょっとだけ成長していくところが描かれていきます。言ったらそれだけなのですが、そういったわずかな成長を感じられるところが、人としての幸せの根源の一つであると感じさせてくれます。
大人の都合で描いた子供目線とか、批判したい人はいるかもしれませんが映画ってそういうものだし、人間なんて様々なんだから、「ひょっとしたらこういうことかもな」くらいに見たほうが楽しく見れますよね。
子育て世代、とくに子育てに悩んだり不安を抱いている人には刺さる作品だと思います。
声優って
もうね、主役のくんちゃんが出てきてすぐ
あ、ダメだって。
全然4歳の男の子じゃないんだもの。
やたらとわがままなくんちゃんが全く可愛く思えなくてね。
そして優しい夫とクールな妻ってのもなんだか。。。
あとから声優みて
星野源! 黒木華! とくんちゃんだけじゃなく女優、俳優勢揃いだった事を知りました。
くんちゃん以外は違和感なかったので、まぁ
子供役とかムズカシイのはちゃんと声優つかいましょうよ。。。
子供と楽しめる素晴らしいファンタジー作品
細田作品は竜そばが初めて。気になって過去作品をアマプラで色々見出した。
息子と大笑いする場面もあり、監督の人間観察力、想像力、繊細で躍動感あふれる作画も凄い!って思った。子育てしてると自分の子供の頃を思い出す。子供の知育玩具とか自分も楽しめるし、自分の幼い頃や親や周りから受けた愛情ってなかなか覚えてなかったり、人間て辛い過去の方が記憶に残って幸せだった思い出に黒いシミが広がって心に穴が開くのを感じて底なしの孤独な闇に落ちてしまったりする。
自分は弟がいたけど、お前はお姉ちゃんだから我慢しなさいってよく言われて、弟が産まれてくんちゃんみたいに駄々っ子になってた事思い出した。
くんちゃんはすごく賢い子で、周りの大人達の会話やお部屋の絵本を読んであんな凄い想像の世界を作ったんだね。ホント凄いよくんちゃんは。
子供って大人が思うより大人で大人の言う事や姿をちゃんと理解してたり。ドキッとさせられることもあるし。
自分も子供の頃から、母親は理想の娘像しか見えてなくて、母の期待に沿うよう必死に頑張って喜ばせたかったし。私の気持ちは全く理解されないし興味もない人だった。家出しようとか早く宇宙から迎えが来ないかなとか、なんでこの家に生まれてきたんだ?ここは自分の家じゃないとかよく思ったわ。
弟より成績が良かったし、くんちゃんのママのエピソードが一番グッときたなぁ。
ママの弟はくんちゃんの白昼夢には出てこない。ママのアルバムの話題には詳しいエピソードが出てこなかったかな?でも、ママは結婚するまで片付けられないって話してるの聞いてたから?子供のママと思いっきり家中散らかして壊して楽しんでママを理解しようとしたんだよね。
泣き寝入りしてるママをよしよししてあげたくんちゃん。自分も両親の心の苦しさを分かってあげたいって思ってた。
世の中のママ達がよく男の子はやっぱり可愛いって言うの聞いて、その通り。母も弟には全然怒らないけど私にだけ厳しくて勉強して良い大学に行き結婚するより企業戦士として生きる事を望まれたし。そう言う世代か?
男の子は純粋でママ大好きで可愛いんだよね。
外面が良くてイクメンアピールしたい父親の設計した家が段差だらけでとても家族で住む家とは思えない。
監督の話では依頼した設計者がやたら段差の多い図面を勧めてくるって言ってるの聞いて。
それって父親やこの家族の本質に関わる大事な話だしwあの家じゃ家族や子育てに全く興味ない人だってのバレるし。
イクメンなんて嘘くさいと思ってるし、男は台所に入ってくるな。台所奉行は一人が上手くいく。
家事とかやる男に限って、オレはこんなに我慢してるんだ!とかキレてDVしたりね。外面の良すぎる男は要注意なり。
未来のミライちゃんは将来ちゃんと結婚したいって思ってるみたいで。ウチは祖母からもらった立派な雛壇ずーっと飾りっぱなしで、子供ながらに母は結婚させる気ないなって子供ながらに思った。
母は大家族で育ったけど、父は単身赴任の多い仕事人間で共働きだったから。母なりに必死に彼女が願う子供の幸せの為に頑張っできたのは頭では理解するし。
幼いくんちゃんが未来ちゃんにバナナあげてて、大きくなった未来ちゃんがお兄ちゃんバナナ食べる?って聞いてたのほっこりした。仲良し兄妹って感じでは無かったけど。
それも分かるんだよな〜。
この夫婦この先大丈夫かな?
って思わせる現実世界で締められた。
子供の描写や白昼夢の世界はとっても素晴らしかっただけに。
他の作品とは違う方向性を目指したように思える
「時かけ」「サマーウォーズ」「バケモノの子」はどれも面白く見させていただきました。
本作は、前述の作品のような起承転結を期待すると、
つまらない映画と感じると思います。
なんとなく記憶にあるCMの構成もよくなかったと思います。
というのは、本作は、
あたかも従来の作品と同じように「何かが起きて主人公が解決する」というCMでしたが、
そんな大仰なものではなく、
日常の一コマから話を膨らませていったようなお話になっています。
「誰もがみんな“くんちゃん”だった」という作中の表現からも、
”大人になった皆さんは忘れてしまったかもしれないけど、
子供にとっては日常の些細な出来事をここまで大きく感じてるんですよ。
それを映像化してみました。”
という意図が薄いオブラートのようにおおわれている感じで、
見ていてすっきりしませんでした。
大冒険的な表現寄りにした方が、作品の視聴層からしてもあっているのではないかと思います。
幼児の母目線より、素敵な作品
なんだろう、もう好きで何回も見ているのはわたしくらいなのでしょうか?
竜そばを見て細田作品を見返しまくっている私ですが、悲しくなりました…!
結論から言うと、私的には素晴らしい作品でした。
ですが子供嫌いな方、育児経験のない方、ファンタジー作品が苦手な方には理解しがたいところもあると思いますので万人受けはしないのも事実ですね。
気を取り直して感想を言わせてもらうと
私はもうすぐ4歳になる男の子を育てている母親です。
幼児特有のコロコロ変わる表情、怒った顔も泣いた顔も笑った顔も寝ている姿も、くんちゃんとってもかわいいです。声についてはたしかに上白石萌歌ちゃんの声は女の子!という感じですが、無邪気な演技が素敵で伝わってきますし声質は慣れるのであまり気になりません。むしろ本物に近い泣き声を流す方が批評が起こりそうな…
どちらかというと、赤ちゃん未来ちゃんが綺麗すぎて、赤ちゃんってもっとくしゃくしゃだよ〜と、思いました。
物語の繋がりがわかりにくい
どうして突然こうなるの?
と思う箇所についてですが、私個人の意見ですけど、子供って凄い不思議な体験で溢れていると思うんです。
夢であったり、想像力であったり、私たち大人には見えていないものも見えているかもしれませんよね。
大人が当たり前でスルーしていることも子供にとっては新しい発見で、
くんちゃんがアルバムを見たことで彼の感性が大きく刺激されたのだと思っています。
そこに理由など要らないのです。
それでくんちゃんの成長に繋がったならそれだけでいいじゃないですか。
4歳、もう言葉も沢山覚えて自我もしっかりある。けど、完璧には程遠い。
お母さんに甘えたい、どうしてこうしてくれないの。そんな幼児の姿、私にはしっくりくるところばかりでしたし、私の息子の口癖ともよく似ています。
だからくんちゃんを思いっきり抱きしめて、よく頑張ったねー!って言ってあげたいです。
あと絵が毎度のことですが素敵すぎますよね、今回はさまざまな時代を行き来しますがノルタルジーな感じから未来的なところまで楽しめます。
あと、芸が本当に細かくて関心です。
哺乳瓶やチャイルドシート、抱っこ紐もなんか見た事あるぞという感じで、あるメーカーさんのものをモデルにしているのかリアリティがありますね。子育てをしている方必見です。
お爺ちゃんとお父さんが乾杯しているビールも皆さんお馴染みですよね。
あと感動したのは、リビングの段差?に置いてある絵本や図鑑は全て実在する有名な作品で大体私は知っていました。どれも素敵な作品です。細田守監督の息子さんも読んでいるのかな?なんて思ったり、あ!これうちにある!とか、読んだことあるぞ、懐かしいな〜なんて気持ちになります。
なんか小ネタを見たみたいで嬉しいですし、細部まで拘っているところに感動を覚えます。
ここから先は少しネタバレなのですが、
?と思った箇所
未来ちゃんと未来のミライちゃんは同時には現れないのに、何故くんちゃんは高校生のくんちゃんと話すことができたのでしょう?
ミライちゃんが現れた時点で不思議なことが起こっていますし、ゆっこもそこについて考察?していたので細かいですが不可解でした。
ですが個人的に細田作品の男子高校生はクールかつリアルで好きです。かっこよくなってしっかりしている、それでいて年頃の尖った感も出ている成長したくんちゃんを見ることができて嬉しかったので良しです。
あと最後のシーンですが、両親の完璧じゃなくてもいいんだよね、頑張ってるよね、の台詞に批判している方は見かけましたが
私はそうは思いません。日々親も勉強ですし、完璧な親などいません。子供のために頑張って働き、面倒をみている。お父さん、お母さんは忙しくあまり構ってあげられないだけで怠らず育児はしっかりしていますよね。二人三脚で子育てをできる両親は正直理想です。お母さんのように育児で自分を責めること、私も沢山あるのでそういった親世代に向けての労いのシーンだと捉えております。
ただそれより、私が思っていたのはくんちゃんを抱きしめてあげて欲しかったです。
未来ちゃんを受け入れられるようになり、優しく接するくんちゃんの姿はとても立派でしたが、この映画のくんちゃんの願いはひとつ「かまって欲しい」だけだったのでは?
これだけ頑張ったくんちゃん、小学生や中学生ではなくまだ4歳です。お母さんはその事実を知らなくても、視聴者である私たちのためにもくんちゃんを抱きしめて欲しかったです。
子供の大切さ、また自分がここに存在する意味について考えさせられる
ファンタジー要素でワクワクできる
素敵な映画だと思います。
特に、子育て世代に見てもらいたい映画でした。
監督の認識と世間との決定的なズレ
まず、誰得のアニメなんだろうと云うのが正直な感想である。間違っても子供向けのアニメではない。かといって大人向けとも考えられない。劇中に登場する家庭は、両親ともに明らかに良い教育を受け、良い仕事に就いているエリートの家庭といった感じだ。両親の年齢はわからないが20代後半から30代前半だろう。それでいてあの住まいである。ローンにしても世帯収入が1000万以上はないと厳しいだろう。それに調度品の数々も安物にはみえない。くんちゃんのおもちゃ箱には1セット2万円もするネフ社の積み木が数セットも放り込まれている。推定でも世帯収入は2000万以上はありそうだ。
つまるところこれはエリート教育を受けた、上流世帯の家庭が舞台なのである。
であるからして、一般的な家庭からはすこぶる評判が悪い。それもそのはずである。今回、細田氏は世帯収入1000万以下の家庭などは描いていないのだ。そこに決定的な齟齬が生じるのは当然のことある。では、この映画は誰に向けた作品なのだろう?そんなことは簡単だ。これは細田氏の家庭なのだ。そもそもこのアニメのインスパイアは細田氏の子育ての経験が元になっている。…つまるところ、発想力が枯渇したのだ。誰に向けたアニメでもない。こんな題材しかひねり出せなくなってしまっているのだ。それが当たるかどうかのマーケティングすらやる気がない。
「俺が作ればヒットするだろう」
そんな認識である。
案の定、物語には深みが無いし、わくわく感もない。それでいて、イヤイヤ期の子供の描写は妙にリアルだから観客はうんざりする。それでも細田氏にとってはおもしろいらしい。なぜか?自分の息子や家庭が題材になっているからである。親ばかの目線である。エンタメを観客に提供する監督のそれではない。観客はそんな妄想ホームビデオを2時間近くも鑑賞し続けなくてはいけない…。つまるところ、もはや細田氏の認識と世間の認識とには大きなズレが生じており、それを修正することは困難な段階にまで来てしまっているのである。これは細田氏が脚本を手掛けている以上、修正されることはないだろう。今後も細田氏は作品を作り続けるだろうが、彼が脚本を手掛けている以上、過度な期待は持たない方がいいのかもしれない…。
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